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文末に「。」のついたメッセージは怖い?「マルハラ」についてみんなの意見を聞いてみました!

“マルハラ”という言葉をご存じですか? “マルハラスメント”の略称で、LINEなどのSNSでメッセージをやり取りする際に文末に「。」(句点)を付けることで、読み手に威圧感を与えてしまうハラスメントのこと。TV番組で取り上げられたり、ネット上でも賛否が分かれ、話題となっています。

文末には「。」を付けるのが当たり前であるという考え方は、今やナンセンスなのでしょうか!?  今回『kufura』では、20~60代の男女500人を対象に「マルハラ」についてのアンケート調査を実施しました。

文末の「。」つけない人は20.4%

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メディアやネット上で「マルハラ」が話題になっていますが、LINEなどの文章に「。」をつける人、つけない人、どちらが多いのでしょうか?
※「マルハラ」:LINEなどのメッセージの文末に「。」をつけることに圧を感じて受け取り手がおびえるというもの

【あなたはLINEなどの文章に「。」をつけますか?】

「。」をつける・・・259人(51.8%)
「。」をつけない・・・102・・・(20.4%)
相手によって「。」をつける・・・139(27.8%)

「。」をつけるを選んだ人が半数以上となりました。相手によって「。」をつけるという人も3割近くと、多くの人が文末の「。」を使用していることがわかります。しかし、「。」をつけない人も20.4%おり、5人に1人は句点を使っていないようです。「マルハラ」を意識しているという理由ばかりではないでしょうが、このようなワードが注目される今、「マルハラ」についてどのように感じているのか聞いてみました。

「マルハラ」についてどう思う?

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「。」は必要、付けたほうがいい

「『。』をつける方が、文章としては正しいのではないかと思う。マルハラと言う言葉と解釈に驚きを感じる」(41歳女性/主婦)

「『。』を付けて文章を完結した状態で相手に送るのはマナーであり、『。』を付けずに送るのは失礼だ」(47歳男性/その他)

「ビジネスでの利用がほとんどのため、句読点は付けている」(62歳男性/総務・人事・事務)

「句読点がないのは、逆に不安になる。適当に返しているのではないかと思ってしまう」(43歳女性/主婦)

「日本語の文章として正しいことなのに、なんにでもハラスメントをつけて騒がないでほしい」(53歳女性/金融関係)

「文章の終わりには必ずつける。そして次の話題にいく。自分にとって『。』は絵文字感覚」(49歳男性/その他)

大人にとっては句点をつけるのは当たり前のこと。正しい文章をハラスメント扱いされることには困惑するという声が多数ありました。文章の最後に句点をつけるだけで怖がられてしまうのなら、何を書いていいかわからなくなるといった嘆きの声も目立ちました。特に、ガラケーやPCでのメールに慣れている世代は文章も長め、句読点も使うのが普通だったため、何が怖いの!?と疑問に感じているようです。

TeamsやSlackなどのチャットツールではスピード優先なのか「。」をつける人は少ない。

LINEやSNSでは「。」はいらない

「LINEなどでは『。』と付けるのは堅苦しいかなと思い出来る限り絵文字にしている」(62歳女性/主婦)

「冷たい印象がある『。』はあまり使わない」(32歳女性/その他)

「やっぱりきつい感じがする」(53歳女性/その他)

「LINEでは短文なので特にいらないと思う。メールなどかしこまった時にだけ使えば良いと思う」(28歳女性/その他)

「基本的にネット上での文章のやり取りで『。』はあまり使わないものだという認識です」(48歳男性/その他)

一方で、LINEなどのチャットツールでは「。」は必要ないという意見もありました。文節や単語でやりとりするため使わないという声や、冷たい印象があるからといった理由があげられました。句点や絵文字を使う人からすると、そっけない文章に感じますが、効率を求める人からは「。」を使わないことに一定の理解があることがうかがえます。「。」がついていると、会話を遮断されたように感じるという声もありました。

相手に合わせる

「わたしも『。』は嫌いですが、人によっては付けてくる人も多いので最近は慣れるように自分も付けるように頑張っています」(32歳女性/総務・人事・事務)

「句読点や『。』には文を読みやすくする意図があるのが、時代の流れなので相手によって使い分ける」(52歳男性/公務員)

「人によって使い分けをしなければいけないということ自体に違和感を覚えながらも、相手のことを考えると、使い分けてしまう。そもそもそういったことが煩わしくて、最近SNSから距離をとっている」(62歳女性/金融関係)

個人的に使いたい、使いたくないといった思いはあっても、相手のことを考えて文面を変えているという人もいました。そこまで配慮が必要なのか……と感じてしまいますが、部下など年下の相手とのやりとりの際は気にしているというコメントや、目上の人には「。」をつけるといった若者の声も多数ありました。それぞれが自分とは違うスタンスの人を気遣っているようです。

友達同士だと、そんなに「。」も気にならない?

こんな意見もありました

「これがハラスメントと言われたら何もできなくなる」(52歳男性/その他)

「どっちでも構わないと思う。何でもハラにしすぎ」(62歳女性/主婦)

「仕事の時は『。』をつけるが、確かに冷たい印象がある」(23歳女性/総務・人事・事務)

「自分で送るときは『。』は面倒だからいちいちつけないが、そこに感情がこもっていると解釈されるのもめんどくさい」(47歳女性/主婦)

「年代によって習慣が違うだけの些細な問題」(65歳男性/その他)

「冷たい印象を受けるが、ハラスメントではないと思う」(31歳女性/学生・フリーター)

本来は、読みやすくするための改行、文章の終わりを明確にする句点のはずが、冷たい、怖いといった圧を感じるメッセージとして受け取られてしまうのは残念ですよね。チャットのようにスピーディーなメッセージのやりとりをする若者世代にとって「。」はなじみのない違和感を感じるものになっているのかもしれません。

おかん世代だと、語尾に何もつけないのは物足りないと思うらしい。

しかし、どちらが正しいわけでもなく、どちらかに合わせる必要もないはず。自分のスタンスや価値観にとらわれず、相手の感情や考え方を考慮して柔軟に句点の使用を判断することが、円滑なコミュニケーションにつながるのではないでしょうか。

ナカムラミカ
ナカムラミカ

エディター/ライター。大学在学時からライターとして活動、気付けばもうすぐフリーライター歴20年。webサイトや書籍の編集・ライティングなどを担当。料理と暮らしまわりの手仕事が趣味。根っからのインドア派だが、3児の母となりアウトドアの楽しさにも目覚めたところ。

 

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