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「梅仕事」の季節!目的別の梅の選び方や保存方法も解説します【旬の野菜通信 6月】

野菜ソムリエプロの料理家・楠みどりさんと、自社農園も持ち、全国の選りすぐりの野菜を集める八百屋さん「神楽坂野菜計画」がコラボ! 「おいしく野菜を食べてほしい!」と誰よりも願う野菜のプロに、それぞれの野菜の選び方やおすすめの食べ方などの豆知識を伝授してもらう連載です。これを読んだらもっとたくさん野菜を食べたくなること間違いなしです。

今回は、今だけの味「梅」です!神楽坂野菜計画でも無農薬の青梅を取り扱っていますが、毎年楽しみにしている常連さんも多いそう。選び方などを教えてもらいました。

作るものにより適した品種があります

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関東地方でも梅雨に入り、じめじめと蒸し暑さが増してきました。こんな時期こそ、旬の野菜を食べて体の中から元気に過ごしたいものですね。蒸し暑さを吹き飛ばしてくれるような真っ赤なトマトや採れたてのトウモロコシなどが並んでいます。

さて、この日の店頭では、埼玉県産の「白加賀梅」という品種が販売されていました。

一般的に果肉が厚い梅は梅干し向き、果肉が固い梅は梅酒や梅シロップ向きとされていますが、「白加賀梅」は両方の特徴を併せ持っているので、梅干しでも梅酒でも楽しむことができるのだそう。

有名なのは和歌山県の「南高梅」ですが、こちらは果肉がやわらかで厚く食べ応えがあり、梅干しにするのに最適です。購入するときの参考にしてみてくださいね。

青梅は生食できません!

青梅は生で食べると中毒症状を起こす可能性があるので、加熱調理のほか、梅酒のようにアルコールで漬けたり、梅干しのように塩で漬けたりするなど、加工して食べるようにしましょう(※)。

梅の独特な酸味には、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が豊富に含まれています。これらの酸味成分が胃液の分泌を促進し、胃腸の働きを整える効果もあるとされています。ほかにも、クエン酸には食欲増進や疲労回復効果なども期待できます。

さらに、梅の果汁を煮詰めて作る梅肉エキスに多く含まれるムメフラールという成分には血流を改善する効果があると言われ、注目されているそうです。

旬は5~6月いっぱいで、店頭に並んでいる青梅を見ながら、「そろそろ梅仕事しなくちゃね~」と言っているお客さんもいらっしゃいました。

※農林水産省「梅を正しく処理して美味え(梅)仕事」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/syoku_anzen/anzen/r0405/umework.html

梅の選び方

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梅を選ぶ際には、傷がなく、ハリとつやがあるものを選ぶようにしましょう。気温の影響などで斑点ができる場合がありますが、食べても問題は無いとのこと。

傷があるものを梅干し・梅酒・シロップに使うと、カビの原因になったり漬けた液が濁ったりすることもあるので注意しましょう。傷を見つけたら分けておき、梅ジャムにするのもおすすめです。

鮮度が重要!冷凍保存もできます

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梅は傷みやすいので、購入したらすぐに調理するのがおすすめです。すぐに調理できない場合は、ヘタを取って茹でてから冷凍保存しておけるそう。自然解凍して調理するか、ジャムなどにする場合は凍ったまま火にかけてもOKです。

私も早速梅シロップ作りに挑戦してみました。清潔な保存便に梅と氷砂糖を1:1の割合で入れて漬け込むだけなので、梅干しや梅酒よりも手軽に作ることができます。梅仕事初心者さんにもおすすめです。長期保存するので、保存瓶は煮沸消毒するなどして殺菌しておきましょう。完成までに1週間から10日ほどかかるので、楽しみに待ちたいと思います。

梅そのものの旬は短いですが、梅干しや梅酒にしておくと長く楽しめるのも嬉しいですね。ぜひ季節の手仕事に挑戦してみてください。

6月の畑通信:夏の暑さ対策が始まります!

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こんにちは。畑通信担当の阿部です。今回は、夏の農作業の必須アイテムをご紹介します。

畑でこのように作物の上からカバーをかけている光景を見かけたことがあるでしょうか。このシート状のものは寒冷紗(かんれいしゃ)と呼ばれます。

白いもの、黒いものなど各種ありますが、黒は遮光率が高いものが多いです。日差しを遮ることで、作物の周りが高温多湿になることを避けられます。網目が細かいタイプの寒冷紗には虫を防ぐ効果も。

夏は植物が元気になるイメージがありますが、温度が上がりすぎると、植物本体だけでなく、根も土の中で煮えたような状態に。植物が弱ると虫も寄ってきやすくなりますから、元気な野菜を育てるためには温度調整も大切な作業です。

夏の気温が年々上がっているので、人間も作物もしっかりと暑さ対策をしていきたいと思います!


【取材協力】

神楽坂野菜計画

東京都、神楽坂にある八百屋さん。取り扱うのは、全て農家直送の無農薬栽培/特別栽培の野菜。野菜のほか、無添加調味料・お店の野菜を使用したオリジナル食品などの開発も。

年間700種類、常時250種類の野菜・加工品を揃える一方、東京都日の出町にて自社農園も経営し、サラダハーブなどの栽培にも取り組む。

公式ホームページ:https://yasaikeikaku.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/kagurazaka_yasaikeikaku/

楠 みどり
楠 みどり
フードコーディネーター、野菜ソムリエプロ
出産後、幼児食インストラクターの資格を取得し、企業のレシピ開発やコラム執筆、フードスタイリングや料理教室講師などに携わる。子どもと一緒に楽しめる家庭料理を提案し、子どもの健やかな味覚を育てるための出張つくり置きサービスなども行う。公式ブログ
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