【人気占術家・水晶玉子さんに聞きました】2025年の開運のキーワードは「柔軟性」や「しなやかさ」

著書『水晶玉子のオリエンタル占星術 開運暦2025』の中で、2020年から時代の大きな曲がり角に入り、2024年には“カーブの先にある景色が見え始める”と書かれています。水晶さんから見て、2024年はどのような1年だったのでしょう？

「2020年から大きな時代の変換期が始まりました。2024年は10年で一巡する『十干（じっかん）』の最初の『甲（きのえ）』で、2024年に起きたことが今後10年間を決めていくような1年でした。新しいサイクルの始まりが明確になってきたという印象です。

新型コロナの流行などを経て、2024年は過去のいろんな矛盾点が出てきたり、壊れるということがありましたね。特に2024年の後半からは、日本の総選挙やアメリカ大統領選などでは国民の意識が変わってきていることを強く実感しました。

意識というものは変わっていることがわかりにくいものですが、選挙では明確に、このままじゃダメなんだという意識の変化を感じられた方も多かったのではと思います」（以下「」内、水晶玉子さん）

それでは、2025年はどう変化していくのでしょうか？

「2025年は選択肢が増えて、その選択によって変化が目に見えるかたちで変わってくると思います。

“幸運の星”と言われる木星は1年1つの星座に滞在するのですが、次回動くタイミングは2025年の6月10日になります。2024年5月から2025年の6月10日までは双子座にいて、双子座は好奇心や知恵の星座なので、みんなが何かを知りたがる、好奇心が旺盛になるという状況になっています。

双子座が持つ1つの特徴が、選択肢が増えるということなんです。今まではテレビしか見てなかったけれど、今はSNSもあり、様々な情報を目にすることができるようになりましたよね。例えばキャッシュレスも進んで、お金を使うということも、現金やクレジットカードだけだったのがバーコード決済などの選択肢が増えているし、それから貯蓄もそう。銀行に預けるだけでなく、ちょっとした投資をしたり、株を買うなど選択肢が増えてきている。選択肢が増えるというのは大きな2024年の特徴であり、その流れは2025年も続いていくでしょう」

 選択肢が増えると、迷ってしまう人もいると思われます。どのような選択を取ると、開運に繋がるでしょうか？

「2025年6月10日まで滞在する双子座は、双子つまり2人ですよね。1つに決めるというよりも、たくさんある選択肢の中からいくつかを同時進行するような考えが開運に繋がります。

また、2025年の後半に木星は蟹座に入ります。蟹座は家庭や故郷の星なので、自分のルーツや自分のベースになる場所だったり、家族や友達など人間関係の選択肢の中からそれぞれ自分らしいもの、一番落ち着くものを選択していくことをおすすめします。

2025年はオリエンタル占星術の“柳宿（りゅうしゅく）”の年になります。植物の柳を想像してみてください。枝は柔軟性があり、ゆらゆら揺れますよね。また、2025年は『十干（じっかん）』でいうと『乙（きのと）』となり、しなやかに伸びる草木を表しています。2024年の『甲（きのえ）』は1本の木を意味するのでまっすぐ進むことで良かったのかもしれませんが、2025年は柔軟性を持って、しなやかに選択肢を増やしていくことに重点をおいたほうがいいでしょう。

干支の“巳（み）”である蛇も、まっすぐに進むというよりもくねくねと蛇行して進みますよね。そんなイメージを持って2025年は過ごしてみるといいと思います。逆に1つのものに固執することは2025年の1番のNGアクションかもしれないですね」

2024年はアメリカの大統領選ではトランプ氏が再選し、兵庫県知事選などでもマスコミ予想がことごとく覆る現象が起こりました。このような流れは2025年も続くでしょうか。

「メディア対SNSのような構造ができていた印象ですね。私はこの出来事はすごく2024年の特徴だと感じていました。

幸運の星・木星が現在双子座にいるとお伝えしましたが、双子座はコミュニケーションの星座でもあるんです。12星座を円にしたときに双子座と180度で向かい合う、対立する位置にあるのが射手座となります。

射手座も、双子座と同じくコミュニケーションの星座なんですが、双子座は井戸端会議や口コミなど小規模のコミュニケーションなのに対して、射手座はもっと大きなマスメディアなどといったコミュニケーションを司ります。昔なら口コミにそこまでのパワーはなかったのですが、今はSNSなどがあり、勢いが増すようになりました。なので、対立構造が明確になってきた。

2025年は6月10日までは、SNSの勢いはますます大きくなっていく可能性が考えられます。でも180度の位置関係は、対立だけではなくチェック、補完という作用もあります。それによって多くの中から選択することが求められる機会も増えそうです。しかし、ここでも最初にお話しした通り、柔軟に1つに決めることなく、自分の落ち着くものを選択していくといいでしょう」

2024年後半は闇バイト強盗が多発したりと、物騒な雰囲気も強くなりました。このような雰囲気は2025年も続くのでしょうか。

「西洋占星術で見ると、2025年の一番大きな動きというのが、“夢と幻想の星”と言われている海王星が魚座から牡羊座に移動することです。一時的に牡羊座に入ってまた魚座に戻り、本格的に動くのは2026年なのですが、2025年はその2つの星座を行き来します。

魚座は12星座のラストの星座で、牡羊座はトップバッターです。海王星は12 星座を一周するのに約165年かかります。つまり165年かけて一周をして、新たなスタートに入るということ、それくらい大きな動きが2025年は起こります。

さらに、大きく物事を変える力を持つ“死と再生の星”と言われている冥王星も、この変化の雰囲気には影響を及ぼしています。冥王星は2008年から2024年11月20日まで山羊座にありました。山羊座は政治、社会の構造や権力というものを象徴しています。その影響もあって、2008年からこの十数年で社会の雰囲気が大きく変わってきたわけです。

しかし、冥王星は今、水瓶座に抜けました。2025年は以前のものが壊れて、新しい秩序を構築していくときになります。新しいものが生まれるときというのは、誰でも不安を感じやすくなります。2025年は物騒な雰囲気が強くなるというよりも、新しいものが生まれる時期なので、それに対する不安な気持ちが大きくなる。そのため、不安定な雰囲気が続くことが予想されます」

大きな星の動きによって起こる変化とは、どのようなものなのでしょうか。

「前回牡羊座に海王星が入った165年前の日本はというと、明治維新のちょっと前ぐらいなんですね。明治維新のとき、日本には西洋の文化が入ってきて、とても混乱したはずです。ちょんまげを切ってしまいましたからね、そのような文化が変わるほどの大きな変化が2025年に起こってもおかしくないと、星の動きからは言えます。

こんなことに伝えると、皆さん怖がるかもしれませんが、大きな変化があるかもと心の隅にでも置いておくだけでも、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。2025年を明るく暮らすためには、“不安に感じるのは星回りのせい”ということにして、自分の中のしなやかさ、たくましさを信じていきましょう」