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夏のおすすめ「空心菜」!ほうれん草並みの豊富な栄養で調理も簡単【旬の野菜通信 8月】

野菜ソムリエプロの料理家・楠みどりさんと、自社農園も持ち、全国の選りすぐりの野菜を集める八百屋さん「神楽坂野菜計画」がコラボ! 「おいしく野菜を食べてほしい!」と誰よりも願う野菜のプロに、それぞれの野菜の選び方やおすすめの食べ方などの豆知識を伝授してもらう連載です。これを読んだらもっとたくさん野菜を食べたくなること間違いなし!

今回は「空心菜」。独特の風味や、シャキシャキした茎の歯触りとやわらかな葉のコントラストもおいしい野菜です。調理で気を付けることは?炒め物以外にはどんな食べ方があるの?などの疑問にもお答えします!

シャキシャキ歯触りが楽しめる空心菜

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この日の店頭には、太陽を浴びて真っ赤に実ったトマトや、パレルモと呼ばれるカラフルなイタリアンパプリカ、バターナッツかぼちゃなども並んでいました。

残暑で体力も食欲も落ちやすいこの季節、旬の野菜で体をいたわってあげたいものです。

さて今回は「空心菜」を取り上げます。もともとは中国野菜で、茎の部分が空洞になっていることからこの名前がつきました。エンサイ、ヨウサイ、アサガオナという別名もあります。

株から伸びる若い葉や茎を食用にします。茎はシャキシャキした歯ごたえがあります。味にクセがないので、炒め物やおひたしなど、さまざまな調理法が楽しめます。

神楽坂野菜計画では、静岡県産の空心菜を取り扱っており、出荷時期は5~10月、旬は6~9月とのこと。

βカロテンや葉酸に加え、鉄やカリウムなどのミネラル類もたっぷり。不足しがちな鉄分やカルシウムも含まれており、夏バテ予防や疲労回復にも役立ちます。それぞれの栄養素の量を、緑黄色野菜の王様と言われるほうれん草と比べてみても、栄養豊富なことが分かると思います。

加えて、ほうれん草のようなえぐみもないため、下茹で不要ですぐに調理できる点がうれしい! 旬の時期にはぜひ積極的に取り入れてみてくださいね。

茎の切り口に注目!新鮮な空心菜の選び方

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選ぶ際は、葉や茎がみずみずしい緑色で、全体的にハリがあるものを選びましょう。また、茎の切り口がつぶれたりしておらず、きれいなものがおすすめです。

保存する際は、湿らせた新聞紙などに包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。冷凍すると苦みが出る野菜なので、冷凍保存はおすすめしません。

にんにく炒め以外には?おすすめの食べ方

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空心菜は、中華料理やタイ料理でよく提供されるように、にんにくと一緒に炒めるのがポピュラーな食べ方。空心菜特有のシャキシャキ感が楽しめ、にんにくの風味が食欲をそそります。

ボリュームアップしたいときは、肉や魚と一緒にオイスターソースやナンプラーなどで濃い目に味付けすると、ごはんが進むスタミナ満点のおかずが完成します。

こってりした味にも負けない存在感がある一方、和風だしを使ったおひたしにすれば、箸休めとしても重宝します。

8月の畑通信:まだまだ暑い中、秋冬の準備もスタート!

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こんにちは。畑通信担当の阿部です。

自社農園では秋冬に収穫するケールの準備がスタートしています。私たちの畑の主要な作物であるケールは、ひとつの株から次々に出てくる新しい葉を1枚ずつ収穫し続けるという野菜。

私たちは春と秋の年2回新しい株に入れ替え、半年間収穫するというサイクルで動いています。現在は暑さ真っ盛りの中、秋冬用の株を育てるために畑の土を新たに耕し、肥料を調整しつつ、種まきも始めています。

苗を育てるためのトレーに1枚ずつ手作業で土を詰め、最後に上からぎゅっと押し付けます。これで土が乾きづらくなります。
その後、土に穴をあけて種をまいていきます。

暑さに強いもの、寒さに強いもの、葉が緑のものや赤いもの、フリル系、葉が平たく丸いものなど、季節により植える品種も変わります。

夏はキリッと辛みがあり、冬は甘みが増すケール。季節ごとの品種や味わいの違いもぜひ楽しんでくださいね。

楠 みどり
楠 みどり
フードコーディネーター、野菜ソムリエプロ
出産後、幼児食インストラクターの資格を取得し、企業のレシピ開発やコラム執筆、フードスタイリングや料理教室講師などに携わる。子どもと一緒に楽しめる家庭料理を提案し、子どもの健やかな味覚を育てるための出張つくり置きサービスなども行う。公式ブログ
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