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ストレスが溜まる…原因は「浅い呼吸」!? 呼吸を深めて、黒感情を手放す「ニーマル瞑想」とは

止まらない物価の上昇に加えて、物騒な事件・事故などのニュース……。何かと不安定なこのご時世、心が疲れて、ネガティブな黒感情が湧いてきている方も多いのではないでしょうか? そんな時、ちょっと「呼吸」に意識を当ててみましょう。あなたの呼吸は深いですか? もしかして、浅くなっていませんか?

今やポピュラーな習い事のひとつであるヨガ。ヨガのレッスンではよく、「深い呼吸を意識しましょう」とインストラクターに声がけされます。これには、どんな理由があるのでしょうか?

今回は、深い呼吸のメリットや浅い呼吸のデメリット、そして深い呼吸の簡単なトレーニング方法などをご紹介していきます。

呼吸の心身への影響

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ニーマル・ラージ・ギャワリ先生。最新書籍『黒感情が消える ニーマル10分瞑想』には、田中律子さん、MEGUMIさん、四角大輔さん、高橋メアリージュンさんもコメントを寄せている。

お話を聞いたのは、ネパールに生まれ、9歳からヨガや瞑想に携わり、20カ国でヨガメディテーションの指導をしてきたニーマル・ラージ・ギャワリ先生。

普段、私たちが何気なくしている呼吸ですが、呼吸にはたくさんの役割があるとニーマル先生は言います。

「私たちは呼吸を生まれた時からしているので、当たり前になっています。ですが、呼吸は全身の隅々まで酸素を送ったり、血液を循環させたりする役割をしている大事な行動。肌の状態も酸素の量によって変化するんです。脳の栄養も酸素ですし、その他の臓器や細胞の活動を維持する大切な働きもしています。

そして、深い呼吸は副交感神経と交感神経のバランスを整え、自律神経を整えます。呼吸の心身への影響は数え切れないですね(以下、「」内ニーマル先生)

また、呼吸は瞑想に置いても大きな役割をもっているのだとか。

意識的に行う呼吸は、最も効果を感じやすい瞑想のひとつです。呼吸の状態を見れば、今のあなたの心の状態が自然と把握できますよ」

浅い呼吸になっている現代人

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深い呼吸に対して、「浅い呼吸は良くない」と言われています。浅い呼吸をした時点で脳、心臓にも負担がかかってしまい、血液にも肌にも良くないのだとか。

「ストレスを感じている時は、自然と呼吸が浅くなっています。逆もまた然りで、ちゃんと呼吸ができない、呼吸が浅くなっているからイライラする、黒感情が湧いてくる、ということも言えます。

不安になったり血圧が上がったり、喉が渇いたり……そのような、ストレスで見られる症状の大元は呼吸なのです」

普段、無意識のまま呼吸している人は多いもの。そのため、忙しいライフスタイルでテキパキと素早く行動しているうちに、自然と呼吸が早く、浅くなっていることも。

「現代人は、浅い呼吸のトレーニングしているようなもの。ですから、逆にゆっくりした呼吸をトレーニングする必要があります」

ニーマル先生の最新著書『黒感情が消える ニーマル10分瞑想』では、深い呼吸をしながら短時間の瞑想を行う方法が書かれています。今回は、ファーストステップともいえる“深い呼吸”のやり方をご紹介します。

どんな呼吸が理想的?呼吸を深めるトレーニング方法

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自分が1分に何回呼吸しているか数えてみてください。一般的に、人は1分に15回くらいしていると言われています。しかし、最近では1分20回の方も多いようです。

「無意識に呼吸が早く浅くなっていると、いざ“落ち着こう”と深くゆっくりした呼吸をしようとしても、なかなかうまくできません。ですから、日頃からゆっくり呼吸をするトレーニングが必要なのです。3分でも5分でも短時間でいいのです。

トレーニングのやり方は、まず、“吸う”と“吐く”のを同じ長さにするということです。それぞれ7秒かけられると良いですが、慣れるまでは難しいものです。

最初は、吸うのに3秒、吐くのに3秒から挑戦しましょう。そして、4秒、慣れてきたら5秒へとのばしていきましょう。頭の中で数えながら呼吸してみてください」

この呼吸は、鼻から吸って鼻から出します。1分に4回の呼吸にできたら理想的。つまり吸うのに7秒、吐くのに7秒です。

「すぐにできなくても大丈夫です。1カ月かけて少しずつ秒数をのばしていってみてください。7秒までで良いので、それ以上を目指す必要はありません」

お風呂などでのトレーニングはNG?

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呼吸のトレーニングをするタイミングとして、お風呂やサウナなどはゆっくりできて良さそうに思えますが、そのような場所は適していないと言います。

お風呂やサウナ、トイレなどはトレーニングの場所としてオススメできません。空気中に酸素以外のものが多い空間であることや、体が熱くなったり呼吸が早くなったりしがちなので、良い状態でのトレーニングができないのです」

散歩中や買い物に行く道で行ったり、料理中などはトレーニングに向いているとのこと。

お散歩の途中で深呼吸するのは、心身ともにリフレッシュできそうです。

【まとめ】深い呼吸のトレーニング方法

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深い呼吸のトレーニング方法

  1. 吸う呼吸と吐く呼吸の長さを同じにする
  2. 最初は各3秒からスタートし、5秒、7秒へとのばしていく。
  3. 1カ月くらいかけて挑戦する
  • お風呂やトイレでの呼吸トレーニングはNG
  • 散歩や買い物中に呼吸のトレーニングをしてみよう

 

撮影/黒石あみ(小学館)


 

ニーマル・ラージ・ギャワリ先生

母国ネパールにて9歳よりヨガを学び、15歳から指導を開始。ハタヨガメディテーション及びアーユルヴェーダを学び、22歳で博士号を取得。20カ国でメディテーションを指導し、2003年に来日。2019年にメディテーションテックベンチャーのスワル株式会社を設立。
著書に『黒感情が消える ニーマル10分瞑想』、『美顔ヨガ』(ともに小学館)など。

『怒り、不安、嫉み、欲、エゴを生まずに、よりよい自分に
黒感情が消える ニーマル10分瞑想』

ニーマル・ラージ・ギャワリ著 小学館 1,595円(税込)

ネガティブな感情を洗い流すための瞑想のすすめ。 現代にアップデートされたニーマル先生の瞑想法、「ニーマルメソッド」を通して、「心を整える3分瞑想」「心を洗う10分瞑想」を毎日のルーティンにする、慣れる、ことを目指す1冊。呼吸を覚えたら、ニーマル10分瞑想へステップアップ!

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まなたろう
まなたろう

秋田生まれ。高校卒業後ドイツの大学の舞踊科へ。以後、海外を10年以上放浪し、現在は東京在住。ライターの他、ヨガインストラクターや振付家などもしている。

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