不安なカーブの先に、新しい世界の輪郭が見え始めた2025年
null2025年も残り3カ月になりました。2024年から続く物価上昇の波は2025年に入っても収まらず、多くの品目で価格改定が相次ぎました。また、“令和の米騒動”と言われる、記録的な水不足による米の価格高騰と品薄も話題に。中東情勢の悪化や、トランプ政権が打ち出した相互関税など、世界情勢の緊迫化と経済への波及もありました。水晶さんはどのように振り返りますか?
「今は時代が大きく動いている時期になります。2020年のコロナの頃から運気は大きな時代の曲がり角に入り、“地の時代”から“風の時代”へと変わっています。ただ“風の時代”は約200年位続くので、1年ですぐに何もかもが変わるというレベルではなく、大きくカーブを切っている状況であり、ここ4~5年は全く曲がり角の先が見えなくて、『一体、何が起きているのか』といった状況の中で不安を感じながら過ごされていた方も多かったのではないでしょうか。
しかし、2025年、26年からは、その先の世界が少し見えてきます。なので今までは『一体何が起きているのかわからない』という状況だったのが、25年になってからは『これからは、こういう方向に行くのだろうな』というように、少し予測できるようになっていった印象です。2026年はカーブを曲がり切って、新しい世界がより見えてくるようになるでしょう」(以下「」内、水晶玉子さん)

2025年の残り3カ月は、土星・天王星・海王星の逆行が示す、2026年への「最終準備期間」
null2025年もいよいよ最終コーナーを迎えます。来たる2026年をより良い年にするために、この3か月の星の動きから、私たちは何を学び、どう備えるべきでしょうか?
「2025年の最後の3カ月は、西洋占星術において、“見直し”と“準備”という重要な期間となります。その理由は、今年前半に一度次の星座へと移動した、土星・天王星・海王星という社会に大きな影響を与える3つの天体が揃って逆行し、一時的に元の星座へと戻っているからです。
具体的に見ていくと、まず試練や現実を司る土星は、2025年5月25日に魚座から牡羊座へ移動して新たな始まりのムードをもたらしましたが、9月1日には逆行で魚座へ戻りました。2026年2月14日に再び牡羊座へ完全に移動するまでは、過去の課題やテーマに改めて向き合う期間となります。
次に、変革の星である天王星も、7月7日に双子座へ移動して伝達や流通の分野の変革テーマを次の段階へ進めましたが、11月8日には逆行で経済を司る牡牛座へ一時的に戻ります。2026年4月26日に双子座へ本格的に移動するのを前に、これまでのお金や物の価値観を見直すタイミングです。
そして、夢や理想を象徴する海王星も同様に、3月30日に牡羊座へ足を踏み入れたものの、10月22日には逆行で魚座に帰還しました。2026年1月27日に再び牡羊座へ本格的に移動するまでの間、自身の夢や理想を再確認し、足元を固めることが求められます。
2026年になると、これらの星は本格的に次の星座へと進み、もう後戻りはしません。つまり、2025年の終わりは、来たるべき新しい時代に向けて『やり残したことを終わらせる』『過去を振り返り、やり直す』ための、最後のチャンスとも言える重要な時期なのです」

2026年の幸運は、年内の「振り返り」で決まる
null2025年の残り3カ月は、2026年に向けての準備期間に据えるといいのでしょうか?
「そうですね、2025年の残り3カ月は、2026年に向けての重要な準備期間と位置づけるのが非常に良い過ごし方です。
この期間は、これまでの歩みを振り返り、『本当にこのままで良いのか』『もう少し違う方向性があるのではないか』といった内省や見直しに最適なときです。多くの人が今年9月頃までに進むべき大まかな方向性を見出しているはず。その方向性をより確かなものにするための、最後の微調整を行う期間と捉えてください。
これまで挑戦してもうまくいかなかったことがある場合には、星が逆行しているこの3カ月でやり方を見直せば、状況が好転し始める可能性もあります。『一度試してうまくいかなくても、違うアプローチで再挑戦してみよう』という柔軟な姿勢が、来年以降の成功につながっていくでしょう。
ただし、今回の逆行は土星のような動きの遅い大きな星の影響によるものなので、動きの速い水星逆行のようにすぐに結果が出るわけではありません。『このやり方で良かった』とすぐに実感できなくても、焦る必要はないことを忘れないでください。今はたとえ手応えがなくても、自分自身の大きな方向性を少しずつ固めていく意識が何よりも大切です。あるいは逆に、『このままでは駄目だ』ということを最終確認し、決別するためのダメ押しの期間となる人もいるはずです」
では、目標に向けて順調に進んでいると感じている人は、この期間をどう過ごすべきでしょう?
「目標に向けて順調に進んでいると感じている人こそ、この3カ月で一度立ち止まり、現状を見つめ直すことが重要になります。
その理由は、来たる2026年がオリエンタル占星術で“星宿(せいしゅく)の年”と呼ばれる年だからです。“星宿”の“星”とは、文字通り夜空に輝く星々を指します。かつて人々が船で大海原へ出る際、進むべき方角を見失わないよう目印にしたのが星でした。
2026年は、社会の様々なものが壊れたり変わったりする変化の激しい年になると予測されます。そのような中で、ただ時代の波に揺られているのではなく、自分自身の“星”、つまり次なる目標や進路をしっかりと見定め、それに向かって自らの意志で踏み出すことが非常に大切になります。
だからこそ、たとえ今が順調であっても、2025年のうちに見直しを行うことで、2026年という変化の海の中でも迷うことなく、自分の針路を進んでいくための準備ができるのです」
では残り3カ月で、やらないほうがいいことはありますか?
「特に大きな禁忌はありませんが、星が逆行しているこの時期は、先ほどからお伝えしているように、“見直し”や“やり直し”に適しています。もし、少し後ろめたいことや隠し事があるなら、さらに隠蔽しようとするのは避けるべきです。問題を放置したり嘘を重ねたりすると、2026年になってから傷がより深くなる可能性があります。自分から打ち明ける、あるいは解決に向けて動くなど、クリーンにする努力をすることが大切です」


水晶玉子(すいしょう たまこ)さん。撮影/chihiro.
水晶玉子(すいしょう・たまこ)さん
占術研究家。西洋・東洋の枠を超え、多様な占術を研究、執筆。『ぽかぽか』(フジテレビ)、『ゴゴスマ』(TBS)、『ダウンタウンDX』(日テレ)ほか、TVやラジオに多数出演。空海が伝えた宿曜経を現代に活かした「オリエンタル占星術」は毎日の運勢が怖いほど当たる! と定評があり、ファン多数。『水晶玉子のオリエンタル占星術 開運暦』シリーズは2026年版で累計76万部突破!! 著書に『乱世を生き抜く! 水晶玉子の「キングダム」占い』(集英社)など多数。

「水晶玉子のオリエンタル占星術 幸運を呼ぶ365日メッセージつき 開運暦2026」

出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーに。趣味はスポーツ観戦と旅行。産業カウンセラー、EAPメンタルヘルスカウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種などの資格を保有。メンタルヘルスケアの記事を得意とする。