コートの下に着ても着ぶくれせず、すっきりシルエット
nullもはや冬の定番のリブタートルですが、体にフィットするデザインなだけにボディラインがあらわになり、スタイルに自信のない人にとってはちょっと買うのを躊躇してしまうアイテムです。
「皆さん、そうおっしゃるんですよね。でも体にフィットするからこそ温かいし、フィットするぶん、冬の着ぶくれを防ぐことができるんです。冬はアウターが必須ですから、ニットの上から必ずダウンジャケットやファーブルゾンを着ますよね。
だから厚みあるニットを着てしまうとモコモコになってしまい、雪だるま状態に。でも中がリブタートルだとすっきり着られるんですよ。
もしフィット感が気になるという人は、いつものサイズよりワンサイズ上のものを買ってみてください。また、実はリブタートルというのは縦に線が入っているので、体の縦のラインを強調するため、視覚的な着やせ効果があるんですよ」
今年買うならテラコッタカラー
null定番なアイテムだけに、すでに持っているといいう人も多いはず。
「黒や白、ブラウンのリブタートルだとすでに持っているという人が多いかもしれませんね。そんな方にもぜひ買い足していただきたいのが、テラコッタカラー。テラコッタは数年前から人気が出てきた色で、着るとおしゃれ上級者に見える色なんですね。
同じくカーキもおしゃれ上級者に見える色なのですが、テラコッタはカーキよりも女性らしく、しかも手持ちの服とも合わせやすい色なんです。ぜひ取り入れてみてください」
とはいえ、さすがおしゃれ上級者カラー。ちょっと着こなしが思いつかないので、実例を見ていきましょう。
(1)チャコールグレーのコートと合わせて大人っぽい着こなしに
「このフェイクムートンコート、実はベージュもあってすごい人気なんです。でも30歳以上だったら、私は断然チャコールグレーをおすすめします。なぜならチャコールグレーの方が着ぶくれして見えず、かつコーディネートしやすいからです。しかも5,990円とは思えないほど“高見え”するのもやはりチャコールグレーの方です。
もちろんテラコッタカラーのリブニットにベージュのコートも似合います。でもあえてチャコールグレーやネイビーなど濃い色を合わせると、おしゃれに深みが加わります。
そして全体的に落ち着いた色でまとめたコーディネートのときは、足元は遊んでください。今回はレオパード柄の靴を合わせましたが、この冬流行のマスタードイエローやパープルのパンプスにしても素敵ですよ」
(2)流行の「太コーデュロイスカート」と合わせて
「今年、太コーデュロイのスカート、きています! でも、おわかりのようにかなり着ぶくれするアイテムです。
私もそうですが、やはり出産を経験してしまうと下半身の太さが若い頃とは全然違います。だからこうした着ぶくれボトムスって、いくら流行っていても避けてしまいますよね。でも、上半身に引き締めカラーを持ってくれば大丈夫です。
テラコッタカラーのリブニット×引き続き人気のGジャンでシャープにまとめます。でもこれだけだと目線がボトムの明るい色にいってしまうので、首まわりにスカーフを巻き、目線が下半身にいかないようにします」
(3)カーキと合わせておしゃれ上級者コーデ
「先ほど、テラコッタと同様に、カーキもおしゃれ上級者に見える色だと言いました。そしてこの2色は相性も良く、合わせせ使いにもおすすめです。
今年、カーキのアイテムもたくさん出ていますから、ぜひテラコッタカラーを合わせて使ってみてください。
ピーコートはコーディネート次第でかわいくも、かっこよくも着られる便利なアイテムなので1着持っておくといいのですが、ネイビーにしていまうと“学生っぽく”なってしまうので、大人はちょっとニュアンスのあるカーキなどがおすすめです。
また、今年のGUの裏起毛タイプのパンツ、細身のシルエットですごくきれいなのでこちらも要チェックですよ」
(4)パステルとも相性のいい、テラコッタカラー
「テラコッタカラーというと、どうしてもその色に引っ張られてダークカラーと合わせがちなのですが、実はパステルカラーとも相性がいいんですね。こうした明るいブルーとも合いますし、ピンクとも合います。
ボトムには今年、大流行のチェックのパンツを。チェックのパンツの選び方ですが、遠目に見ると無地に見えるくらい細かいチェックで構成されたものがおすすめです。この方がどんな服とも合わせやすいですし、やせて見えるからです」
(5)旬のチェックアイテムも
「テラコッタ×ベージュは間違いない色合わせです。でも、このままだとぼんやりした印象のコーディネートになってしまうので、小物で色を差し込むとメリハリが生まれます。
スカートもちょっと大人っぽく着たいときは、タイトなデザインがおすすめ。このスカートはラップタイプなので、体型カバーにもなりますよ。
そしてチェックのストール。チェックの小物を取り入れる際のコツですが、コーディネートした服とどれか1色リンクした色(または同系色)がチェックにあれば馴染みます。このルール、覚えておくと便利ですよ」
さぁ、グレーのカシミアニットにテラコッタカラーのリブタートル。次はどんなアイテムが来るのでしょうか?
福田栄華
1972年東京生まれ。スタイリスト。文化服装学院スタイリスト科卒業後、『CanCam』(小学館)でのアシスタントを経て、独立。同誌で10年活動後、多くの女性ファッション師で活躍。現在は「ふだんの服で大人のおしゃれ」(朝日新聞出版)、「おしゃれな大人のスウィートコーデ」(主婦と生活社)、「クローゼットにはワンピースが10着あればいい」(光文社)など著書多数。デパートにおいて不定期に「ストールの巻き方」イベントやトークショーも開催。また、「オフィス・マリカ」にてプライベートショッピングレッスンも開催中。来年以降のプライベートショッピングレッスンのお申し込みは下記まで(福田栄華指名でお願いします)。
https://www.office-malika.com/
取材・文/児玉響子 撮影/田中麻以(小学館)