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「ティッシュケース付きポーチ」はラミネート生地なら簡単!小物をひとまとめに持ち歩き【大人のお裁縫レッスン#13】

DIY

リップクリームや常備薬……外出時は細々としたアイテムを携帯することも多いですよね。そこで今回は、そんな小物をまとめつつ、エチケット用品として欠かせないポケットティッシュも収納できる「ティッシュケース付きポーチ」を手作りしていきます。
お裁縫教室の講師を務める“たま先生”こと、常田玲美さんが、手間を省きつつもツートンカラーでおしゃれに仕上がる作り方を教えてくれました!

ラミネート加工の生地で布端の処理いらず!

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「今回は、花柄と無地のツートンカラーにしましたが、いずれもラミネート加工された生地をセレクトしました。切りっぱなしでもほつれにくく、布端を処理せずに扱えるのがいいところ。また、多少の汚れも気にせず使うことができるので、おすすめです」(以下「」内、たま先生)

ティッシュケース付きポーチ(ツートン/ファスナー付き)

(仕上がりサイズ)約 縦10cm×横15cm

【材料】(1個分)

・布a(無地)縦16cm×横15cm
・布b(花柄)縦8.5cm×横15cm
・布c(無地)縦6.7cm×横15cm
・ファスナー(長さ12cm

【道具】

・ヘラ
・糸切りバサミ
・はさみ
・定規
・洗濯バサミ
・ピンセット
・「テフロン押さえ(スムース押さえとも)」 or「通常の押さえ+マスキングテープ」
そのほか、ミシン糸や(ファスナーを縫い付けるときに使用する)「ファスナー押さえ(片押さえとも)」など

※今回は、通常のミシンの押さえに加え、滑りがいい「テフロン押さえ」(ない場合は、通常の押さえ+マスキングテープ)と「ファスナー押さえ」を使用しています。事前に有無を確認してみてください。

(1)布a、bをそれぞれ2カ所山折りにする

布aを裏返し、上から1cmと6cm位置にヘラで折り目をつけ、オモテにしたとき山折りになるように折ります。

布bも同様に2カ所を折ります。

「ヘラで生地を傷つけないよう注意しながら、折り山をしっかりおさえましょう」

(2)ミシンの押さえを付け替える

生地を縫う前に、押さえを「テフロン押さえ」に付け替えます。もし、「テフロン押さえ」がない場合は、通常の押さえにマスキングテープを貼って代用することができます。

「ラミネート生地を縫う場合は、“テフロン押さえ”に付け替えることでなめらかに布送りができます。しかし、お使いのミシンに“テフロン押さえ”がついていない場合も。そんな時は、いつも使っている押さえの布が触れる面にマスキングテープを貼り、針が落ちる穴などをはさみで開ければOK! すべりが良くなってスムーズに縫うことができますよ」

(3)布a、bにステッチをかける

布aの端の折り山から7~8mm位置にステッチをかけます。

同様に、布bの1cm折った辺にもステッチをかけます。

(4)ファスナーを縫い付ける

ファスナーを縫い付けるため、ミシンを「ファスナー押さえ」に付け替えます。今回は、左位置にセットしましょう(写真参照)。

「“ファスナー押さえ”は多くのミシンについているアタッチメントで、針の片側だけを押さえてくれるアイテムです。歯の部分が障害となるファスナーなどを縫うときに使います」

ファスナーは全開にして、スライダーを手前に向けた状態でミシン台に置きます。そこへ、布bの縫っていない辺を5mmほどずらしてファスナーの上に重ね、縫い合わせます。

縫い終わる少し手前まできたら、いったん針を落としたまま押さえを上げ、ファスナーをしめます。押さえを下ろし、最後まで縫いましょう。

「ファスナーを縫い付けるときは、ピンセットなどで布端を押さえながら縫っていくと、縫いズレを防げるのでおすすめです! なお、ファスナーを開けたままに縫おうとすると、スライダーが邪魔になって縫い進められません。ファスナーを縫う時は、“必ず途中でスライダーを移動させる”ということを覚えておきましょう」

ファスナーのもう1辺にも、布cを縫い付けます(ファスナーは閉じた状態から縫い始め、途中でスライダーを移動させて開いてから最後まで縫います)。

「布cを縫い付けるときは、まず、布bと高さを揃えるよう意識してくださいね」

(5)パーツを縫い合わせる

ミシンの押さえを、「ファスナー押さえ」から「テフロン押さえ」にまた付け替えます。

布aのオモテを上向に置き、ステッチをかけた反対の辺に、布bの折り山を重ねて置きます。その状態で、布cの長辺(写真内の赤線部分)を縫い代2mmで縫います。

2カ所を山折りにし、ステッチをかけた辺同士を隙間なくピタリと合わせたら、洗濯バサミで留めておきましょう。

これから両脇を縫いますが、スライダーが布端にきていると縫うときに邪魔になってしまうので、中央付近に移動させます。

準備が整ったら、両脇をそれぞれ縫い代1cmで縫います。

「ティッシュケースの口となる部分が開かないよう、ピンセットで押さえながら縫っていくと綺麗に仕上がりますよ」

(6)完成!

ラミネート加工された生地は、柔らかくも適度に張りがあって「ティッシュケース付きポーチ」にピッタリです。なにより、ジグザグ縫いなどでほつれ止めをする必要がないというのがラクでいい!

ファスナーも上部ではなく側面に取り付けることで、ファスナーの端を折り返す処理が不要と、シンプルな作り方であっという間に完成しました。

肝心のポーチの収納力はというと、ばんそうこう×2枚、常備薬×4錠、リップクリーム×1本、飴×1個がラクに入りました! まだ余裕があるくらいで、小銭やイヤホンを入れておくこともできそうです。細々としたものを1つにまとめられるので便利ですね。

おうちに余っているハギレなどを活用して、作ってみませんか?

 

構成/kufura編集部

常田玲美(たま先生)
常田玲美(たま先生)

洋裁講師。

文化女子大学(現・文化学園大学)服装学部服装造形学科を卒業後、伊勢丹新宿店にて、紳士服のお直しの仕事に携わる。自身主宰の裁縫教室での講師のほか、ミシンメーカーでのワークショップの開催、出版物へのレシピ提供などで活躍中。現在は、毎月大人・子ども合わせて約40名以上の生徒をレッスン中。

『裁縫の楽しさを一人でも多くの人に』を目標に、Instagram(@nuinui.tamama)などで生徒作品や裁縫のちょっとしたテクニックを発信中。

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