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地味に困る「宅配便の受け取り」。「トイレに行けない」「すれ違い」「宅配ボックスが満杯」というケースも

ネットショッピングの利用が広がり、配送サービスの需要が大きく増加している昨今。宅配便を受け取る頻度が増えたという人も多いのではないでしょうか。便利なサービスの一方で、荷物量や再配達の増加による業界の人手不足がニュースにもなっています。

今回『kufura』では20~60代の男女500人を対象に「宅配便の受け取り」についてのアンケート調査を実施。宅配便の受け取り方法や、困ることについてなどまとめました。

日時指定での受け取りを選んでいる人が最多

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まず、宅配便の受け取り方法について、実際に行なっている方法を選んでもらいました。

【宅配便の受け取り、どうしていますか?】(※複数回答で調査)

日時指定をして直接受け取る・・・354人(70.8%)
家に必ず誰かいるので、日時指定をせず直接受け取る・・・138人(27.6%)
宅配ボックスで受け取る・・・79人(15.8%)
コンビニ受け取りにする・・・48人(9.6%)
週末に日時指定して直接受け取る・・・45人(9.0%)
営業所まで取りに行く・・・43人(8.6%)
その他・・・26人(5.2%)
街の宅配ロッカーで受け取る・・・14人(2.8%)
マンションのコンシェルジュが受け取る・・・2人(0.4%)
宅配便を受け取ったことが一度もない・・・4人(0.8%)

最も多かったのは「日時指定をして直接受け取る」(70.8%)でした。仕事や予定があり、自宅にいる時間が限られている場合は、受け取りが確実な日時を指定するというのが一般的なようです。

次いで「家に必ず誰かいるので、日時指定をせず直接受け取る」(27.6%)「宅配ボックスで受け取る」(15.8%)が続きました。家族などに代わりに受け取ってもらったり、宅配ボックスを使うなど、不在での再配達を回避する方法で宅配便を受け取っている人が多いことが分かりました。

誰かしらが家にいると助かりますが、なかなか現実には難しかったり。

なるべく一度で受け取りたいけれど…宅配便の受け取りで困ること

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日時指定をして受け取るのがスタンダードとなっている宅配便ですが、「これは困った」という経験をしている人も少なくないようです。

行動が制限されてしまう

宅配便の配達時間は、「午前中」「14時~16時」など、配達の指定時間に幅があるため、行動が制限されてしまうという声が多くありました。特にトイレや入浴のタイミングで届いてしまったらと不安になり我慢することが多いようです。着替えや寝起きのタイミングでのチャイム音に慌ててしまうというコメントもありました。

「18時~20時というように配達される時間に幅があり、受け取るまでトイレへ行くことすら落ち着かない状態となってしまうことがとてもストレスに感じる」(56歳男性/その他)

「日時を指定してもピンポイントの時間は分からないのでその日の行動計画が立てにくい」(37歳男性/その他)

「トイレに入っている間に宅配便が来そうで、なかなかトイレに行けない」(36歳女性/主婦)

「時間指定をしても2時間はいつくるかドキドキするからトイレや洗濯物を干すなどタイミングが難しい」(36歳女性/その他)

「確実に受け取れるように一番最後の時間帯に指定しているが、ギリギリ21時くらいになることがたまにあって、そこまで遅いとお風呂にも行けないし、ひどいと忘れてしまうこともある」(55歳女性/主婦)

また、日時指定していたけれど、急用が入り受け取れなくなってしまった経験があるという人たちからは「仕事の予定が読めず、突然残業になることもあるので、指定していても受け取れないことがある。貴重品以外であれば置き配でも構わないので、置き配が選べる配送会社が増えたら良いと思う」(28歳女性/その他)といった声も寄せられました。

対応が間に合わず不在票が…

在宅していたけれど、ちょっとしたすれ違いで荷物を受け取ることができなかったというケースも多数ありました。一軒家の場合は、インターホンのところまで移動する間に少し時間がかかったり、家事をしていて気付けなかったりということもあるようです。

「眠っていてインターホンが鳴って、出ようとしていたらもうすでに留守だと思われて配達員さんがいなくなってしまい不在届があるとなんだか申し訳なく思ってしまう」(44歳男性/学生・フリーター)

「トイレに入っている時に届くことがあり、出るに出られず、また荷物が大きかったために宅配ボックスに入らず、再配達をお願いすることがあった」(54歳男性/研究・開発)

「リモートワークの会議中に来て、受け取れないことがある」(39歳男性/コンサルタント)

「2階にいると、玄関のチャイムが聞こえなくて日時指定していても、宅配便が来たことに気が付かないことがある」(57歳男性/コンピュータ関連技術職)

「たまたま10分間、買い物にいったときに、届けに来ていて再配達になった。通常は玄関に置き配にしているが、その業者は置き配ができないので困った」(63歳男性/総務・人事・事務)

急いで玄関に向かったものの、時すでに遅し……。再配達の手続きをしなくてはいけないし、配達員さんにも申し訳なかったりと、ちょっと落ち込んでしまいますね。

なぜ、よりによってトイレに行ったタイミングで宅配の人は来るのでしょうか……?

宅配ボックス、置き配のトラブル

対面での受け取りが難しいときに便利なのが「宅配ボックス」や「置き配」の利用ですが、ときには以下のようなトラブルが起こることも。

「不在にすることが多いので基本宅配ボックス指定しているが、商品の大きさに対して包装が過剰に大きくてボックスに入らない荷物がよくあり(特にAmazon)予定通り受け取れないことがある」(39歳男性/その他)

「宅配ボックスに入るつもりで安心していたら、宅配ボックスがいっぱいで業者が持ち帰ってしまった」(59歳男性/その他)

「宅配ボックスの指定をしていないのにいれて帰る業者がいた。家にいるのに気づかず来ないなーと待っていた」(57歳女性/その他)

「勝手に置き配されると困る」(65歳男性/研究・開発)

「荷物によっては置き配ができないこと」(62歳女性/主婦)

「置き配を頼んだのにも関わらず呼びベルを鳴らしてくる方がいること」(48歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「マンションがわかりにくい構造で、よく上の階の部屋に間違って置き配される」(60歳女性/金融関係)

宅配ボックスの容量不足や置き配の不具合は、利用者の増加、配送業者の人手不足といった背景がうかがえます。再配達の依頼を申し訳なく感じている人も多く、これらは今後の課題とも言えそうです。また、不在時でも確実に受け取りが可能な置き配は便利ですが、盗難や誤配などのリスクも考慮する必要があります。

便利な宅配ボックスですが、満杯で持ち替えられてしまうケースも。

受取り期限が過ぎてしまった

自宅での受け取りが難しい場合は、指定したコンビニなどで荷物を受け取ることが可能なサービスもありますが、受け取り期間が限られているため、間に合わなかった経験がある人もいました。

「Amazonのコンビニ受け取りの受取期間が7日間から3日間に減ったのを知らなくて返されてしまったこと」(50歳女性/デザイン関係)

「たまにコンビニへの到着が遅れて、取りに行くまでの猶予がほとんどないケースがある」(44歳男性/学生・フリーター)

いつでも行けるからと先延ばしにしてしまったり、想定より受け取り期間が短くなってしまったなどのケースもありました。

コロナ禍を経て、置き配もスタンダードになってきました。

日時指定ができないときは困る

ネットショッピングの際、商品到着の日時指定ができない場合もあります。配送してもらっても、不在で受け取ることができず、結局再配達で時間指定してきてもらうことになったりするため、改善を求める声もありました。

「ネットで買い物するときに日時指定ができないことがある」(50歳男性/営業・販売)

「日時指定のできない(宅配業者未定)のECがあって困る」(69歳男性/その他)

「日時指定は絶対必須! 通販のお店によっては日時指定不可のところもあり、届くまでは家に数日居なければならないので何も予定が立てられないのは辛い」(59歳女性/その他)

いつ届くのかとソワソワしながら過ごすのは、行動が制限されたり、ちょっとしたストレスになりますよね。

宅配便の受け取りで困ることは他にも

ほかにも、宅配便にまつわる困りごとにはさまざまなものがありました。

「帰宅時間が不規則なので平日の受け取り再配達が難しい」(48歳男性/その他)

「義父母と同居していて義父母がおもに1階にいるため、受け取ってもらう事が多く気を使います」(53歳女性/主婦)

「急ぎの荷物でコンビニ受取を利用することが多いが、重い荷物だと自宅まで持ち帰るのが大変」(62歳男性/総務・人事・事務)

「私の仕事は3交替なので、昼間眠っていることも多く、起こされてしまうのが困る」(60歳男性/その他)

無事に受け取れると、ミッション完了!という気持ちになりませんか?

私たちの日常をサポートしてくれる便利な宅配サービスですが、受け取りに困る経験をしている人は多いようです。再配達を手配するのは手間なうえ、届く時間を気にしながら過ごすのもちょっと面倒……。宅配業者のみなさんも、荷物数も多く、時間に縛られて配達していることを忘れずに、スマートな受取りを心掛けていきたいですね。

ナカムラミカ
ナカムラミカ

エディター/ライター。大学在学時からライターとして活動、気付けばもうすぐフリーライター歴20年。webサイトや書籍の編集・ライティングなどを担当。料理と暮らしまわりの手仕事が趣味。根っからのインドア派だが、3児の母となりアウトドアの楽しさにも目覚めたところ。

 

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