“普通のシャツ”って、意外と見つからないのね…
null連載がスタートして、記念すべき第10回(早い!)。お手ごろな価格で、大人の女性でも楽しい着こなしが叶う洋服を探してきたのですが、今回はどちらかというと定番アイテム。早速ご紹介しちゃいます、はいこちら!
「H&M」のスリムフィット イージーアイロンシャツ(ダークブルー/ホワイトチェック)です。メンズ商品で、お値段なんと、1,999円!
ジャケットのインに着る用につくられているシャツで、メンズだけどスリムフィット。女性が着ると、肩まわりは多少余裕がありますが、背中側が絞られているので、ウエストがとにかく細く、サイズ選びは要注意です。
私は色々検討した結果、Mサイズに。ポリエステル65%、コットン35%で、ストレッチ性もあります。
最近よく思うのですが、こういったベーシックなシャツって、レディースだと見つかりにくいですよね。リラクシーなオシャレが流行ということもあって、ビッグシャツやデザインブラウスは多く見かけるけれど、きちんとしたシルエットで着られる(かつ真面目すぎない)シャツって、あまりないなぁって。
トレンドに反抗したくなる、あまのじゃくなところがあるので、ときどき、ごくベーシックなアイテムを着たい日が来るのです。
実は、ギンガムチェックのシャツを買うのは数年ぶり。これまでも好きでもっていたのですが、しばらく着ておらず、今年久しぶりにそでを通したら、びっくりするくらいシルエットが古くなっていたので、さよならしました。
定番アイテムとはいえ、やはり多少のアップデートは必要です。なんとなくの今の気分は、ルーズにではなく、程よくフィットしたシルエットで、好感度高くきちんと着たい。そう考えていろんなブランドを探したのですが、今“普通のシャツ”って、本当にないんですよ!
「えー、まじか!」と思っていたら、やっとH&Mのメンズコーナーで出合いまして。
大きすぎない襟や主張しないボタンのあしらい、生地のハリ感も理想的! あとボタンを全部留めて着たいと思っていたのですが、メンズだと首まわりがきつくないから、これまたうれしい! それでいて2,000円しないなんて……。
メンズシャツだけど女っぽく着ちゃう着回しコーディネート
nullギンガムチェックシャツの好きな理由は、きちんと見えて、清潔感があるのに真面目すぎないところ。
汎用性もかなり高いですが、今回はヨーロッパを意識して、ラフになりすぎない、女っぽいコーディネートをつくってみました。それではどうぞ〜。
【Style01】レディな着こなしをギンガムチェックでドレスダウン
こういう着こなしがしたくて、ルーズすぎないシルエットを探していたのです。どこかパリっぽい感じがしませんか? フィット感のあるシャツと、すそが広がるタックスカートの全身バランスが女らしい。
シャツのすそはイン(←してると想像してください)。レザーのハンドバッグ、バックストラップパンプスと、小物もフェミニンなデザインです。ほとんど見えてないけど、ボタンをきっちり閉めた襟元には、パールネックレスを。
組み合わせはかなり正統派なのですが、これが白シャツだとフォーマルすぎ。ギンガムチェックなことで、初夏に合う軽やかさが生まれます。
【Style02】カラーパンツで休日スタイルに色気をプラス
妄想がとまらなくなっていますが、こちらはヨーロッパの避暑地で過ごすセレブリティをイメージ。ボタンをグイッと開けて、羽織ものっぽく着ています。ボトムは華やかなピンクのパンツで、ちょっとセクシーに見えたらいいなっていう(あくまでも希望ですが)。
でもどこか上品にまとまるのは、ギンガムチェックのもつクリーンな印象のおかげではないでしょうか。
私がメンズアイテムを選ぶ理由
null今は、女性がメンズアイテムを着ること(またはその反対も)があたりまえとなっています。ジェンダーレス、リラックスといった言葉がファッションのキーワードだから、ということが大きいですが、私が何より思うのは、「メンズは裏切らない」。
メンズは洋服の種類がレディースに比べて圧倒的に少ない分、トレンドアイテムもあるけれど、隣りには必ずベーシックアイテムも並んでいます。カラーバリエーションだって落ち着いていて、「なんでレディースには、この色がないの⁉︎」と、思うこともしばしば。
あまり装飾がないのもいいところ。レディースアイテムでときに出くわす余計なデザイン、あれはいったいなんなのでしょう……? ほかとの差別化を図らなくてはならない“ブランドらしさ”が大事なのもわかるのですが、「このディテールさえなければ……」と、買うのを断念したのは、一度ではありません。うーん、アイテム選びって難しい。
そういうわけで私は、シャツだけでなく、ニットやTシャツ、パンツすらも、レディースとメンズの両方をチェックするようにしています。ポジティブにとらえれば、選べる洋服の数が2倍になったということ。もちろんシルエット自体が無理なアイテムもありますが、4ケタアイテムなら挑戦もしやすいし、今まで着たことのないシルエットや色も、手に取りやすいと思うのです。それに、女性がメンズを着る萌え感って、昭和の時代から引き継がれる日本の伝統文化ですしね(笑)。
今回も、いいお買い物できました!
editor_kao
エディター。大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ウエブマガジン「みんなの暮らし日記ONLINE」でコラム『30〜40代、「いつもの服が似合わなくなった」と思う人の服選び』も連載中。