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分かる?のし紙「熨斗・水引・表書き」のこと…知っておきたいギフトマナー

春はお祝いのシーズンですね。卒業・入学、就職や結婚・出産など、親しい間柄でも少しあらたまった贈り物をするときに登場するのが……そう、のし紙です。

どんなに社会経験を積んでも、のし紙にまつわるマナーを会得するのは難しいものです。のし紙をかける際に最低限抑えておきたいポイントは、熨斗(のし)・水引・表書きの3つ。それぞれの意味を知っておけば、ケースごとに応用が可能です。

そこで今回は、「改めて知っておきたい! “のし紙”について」をギフトのプロに伺ってきました。

お話を伺ったのは、自社サイト内で『ギフトコンシェルジュ』を運営しているリンベル株式会社のマーケティング部門です。

熨斗(のし)の話を掘り下げていくと、奥深~いルールがありそうですが、今回は、のし紙の由来を踏まえつつ、最低限抑えておきたいポイントを解説していきます。

「熨斗(のし)」と「のし紙」は違うの?弔事の場合も「のし紙」?

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“熨斗(のし)”の由来は、諸説ありますが、干して乾燥させたアワビを薄く引き伸ばした「のし鮑(あわび)」だと言われています。

「昔は、“長く伸びるよう”という縁起物の熨斗を贈り物に添える習慣がありました。それが時代の変化とともに、熨斗が紙に印刷されて、“のし紙”として用いられるようになりました」(リンベル)

つまり、“熨斗”は、のし紙に印刷されたこのマークのことなんですね。

そして、“のし紙”は“水引”と“熨斗”が印刷されたこの紙のこと。

この、熨斗や水引、表書き、名前などが印刷される紙を“掛け紙”といいます。そして、中でも熨斗が印刷されたものを“のし紙”といっています。

熨斗は“慶びごと”のときにつけるものとされているため、病気や災害のお見舞い、悲しみごと(弔事)のときは熨斗をつけません。しかし、熨斗が印刷されていなくても、便宜上「弔事用のし紙」の名称で出回っているものもあるので、混同してしまいやすいかもしれませんね。

こちらが、弔事用のし紙です。

ここまでの話を踏まえて、のし紙を大まかに分類すると……。

「のし紙」=「掛け紙」+「水引」(紅白・金銀など)+「熨斗(のし)」

「弔事用のし紙」=「掛け紙」+「水引」(白黒銀など)

となります。

「結びきり」「蝶結び」ってなに?水引の重要ポイントは結び方

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熨斗の有無と同様にややこしいのが、水引の形や本数。水引の結び方は、大きく分けて2つです。

【結びきり】

堅結び(細結び)。「二度繰り返さない」という思いを込めて。

用途・・・婚礼関係、快気祝い、弔事全般

【蝶結び(花結び)】

何度も結びなおせることから「何度あっても嬉しい」という思いを込めて。

用途・・・出産、入学、新築祝い、お歳暮・お中元など季節の挨拶

通常、慶事では、水引のひもの数は3本・5本・7本と奇数の本数を用います。婚礼の水引は少し特別で、赤5本、白5本の10本となります。

ただしこのあたりのルールは地域差が大きく、地方によって異なる場合もあるようです。

結婚・出産・入学お祝い&内祝い「表書き」の書き方

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のし紙の“表書き”とは、贈り主がどのような気持ちで贈るかを添えて表すもの。水引の上の部分に記入します。

例えば、結婚&子育てに関する表書きの例は以下の通り。

結婚をお祝いする場合・・・「結婚祝」「寿」

出産をお祝いする場合・・・「御祝」「出産祝」

そして、頂いたお祝いに対してのお返しは「内祝」と表記します。

結婚祝いのお返し・・・「内祝」「結婚内祝」

出産祝いのお返し・・・「内祝」「出産内祝」

入学祝いのお返し・・・「内祝」「入学内祝」

家族や親戚のお祝いや記念日に、表書きに簡単なメッセージを書くケースも見受けられます。

相手との関係性にもよりますが、誕生日なら「おめでとう」、母の日のギフトなら「お母さんありがとう」というふうに、ちょっとくだけた表記でもかまわないのだそう。

かしこまった表書きよりも、感謝の気持ちがより伝わりやすくなるかもしれませんね。

間違いやすい「内祝い」の名入れはどうする?

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のし紙に贈り主の名前を書く“名入れ”は、水引の下に。少し間違いやすいのが、結婚・出産の内祝いの場合です。

結婚内祝い・・・夫婦連名。新郎の名字・名前の隣に新婦の名前を添える

出産内祝い・・・子どもの名前。赤ちゃんの名前をお披露目する目的のため、ふりがなを振ってもOK。

お孫さんの名前の入ったのし紙を、大事にとっておくおじいちゃん、おばあちゃんもいるようですよ。

相手との関係性によっては「のし紙」をかけない贈り方も

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のし紙の本来の目的は、形式に合わせて敬意や感謝を示すものですが、「形式ばらずに包装で気持ちを表す」というトレンドも少しずつ生まれています。

例えば、水引の形を創作した“アート水引”や、メッセージカードのようなのし紙、オリジナルのラッピングを通じて、お祝いの気持ちを示すという方法です。

しきたりを重んじた包装も大切ですが、相手との関係性によっては、古くからのしきたりにちょっとした遊び心を加えて贈るという方法で、親愛の気持ちが伝わりやすくなるかもしれませんね。

いかがでしたか? 今回は、のしのマナーについてご紹介しました。

熨斗(のし)、水引、表書きの3つをおさえておけば、シーンに応じたのし紙を慌てずにセレクトできそうですね。


【取材協力】

リンベル株式会社

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