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「お年賀」ってどんな時に贈るの?のしや予算についても解説します!【年末年始のマナー】

/ [最終更新日] 2022.11.08

日頃お世話になっている人への新年の挨拶の贈り物である「お年賀」。お歳暮との違いや、贈る際ののしの選び方、予算など、お年賀の基本マナーについて、マナーアドバイザーの松本繁美さんに教えてもらいました!
また、今までのような対面での手渡しが難しい2021年のお正月におけるお年賀の考え方についても。これを読めば新年の挨拶にも自信をもって臨めます!

お年賀の基本マナー

お年賀とは、新年の挨拶の際に手渡す贈りものを言います。お年賀は、新しい年の神様を迎え祀る際、神棚へのお供え物を、正月の年始回りの時にお互いに持参して贈りあうことから始まったとされています。それがだんだんと、お正月の挨拶で訪問する際に手土産を持参するという習慣になり、その際の手土産を「お年賀」と呼ぶようになりました。

お年賀を渡すタイミング

お正月の年始回りに贈るギフトがお年賀ですから、元旦から7日まで(関西地方などでは15日まで)松の内の間に。年の初めの「今年も1年よろしくお願いいたします」の挨拶とともにその年の福を願って渡します。

訪問する前には相手の予定を確認します。元旦は避け、またそれ以降も午前中ではなく午後1時~午後3時くらいの時間帯を選びます。

年始回りは一般的に1月2日から7日までですが、新年のスタートが7日過ぎの会社もあるため、仕事の年始回りは1月15日ごろまでが目安になります。

 

お年賀にお返しは必要?

基本的にお年賀はお返しをする必要はありません。子ども連れの年始客にはお年玉を渡すと良いでしょう。

 

お年賀は手渡しが基本!

また、お年賀は基本的に直接渡すものとされるので、宅配便などで送ることを前提にしていません。そこがお中元やお歳暮と大きく異なる点ですので、注意しましょう。

 

喪中の場合のお年賀

贈る相手または贈る側が喪中の場合は、松の内の時期が過ぎてから年始の挨拶をします(その際ののしについては後述します)。

お年賀ののしの選び方

お年賀の品物にかける「のし紙」は、赤白5本の蝶結びのタイプです。名目は水引中央結び目の上に「お年賀(御年賀)」と書き、下の部分に贈り主の名前を書きます。

前述したようにどちらかが喪中の場合は、名目は「寒中見舞い」とします。

お年賀の相場とギフトの選び方

お年賀の相場は、3,000円前後が一般的です。勤務先の上司や取引先、親や親戚などには3,000円ぐらいの品物、近所の人などには1,000〜2,000円とすることが多いようです。

お年賀は、あくまで年始の挨拶がメインで、その際に渡す手土産という位置づけですので、お歳暮のように生鮮食品などではなく、もう少し気軽な贈り物のイメージです。タオル、日持ちのよい菓子などがふさわしいでしょう。日本酒やワインなどのお酒を選ぶ人も多いようです。相手の好み・家族構成・年齢などを考慮して選びます。

多数の人に手渡すお年賀

「お年賀タオル」の例

お年賀として、松の内に会う多くの友人・知人に新年の挨拶の品として粗品を渡す人もいます。お年賀タオルやお菓子などを受け取ったことがある人も多いのではないでしょうか。この場合は1,000円くらいまでの手軽な品物を用意します。その際、数は見当をつけるより少し多めに用意しておくとよいでしょう。品物の体裁によってはのし紙でなく短冊を付けます。

帰省先で配る場合などは、暮れの内にまとめて実家に届けておくのがおすすめです。

2021年のお正月、お年賀も変わる?

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お年賀 宅配便

前述したようにお年賀は手渡しが基本なので、お中元やお歳暮のように宅配便などで送るのはマナー違反とされてきました。

しかし、今度のお正月はいつもの年とは様子が異なります。普段なら帰省の際に親戚やご近所の親しいお宅に渡していた手土産が渡せなくなるのは寂しいと感じ人もいるかもしれません。また、仕事での年始回りも対面なので控える人、リモート勤務で挨拶に行けないという人も多いと思います。

そういった事情もあり、2021年のお正月は例外的に「お年賀」の品物を配送する人も増えそうですね。新しい年始のコミュニケーションと考えて、柔軟に対応しましょう。お年賀ではなく「寒中見舞い」(1月8日~立春2月4日頃まで)に代えて贈るのもよいかもしれませんね。

人と人とのお付き合いの面でもいろいろな変化を強いられた2020年。「2021年が、明るく良い年になりますように」の思いはみんな同じです。そんなお正月だからこそ、お年賀を上手に活用してみてはいかがでしょうか。

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