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「雛人形は怖い漫画のイメージ」!? あなたは「雛人形」飾ってる?最近の雛祭り事情

暦の上では春。女の子がいる家庭では雛人形を飾って雛祭りの準備をしている人も多いでしょう。一方で、最近は飾る場所がないとか、設置が面倒という理由で、雛人形を持っていても飾らない人が増えているといいます。そこで『kufura』では、20〜60代の男女569人にアンケートを実施。雛人形を飾っているか、どんな思い出があるか、処分の仕方は? など気になる雛人形事情を尋ねてみました。

雛人形を飾っている人は12%、飾っていた人は約6割

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雛人形を飾るかどうかを尋ねたところ、「飾ったことがある」という人は約6割いましたが、現在も毎年、もしくは時々「飾っている」という人はわずか12%という結果に。「自分が子どもの頃は親が飾ってくれた」という人は4人に1人程度、「子どもが小さい頃は飾っていた」という人は約13%でした。最近は女の子が生まれても買わないで済ませたり、小さな置物やタペストリーなどを用意する人も多いようです。確かに飾る場所だけでなく仕舞う場所にも困る雛人形。現在の住宅事情を考えると買わない選択をする人が多いのも納得ですね。

あなたは「雛祭り」に雛人形を飾りますか?(複数回答可)

「飾ったことがない」・・・41.6%(208人)
「自分が子どもの頃は親が飾ってくれた」・・・24.4%(122人)
「自分が親になって飾るようになった」・・・7.0%(35人)
「時どき飾っている」・・・3.6%(18人)
「毎年必ず飾っている」・・・8.0%(40人)
「子どもが小さい頃は飾っていた」 ・・・13.2%(66人)
「雛人形はあるけれど、ずっと物置や実家にしまっている」・・・8.0%(40人)
「雛人形は処分してしまった」・・・5.6%(28人)
「その他」・・・2.4%(12人)

段飾りの雛人形を持っている人はわずか5%

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では、実際にどんなタイプの雛人形を飾っているのでしょう。雛人形を飾っている、もしくは飾っていたという208人に尋ねたところ、三段、五段、七段などの段飾りの雛人形を持っている人は合わせて5%程度で、男雛と女雛だけの親王飾りを持っている人もわずか3%でした。そして最も多かった回答が「その他」という結果に。吊るしびなや置物、タペストリーなどで代用している人が多いことがわかりました。

■あなたの飾る雛人形は次のどれですか?(複数回答可)
「七段飾りの雛人形」・・・1.9%(4人)
「五段飾りの雛人形」・・・2.4%(5人)
「三段飾りの雛人形」・・・0.5%(1人)
「親王飾り(男雛と女雛の雛人形)」・・・2.9%(6人)
「キャラクターの雛人形」・・・4.3%(9人)
「子どもが紙で作った雛人形」・・・5.8%(12人)
「その他」・・・82.7%(172人)

男雛と女雛の雛人形はスペースを取らないので飾りやすい。

雛人形の処分は、神社に奉納することも可能

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雛人形は子供の身代わりとなり厄を受けたり、将来幸せな家庭を築けるようにと親が願いを込めて飾るものと言われています。そんな想いが詰まった人形だからこそ、処分の仕方に困ったという話をよく聞きますが、実際に処分をした人はどのようにしたのでしょう。

雛人形を処分した経験がある人にその方法を尋ねたところ、最も多かったのは、「ゴミとして捨てた」という回答。業者に引き取ってもらったとか、引越しの時に捨ててもらったという意見もありました。

「業者に行って捨てて貰った」(28歳男性/研究・開発)
「粗大ごみの有料の袋に入れて回収してもらった」(34歳男性/学生・フリーター)
「七段飾りが大き過ぎて主要メンバー以外は処分されました」(41歳女性/主婦)
「自宅を新築する際、古い家の解体時に業者に処分してもらった」(60歳男性/その他)

ゴミとして処分したという人以外に多かったのは、「神社で奉納した」とか「お寺でお焚き上げをした」など、きちんと供養してから処分をしたという意見。ずっと子どもを見守ってきた雛人形となると魂が込められている気がするという人も少なくないでしょう。ゴミとして処分することに問題はないようですが、気持ち的に抵抗がある人は供養してから処分するといいかもしれませんね。

「神社で奉納しました」(41歳女性/主婦)
「供養して処分した」(50歳男性/コンピューター関連技術職)
「近くのお寺でお焚き上げしてもらった」(60歳女性/主婦)

そのほか少数でしたが、リサイクルショップに売ったり、買取業者に引き取ってもらったという人も。知人や親戚に譲ったという人も数人いました。雛人形は本来身代わりの意味が込められていて、あまり使い回しは推奨されていません。しかし高価なものだからこそ引き継ぎたいとか、親の大切な人形を使いたいなど、人それぞれ思いがあるので本人が気にしないようなら問題ないでしょう。

「リサイクルショップに売りました」(52歳男性/コンピューター関連技術職)
「買い取り業者に引き取って貰った」(62歳女性/主婦 )
「欲しいと言う家が見つかったのであげた」(67歳男性/その他)

実家じまいと共に雛人形も処分されるというケースも。

雛祭りはいい思い出、伝統行事を引き継ぎたい人多数

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最後に雛人形に対する思いを教えてもらいました。回答者の半数以上がいい思い出を持っていることが明らかに。また、日本の伝統行事として、引き継いでいきたい文化だという人もいました。

「女の子に対して祝うものであり素敵な伝統である。なくなって欲しくない」(21歳女性/総務・人事・事務)
「生まれてからずっと続けられている特別な行事です」(29歳女性/その他)
「女の子の成長を祝う美しい風習だと思うので廃れてほしくない」(46歳男性/コンピューター関連技術職)
「友達の家に行って、みんなで食事したいい思い出」(34歳女性/総務・人事・事務)
娘が小さい時よく雛人形を見ながらひな祭りの歌を歌っていたが毎回歌詞が違っていた」(35歳男性/コンピューター関連以外の技術職)
「家にお雛様が飾られていると、自分のことも大切にしてくれている感じがして、うれしい気持ちになっていた」(42歳女性/主婦)
ひな人形を買うために浅草橋の人形を売っている問屋街を探し回った」(43歳男性/営業・販売)
「奈良県高取町の雛めぐりに参加したことがある。町家のある古い町並みにひな人形が似合って風情があった」(47歳男性/その他)
「おままごとをして、人形の顔が色んな方向を向いていた」(49歳女性/総務・人事・事務)
「七段飾りの雛人形で、飾るのもしまうのも大変な作業だったけど、それがとても楽しかった」(53歳女性/主婦)
「ひな壇の前で妹と撮った写真が宝物になっています」(56歳男性/その他)

雛人形を準備したり、片づけたりした思い出、ありませんか?

中には怖いイメージや嫌な思い出がある人も

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一方で、片づけ損ねると嫁に行けないという噂や、人形の顔が動くといった噂を信じて子どもの頃は怖かったという人も少なくなく、あまりいい思い出を持っていない人もいることがわかりました。

「昔読んだ漫画で、夜中に雛人形が動き出すという怖い印象」(36歳女性/その他)
旦那が楽天市場で安いショボいセンスない雛人形を買って残念で嫌な思い出がある」(39歳女性/主婦)
「雛人形を片づけるのが遅くなると、結婚が遅くなると言われて、結構焦って片づけていたけれど、結局結婚できていない」(46歳女性/その他)
「親が見栄を張って孫の為に大きな雛人形を買ったから、出すのもしまうのも保管するのも大変」(53歳女性/主婦)
「美内すずえ先生の漫画に雛人形を題材とした怖い作品があり、それを読んでからは、雛人形がものすごく怖くなりました。うちは男の子だけなので、雛人形を買わずに済んで良かったと思っています。笑」(55歳女性/主婦)
「雛人形は姉の雛人形でしかなかった」(57歳女性/主婦)

もちろん、自分が男子兄弟だったり、子どもが男の子だけの人にとっては、雛人形とは無縁だったという意見も。

「自分は、男3人兄弟、子どもは男2人なので雛人形の思い出はない」(62歳男性/総務・人事・事務)

ともあれ、雛人形は春の訪れを感じることができる素敵な節句アイテムです。

雛人形を持っていた人にとっては、さまざまな思い出がある雛祭り。雛人形を飾る人は減ってしまったようですが、中には「子どものころ買ってもらえなくて大人になってから買った」という人や、「お気に入りの雛人形を見つけて大人になってから買いなおした」という人も。

こうしてみると、雛祭りは単なる子どものお祭りだけでなく、日本の伝統的な行事の一つとして大切にお祝いされていることもわかりました。しばらく雛人形をしまい込んでしまっているという人は、これを機会に飾ってみてはいかがでしょうか?

ちえ
ちえ

エディター・ライター歴20年以上。女性誌やアウトドア雑誌、情報誌、スポーツ誌(自転車雑誌、水泳雑誌)などで執筆。2017年から主人の仕事に帯同しアメリカに移住。小学生の男児、中学生の女児とともに、異国の地での生活に奮闘しながら、執筆活動も継続中。現在はニュースや海外生活情報などを担当。アウトドアと旅行が大好き。趣味はパン作り。

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