おいしいコーヒーのカギは「酸味の質」だった!
null“おいしいコーヒー”を一言で言い表すのって、とっても難しいですよね。粕谷さんによれば、『World Brewes Cup』においては、以下のようなポイントを厳しいジャッジによって評価されるそう。
・アロマ
・フレーバー
・アフターテイスト(余韻)
・酸味
・ボディ
・バランス
・総合的なバランス
とくに、日本において敬遠されがちなコーヒーの“酸味”は、じつはコーヒーにとって不可欠な要素なのだそう。
「コーヒーの酸味を“酸っぱい”という意味だと勘違いされている方が多くいらっしゃいます。しかし、コーヒーの酸味は、絶対に不可欠な要素で、競技会において重点的に評価されるポイントです。
英語で言うとわかりやすいのですが、良質なコーヒーの酸味は“bright”(ブライト)などと表現され、日本語の“酸っぱい”にあたる“sour”(サワー)とは一線を画します。おいしいフルーツに甘さと酸味があるように、おいしいコーヒーにもまた、甘さを伴った酸味があるんです」
コーヒーを淹れるコツは時間・お湯を「測る」だけ!
nullイベントの後半では、粕谷さんが鮮やかな手つきでコーヒーを淹れながら、おいしく淹れるポイントをレクチャー。
「今から20gの豆を使ってコーヒーを淹れますが、このとき、豆の3倍のお湯(60g)を5回、注いでいきます。
コーヒー豆は、粗挽きのものを使用します。一般的に粗挽きのコーヒーは、薄くなる傾向があります。しかし、お湯を注いだらドリップしたコーヒーがサーバーに落ち切るまでゆっくりと待ってから、2回目のお湯を注いでしばらく待って、3回目のお湯を注いで……と45秒間隔で繰り返すことで、コーヒーの美味しさがじっくりと引き出されます」
STEP1:挽いたコーヒー豆を計測(20g)
STEP2:空のフィルターに湯通し
STEP3:豆の3倍の量(60ml)のお湯を45秒間隔で5回(計300ml)注ぐ
「コーヒーのハンドドリップを職人芸のように思われている方も多いかもしれませんが、僕の淹れ方はすごくシンプル。時間とお湯の量を“ちゃんと測る”ということさえ守れば、プロの味に近づけることができます」(粕谷さん)
これまでコーヒーの名人たちが感覚に頼ってドリップしてきたものを、粕谷さんはベストな湯量・ドリップ時間の黄金比を可視化。その方法は、“粕谷メソッド”とも呼ばれ、世界大会の出場者たちのスタンダードともなっています。
粕谷さんがレクチャーしながら淹れたコーヒーは、華やかな香りと苦味・酸味のバランスが絶妙で、思わず「おかわり!」と言いたくなるおいしさ。フルーティなテイストが特徴的でしたが、さきほどの「コーヒーは酸味が大切」という言葉の意味がわかりました。
粗挽きの粉を選ぶこと、時間と湯量を測ること。この2つのポイントを守れば、自宅でもおいしいドリップコーヒーが飲めるそうです。
皆さんも、次の休日の朝には、家族や自分のために、いつもよりちょっとだけ丁寧にコーヒーを淹れてみてはいかがでしょうか。豊かな香りと味わいは、きっと朝の時間も豊かなものにしてくれるはずです。