占いの役目は、負の気持ちが自分に向かないようにすること
null幅広く活躍中の占術家・暮れの酉さん、今年は2冊の占い書籍を刊行するそうです。5月27日に『2択開運 – 選ぶたびに運が良くなる!-』(ワニブックス)を、7月17日には『自分らしい幸せを見つける!手相の見かた』(ナツメ社)が発売予定。どちらも運を開くための占いだという暮れの酉さん。なぜ、2択開運と手相が開運につながるのでしょうか?
「まず開運メソッドとして、2択という選択するものを取り上げた理由は、2つあります。
1つは、自分にしか答えを出せないものが起こったときだけ、自分で考えて選択して動いてもらいたいからです。選ぶという行動にはパワーが必要であり、重大な決断は1日に何度もできるものではないと占いの世界では考えられています。そのため、普段の選択では占いを頼ってもらい、頭の力を温存してもらいたいという思いから、単純な2択という形式をセレクトしました。
もう1つは、悪い結果になった理由を占いのせいだと思ってもらいたいからです。
人間って努力して頑張っていたってうまくいかないことも多いですよね。すごく頑張ってプレゼンの資料を作ったのに、社長の一言でボツになったりとか、そういう理不尽なものって努力だけでは通じないことがほとんどです。自分の熱量と関係なく、ダメになってしまうこともあります。
そのようなことが起こったときに、特に日本人は真面目な人が多いので、あんなに頑張ったのにダメってことは私はダメなんだと、自責の念みたいなものが自分自身に向かう人が多いと思うんです。そういった人たちに、この本を手にとってもらいたいですね。
運という目に見えないものがあり、運が悪かったからダメだったんだと、占いを言い訳の材料にしてもらいたくて。自分がダメっていうより、運を掴んでなかったからダメだったと思ってもらいたいです」(以下「」内、暮れの酉さん)
頑張ったのに報われないという「負の気持ち」が自分に向かないようにすることが、占いの役目なのでしょうか?
「そうです。占いや運というものを知ると、人間の世界は努力だけで成功するものではないんだ、と言い訳がまずできるようになります。例えば、“運が悪いのは今年が天中殺(てんちゅうさつ)だからなんだな”というように。占いの天中殺は、人を怖がらせるために言っているのではなくて、そういう逃げ道を作るためのものなんです」
なるほど、確かに今は運が悪い時と知れば、うまくいかなくても言い訳ができますね。暮れの酉さんは、この書籍をどのような方に読んでもらいたいですか?
「真面目で頑張ってきた方たちに手に取ってもらいたいですね。自分に厳しくしてしまいがちな方に。
特に日本の常識はなかなかシビアで、マナーに厳しい人も多いですよね。そういうものに縛られてる人に向けています」
黄色の財布=金運アップ、は違う!?
null実際に『2択開運』の本を拝見したのですが、開運にはこれがいいだろうと思っていたことが違うケースがたくさんありました。
「例えば、財布で金運を上げるには、黄色の財布が一番いいというイメージを多くの方が持っているはずです。もちろん、黄色は間違いではないです。黄色という色は、五行説では“土”のエネルギーを宿す色となります。この“土”のエネルギーはお金を生み出すとされていて、そこから金運をアップさせてくれる色と言われています。
ただ、問題は、その考えだけでいくと全員共通の話になってしまっているということ。生まれた日やその人の顔の形などでラッキーカラーは変わってくるものなのです。なので、『2択開運』では、黄色だけではなく、その人に合ったラッキーカラーで金運アップする方法などもご紹介させていただいています」
手相は変化があるもの。だから運勢を変えることができる
nullそれでは、手相占いが開運につながるのは、どういう理由があるのでしょうか?
「生まれた日などで占う技術、方法は星座占いや四柱推命などたくさんあるのですが、このような元々生まれた日で占うことは、生を受けた瞬間から人生決まってしまっているという考え方を助長しかねないという弱点があるんです。生年月日や生まれた時間は固定されているから、もうどうせ努力したって無駄だというふうに。そういう悪い意味で宿命論に陥る方が、占い師として様々な方と接して実際に多かったんです。
しかし、手相は変わっていきます。手にはその人の先祖が託してくれた運命が刻まれていて、それにプラスしてどのような手の使い方をしてきたかで、良くも悪くも手相は変わっていきます」
手相において、手の線のほかに開運で注目するべき箇所はありますか?
「手は、血色が変わるだけでも運勢がコロっと変わるので、線だけではなく色も重要になってきます。ハンドクリームなどでちゃんと保湿するだけでも開運に繋がるんですよ。
しかし、血色は1回手を見ただけではほとんどの人がその変化には気づかないでしょう。そんなときは、1カ月毎に同じ環境下で手の写真を撮ることをおすすめしています。要は1カ月前と今の手を比較して見るんです。写真を照らし合わせて見てみると、艶が増しているとか、カサカサしているとか、月ごとの差が手相初心者でもわかるようになります」
今回の手相の本では、手の線、血色の見かたも取り上げているそうです。
「『自分らしい幸せを見つける!手相の見かた』では、手の線や血色だけでなく、従来の手相占いではあまり使用しなかった指に注目する占い方をしています。手の線は素人の方には難しいのですが、指の長さに注目することで手相を簡単に日常に取り入れることができます。
指の長さとは、親指を除く4本の指のどれが目立つかで、あなたの才能の方向をまず占い、次に親指が反るかどうかを掛け合わせて、8通りのキャラクターを決めて占っています」
あなたの親指は反る?反らない?
書籍の中から、ほんの少しだけ占いの内容を教えていただきました。親指が反るか、反らないかでも性格がわかるそうです。
「親指が反る人というのは考え方に柔軟性があって、1つのことを貫くよりも自由な感じを好みます。自分と考え方が違っても、そういう考えも受け入れられ、大らかさなどといった意味もあります。また、直感を重視するのもこのタイプで、時々周りをびっくりさせることがあります。
一方、親指が反らない人は、理屈や、筋を通すことを重視します。この2パターンと指の長さとを掛け合わせて、どのようなタイプなのか、詳細を見ていきます」
「指の見かたでいうと、その指ごとの意味に注目しています。金運だったら小指の下を見る、人差し指の下は上司との関係が表れるのでここが変な色であれば上司とのコミュニケーションに注意が必要となります。親指の付け根は愛情関係を表す場所なので、家族との関係はこの部分で占います」
手相にもいろんなチェックポイントがあるのですね! 2択開運、手相、どちらも気になる内容ばかり。発売日が待ち遠しくなりました。
暮れの酉さん撮影/黒石あみ(小学館)
5月27日発売!「2択開運 – 選ぶたびに運が良くなる!-」
『2択開運 – 選ぶたびに運が良くなる!-』(ワニブックス)
定価:1,650円(税込)
ISBN:978-4-8470-7445-5
発売日:2024年5月27日
手っ取り早くツキを手にするメソッドが2択形式で紹介されている1冊。お金、インテリア、人づきあい、ビューティー、スマホ・パソコン、引越し、旅行、運を鍛えるルーティン、縁起の担ぎ方、占いで開運の10章から構成。
出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーに。趣味はスポーツ観戦と旅行。産業カウンセラー、EAPメンタルヘルスカウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種などの資格を保有。メンタルヘルスケアの記事を得意とする。