海外にはあった“夏デザイン”の缶
null10月のハロウィンに始まり、クリスマス、そしてお歳暮、年末年始のギフトシーズン。年が明ければバレンタイン商戦がスタート。3月にはホワイトデーや卒業、入学、イースターが控えているため、お菓子缶のメインシーズンは春・秋・冬と言われていました。それに春、秋、冬は焼き菓子やチョコレートがおいしく食べられる季節ですよね。
しかし夏……。いえ、夏じゃなくてもすでに4月には夏日が出てくる今、夏本番じゃなくてもチョコレートや焼き菓子を食べる元気がなくなりますよね……。そのため長きに渡って、お菓子缶業界では“夏はオフシーズン”と言われてきました。お中元缶などには夏をモチーフにしたものが見られますが、総じて日本は“夏っぽいデザインの缶”は少なかったのです。
ただ海外ではときに、バケーションや海をモチーフにした“夏らしいデザインの缶”を見つけることができます。写真はフランスの老舗菓子メーカー『バルニエ』の塩バターキャラメルが入っていた缶。ふたの部分には夏の情景が、側面にも貝殻やヒトデが描かれた素敵な缶だと思いませんか。
去年からジワジワ増え始めてきた、夏を感じさせる缶
nullしかし去年あたりから夏を感じさせる缶が、日本でも身近なお店で見かけるようになってきたのです!
今回、ご紹介する缶は全国にある日用雑貨のお店『ブルーブルーエ』で見つけたものですが、まさかこんな身近なお店で“夏缶”を見つけることができるとは思いませんでした。イルカにペンギンだなんて涼し気ですよね!
中にはチョコレート菓子が入っているのですが、これからの季節でも溶けにくいよう、ちゃんとコーティングしてあるボールチョコになっています。こうやって暑い季節向きに中も外もいろいろな工夫が施されているんですね。
ヨーロッパのお菓子缶みたい!ベリー柄の缶
null日本ではベリ―類の絶対王者・いちごの旬が春なため、あまりベリーに夏のイメージがありませんが、北欧やイギリスで夏のフルーツと言ったらやはりベリー! なのでこの缶を見たとき、「日本のメーカーが作っているのに、この時季に“ベリー柄”の缶を出すなんてすごくヨーロッパ的な感覚だなぁ」と感動してしまいました。
ベリーの部分はひとつひとつエンボス加工が施されていて、立体的になっているのがまたかわいいんです。
ベリーのほか、レモン、オレンジ、すいかのデザインもありました。
スクエア缶は1,000円以下、ミニ缶に至っては500円以下というお値段もありがたいですよね。季節感があり、映えるので、ギフト使いにもおすすめです。
※価格は中田さん購入時の税込価格です。
編集者・フードジャーナリスト。多くの料理本や暮らしの本、キャンプ本を手がける。自著に子どものごはん作りの闘いを描いた『闘う!母ごはん』、『素晴らしきお菓子缶の世界』(共に光文社)がある。 プライベートでは猫2匹&犬1匹と小学生、大学生の女の子の母。ハワイじゃなくてグアムラバー/スターウォーズマニア/アダム・ドライバーファン。Instagram