2026年は“自分らしさ”を武器に、楽しむ工夫で運を開く
null2026年は、全体としてどのような運気の流れになるのでしょうか?
「これからの時代、個人がそれぞれの意見を表明し、何かを勝ち取っていく流れが強まるでしょう。ただし、それは誰かと激しく戦うのではなく、自分自身の思いに率直になることが幸運につながっていくことを指します。
幸運の星・木星は2025年6月10日から2026年6月末まで蟹座に滞在します。蟹座は家庭や故郷、自分の居場所といった“足元にあるもの”を象徴する星座です。世界的に自国ファーストのような流れが強まるのも、星の采配の影響と言えるでしょう。私たち個人にとっては、自分が本当に守りたいもの、大事にしたいものは何なのかを強く意識することがテーマになります。まず2026年の前半は、『私には守りたい生活や大切なものがある』という確固たるアイデンティティを築くことが、次のステップへの重要な土台となるのです。
そして2026年の後半になると、木星は、“自己表現”を司る獅子座へと移動します。ここからは、前半で再確認した自分のアイデンティティを基に、考えていることを外へ発信していくことで、さらに運気が開けていきます。
ただし、獅子座は困難な道を選んだり、面倒な戦いをしたりするのは好みません。なので『もっと楽しい方法で、賢く自己主張したい』という考え方がトレンドになるでしょう。苦しい努力をして目標を目指すのではなく、より明るく、楽しい方向へ進む中で、自然と目指すべき道が見えてきます」(以下「」内、水晶玉子さん)
楽しいことを意識して過ごす……具体的にはどのようなことをすればいいのでしょう?
「2025年は当たり前だったものが崩壊し、『こんなに酷かったのか』と不安や嫌悪感に襲われることが多かったかもしれません。しかし、『壊れたら、新しく作り直せばいい』というのが2026年のテーマです。社会も個人も、ちょっとした工夫で、前より良く、もっと楽しくしていく意識が、2026年を明るい年にするカギとなります。
例えば、経済的に苦しくても、『お金がなくても楽しめることはある』と考え、自分らしい生活を創造していく。ファストファッションに少し刺繍をしてみる、古いものを素敵に組み合わせてみる。あるいは、ただ切り詰めるだけの節約ではなく、『こうすれば楽しく節約できる』というゲーム感覚の工夫を取り入れる。日常のあらゆる場面で、楽しみながら何かをすることが、2026年の幸運を引き寄せます。
悲観的になったり、『私なんて』と卑下したりするよりも、『この状況をとことん楽しんでしまおう』という姿勢を持つ人が運を掴みます。獅子座の本質は、人々を惹きつけるエンターテイナーなのです。『今だけ、お金だけ、自分だけ』という考えではなく、自分も楽しみながら、周りの人も楽しませるという大らかさが、多くの人を幸せにします。少し能天気なくらいのポジティブさと自己肯定感を持ち、自信を持って『私はこれが好きです』『こんなことができます』とアピールしていきましょう。その明るいエネルギーが、世の中に新しい発明や面白い発想を生み、世界を良い方向に変えていく力になるはずです」

AIと共に創る未来。2026年は“人間らしさ”で幸運を掴む
null昨今生成AIが急激に私たちの生活に入り込んでいます。AIの作る未来と、私たちの仕事はどうなっていくのでしょうか?
「生成AIは、今後の世の中を大きく変えるカギとなるでしょう。2025年11月8日から一時的に牡牛座に戻るものの、2026年4月26日から約7年間“最新機器”を象徴する天王星が、コミュニケーションを司る双子座に入っているため、ツールは爆発的に進化していきます。
これに対して『仕事が奪われる』とネガティブに捉える必要はありません。機械ができることは機械に任せ、人間は“人間だからこそできること”に特化していけばいいのです。例えば、無人運転タクシーが普及しても、介助が必要な人を運ぶ介護タクシーのように、人の温かさやコミュニケーションが求められる仕事は残ります。
古いものが壊れ、問題が表面化している今だからこそ、『ここから新しく何を創り出すか』というポジティブな変換が2026年は大切になります。AIの進化を恐れるのではなく、それによって生まれた時間で、人間はよりクリエイティブな分野、例えば人を喜ばせる工夫や、自分の個性を表現することに集中すべきです」
AI時代だからこそ、大切にしたほうがいいものはありますか?
「効率をAIに任せる一方で、私たちは“人間的な喜び”をもっと大切にすべきです。2026年は木星が獅子座に入り、オリエンタル占星術では“星宿(せいしゅく)の年”にあたります。これは『あなただけの星(喜びや個性、夢や目標)を見つける』ことがテーマの年なのです。
自分の手で何かを創る、アナログな作業に没頭するなど、面倒なことの中にこそ、脳に快感を与える喜びがあります。AIに頼りすぎると皆同じ価値観になりがちですが、2026年は“自分だけの喜び”や“自分だけの個性”を探求することが、運を開くことにつながります」

所有や貯蓄より、体験や好きを収益化することが金運アップのカギ
null2026年、お金との付き合い方や金運は変わっていきますか?
「物の価値観が大きく変わり、お金の使い方もシフトしていくでしょう。高価なブランド品といった物を持つことよりも、価値ある情報を得たり、人とのつながりを深めたりすることにお金を使うほうが、金運の巡りが良くなります。
2026年前半までは木星が蟹座にあるため、不動産などの資産を残すことに意識が向きますが、後半から木星が獅子座に入ると、貯めるより使うことで運気が活性化します。特に、自分の好きなことや趣味、学びなど、人生を豊かにするための自己投資が、結果的にお金につながる可能性があります。自分の得意なことを情報発信して仕事にしたり、スキルを販売したりと、“好き”を収益化する流れも強まるでしょう」
となると、投資やギャンブルも盛り上がっていくのでしょうか?
「投資への興味は社会全体で盛り上がるでしょう。何事も楽しもうとする獅子座のエネルギーは競馬やパチンコといったギャンブル熱も高めます。ここで絶対に忘れてはならないのは、ギャンブルは金運を上げるものではなく、あくまでレジャー(娯楽)であるということです。ギャンブルで得たお金は、次のギャンブルやその場の楽しみに消えてしまいがちです。
一攫千金を夢見て熱くなりすぎると、勢い余って暴走してしまいます。特に2026年は、燃え上がったときのための冷静なブレーキを意識することが、お金と上手に付き合う上で非常に重要です。ギャンブルは必ず金額を決めて、娯楽の範囲で楽しむようにしてください」


水晶玉子(すいしょう たまこ)さん。撮影/chihiro.
水晶玉子(すいしょう・たまこ)さん
占術研究家。西洋・東洋の枠を超え、多様な占術を研究、執筆。『ぽかぽか』(フジテレビ)、『ゴゴスマ』(TBS)、『ダウンタウンDX』(日テレ)ほか、TVやラジオに多数出演。空海が伝えた宿曜経を現代に活かした「オリエンタル占星術」は毎日の運勢が怖いほど当たる! と定評があり、ファン多数。『水晶玉子のオリエンタル占星術 開運暦』シリーズは2026年版で累計76万部突破!! 著書に『乱世を生き抜く! 水晶玉子の「キングダム」占い』(集英社)など多数。

出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーに。趣味はスポーツ観戦と旅行。産業カウンセラー、EAPメンタルヘルスカウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種などの資格を保有。メンタルヘルスケアの記事を得意とする。