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ミシンの「返し縫い」はどこから?何針くらい縫う?プロが基本を解説【大人のお裁縫レッスン#11】

DIY

糸がほどけないようにするための「返し縫い」。ミシン作業では、縫いはじめと縫い終わりに行うことが多いですよね。けれど、「縫いはじめってどこから?」「どのくらいの長さ縫い重ねたらいいの?」と迷ったことはありませんか?

そこで今回は、なんとなくでやりがちな「返し縫い」についておさらい! 裁縫教室の講師を務める“たま先生”こと常田玲美さんに、お手本をふまえつつ解説いただきました。

「返し縫い」のやり方は2パターン!

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「返し縫い」は、縫い目がほつれにくくなるよう針を引き返して縫い重ねること。縫い目が丈夫になるので、縫いはじめや縫い終わりに行います。決まったやり方はあるのでしょうか?

「2パターンあるんですよ」とたま先生(以下「」内、たま先生)

1:布端の数cm手前から始める場合

(1)布端から約1cm手前に針を落とす。

(2)布端まで返し縫いする(およそ5針分)。

(3)布端まで戻ったら、あとは通常通り縫い進める。

写真中の★はそれぞれ次の通りです。
・青星=縫いはじめ(針を落とす位置)
・赤星=その後の針の動き

なお、針の動きが分かるよう縫い線を少しずらしていますが、実際は縫い重ねます。

2:布端から始める場合

(1)布端に針を落とす。

(2)1cmほど縫う(およそ5針分)。

(3)布端まで返し縫いする。

(4)布端まで戻ったら、あとは通常通り縫い進める。

「小学校の授業で習うのは、最初にご紹介した“布の少し手前から縫うパターン”ですが、自身のレッスンに通う子どもたちには、基本的な返し縫いのやり方として、布端からスタートする3回縫うパターンで教えています。どちらのやり方でもOKなんですよ」

やり方が分かったところで、見た目の差異にも注目しましょう。

“布端から縫う”パターンは3回縫い重ねたため、2回重ねた“布端の少し手前から縫う”方よりもやや線が太くなっているのがお分かりでしょうか?

「縫い重ねる回数が多いほど丈夫になりますが、目立ったり厚ぼったくなってしまうのは避けられません。用途に応じてうまく使い分けていきましょう」

ズボンの裾など“筒状のもの”を縫うときは?

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続いて、ズボンの裾など筒状になっているものを縫う場合の返し縫いの方法も教えてもらいました。

(1)縫い合わせ部分の約1.5cmほど奥に針を落とす。

(2)1周ぐるりと縫ったら、縫いはじめ位置を3cmほど縫い重ねる。

(3)縫い合わせ部分まで返し縫いする。

「縫いはじめは返し縫いせずOKです。1周したあと、縫いはじめ部分を縫い重ねることで実質返し縫いしていることに。最後に1度返し縫いを行うだけで、糸がほどけることはありませんし、見た目もスマートに仕上がりますよ」

たま先生曰く、“縫い重ねる”という作業は簡単そうでいて意外と難しいのだそう。実演でも、1針ずつ確かめるように針を進めているのが印象的でした。

「返し縫いはしっかり縫い重ねることが大切です。1針1針ゆっくり確実に行いましょう」

 

構成/kufura編集部

常田玲美(たま先生)
常田玲美(たま先生)

洋裁講師。

文化女子大学(現・文化学園大学)服装学部服装造形学科を卒業後、伊勢丹新宿店にて、紳士服のお直しの仕事に携わる。自身主宰の裁縫教室での講師のほか、ミシンメーカーでのワークショップの開催、出版物へのレシピ提供などで活躍中。現在は、毎月大人・子ども合わせて約40名以上の生徒をレッスン中。

『裁縫の楽しさを一人でも多くの人に』を目標に、Instagram(@nuinui.tamama)などで生徒作品や裁縫のちょっとしたテクニックを発信中。

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