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「野外フェス」子どもと行くときの持ち物を、アウトドア好きママが伝授!

野外フェスのシーズンが近づいてきました。今年はコロナ禍での規制も大幅に緩和され、ここ数年は足が遠のいていた野外フェスに行こうと予定している方もいるのではないでしょうか。屋内で行われるライブとは違い、自然が近い野外フェスは、持ち物も大きく違います。さらに子どもと一緒とあれば気をつけたいポイントも変わりますよね。

今回は野外フェスの運営や関連雑誌などに携わる福瀧(ふくたき)智子さんに、息子さんとフジロックフェスティバルに参加した経験を元に「役立ったアイテム」と「持っていけばよかったアイテム」を紹介していただきました。

「濡れ」と「寒さ」から身を守るウェアは必須

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屋内と違って自然の中で行われる野外フェスでは、雨が降っても屋内に避難することはできません。また山間部のフェスなどは気候の変化が激しいので、昼間は暑くても日が暮れれば気温が一気に下がることもあります。

 「雨が降ることを想定して、必ずレインウェアは持っていきましょう。ポンチョと長靴よりもできれば上下セパレートになっているレインウェアがいいです。ポンチョだとふいに座ったときにおしりが濡れてしまいますし、完全防備ではないので足元が濡れて体が冷えてしまうこともあり得ます。ジャケットは寒いときの防寒着にもなるので、ウインドブレーカーなどを別に持っていかなくて済むというメリットもありますよ」(以下「」内、福瀧智子さん)

息子さんは、『モンベル』の上下セパレートのレインウェアを愛用されているそう。
『モンベル』「クレッパー Kid’s 90-120」7,700円。背面には反射テープがある。夜間や悪天候時にも安心。

濡れたときのことを考え、乾くのが速い素材を使ったTシャツを着るのもひとつの手。しかしそのときにも気をつけたい点があるそうです。

 「速く乾くからと思って、Tシャツのまま水遊びをさせたら、その後息子がカタカタ震えていたんです。速乾素材は、水を蒸発させるときの気化熱で体温も一緒に下げます。子どもは大人が考えているよりもずっと寒さに弱いので、気化熱効果が逆に寒さを引き起こしていたようなんです。完全に濡れたときには必ず乾いたものに着替えをしましょう。私は1日につき2セット着替えをデイパックに入れ、それ以外にバスタオルも持っていきました」

派手な色の服を着せると、人混みでも見つけやすい。

『KEEN』「ニューポート H2」6,600円〜(サイズで異なる)。クッション性のあるソールで疲れにくく、速乾性もある。

会場は未舗装路が多いので、歩きやすい靴もマスト。また、濡れてもいいものを選ぶほうがいいと言います。

 「雨に濡れる可能性のほか、川に入ったりすることもあるので、水はけのいいサンダルやメッシュタイプの靴もいいと思います。サンダルを選ぶときには、スリッパのようなものではなく、かかとやつま先まで守られているものを。デコボコ道や石がある場所なども歩くので、足がホールドされているタイプがオススメです」

危険を防ぐプラスαアイテム

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『モンベル』「3Dメッシュハット Kid’s」2,970円。通気性と遮光性に優れたハット。メッシュ生地なので、汗をかいても快適。

自然の中では日差しも強烈。日陰も少ないので、帽子も必須です。

「ツバの広いハットを選ぶといいと思います。熱中症対策として水分補給も多めにしましょう。現地でも買えますが、子どもの分は好きなドリンクを持参してもいいかもしれません。パックのジュースなどは多めに持ち歩いていました」

『レッドレンザー』「ML4」5,940円。カラビナフックがついているので、ベルトループなどにも付けやすい。

街とは違い、自然の中は夜になれば真っ暗に。広い会場では迷子になる危険性もあります。

 「小さいLEDランタンを背中側にぶら下げておきました。暗いところでも目印になって、少し目を離しても人の間で光っているので安心でしたよ。正面にあると、子どもがスイッチを押して消してしまうので、背中側につけるのがポイントです」

イヤーマフは、ネットなどで購入できる。写真提供:Sumi☆photo

子どもの耳は大人よりもデリケート。ステージ近くに行くときには、大きな音から耳を守るアイテムも必要です。

 「イヤーマフや耳栓は、つけたほうがいいと思います。ただ暑かったり、気になったりするようで、ずっとつけていられるかは本人次第なところもありますね。最近は会場でレンタルを始めているフェスもあるので、チェックしてみるといいかもしれません。それ以前に最低限、ステージの前には行かない、スピーカーの近くには行かない、ということは心がけていました。そもそも大勢の大人が激しく踊っているところまで行くのは危ないので、ライブを見るときには後方にしていました」

子どもの移動手段もアウトドア仕様で

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『エアバギー』「ココプレミアム フロムバース」8万5,800円。砂利道や未舗装路でも軽々と走行できるオフロード仕様のタイヤで心強い。

まだベビーカーを必要とする子どもと一緒に行く際に、気をつけたい点も聞きました。

 「基本的に未舗装路の移動なので、タイヤの小さいベビーカーだと機能しないことも。アウトドアに特化したタイプを選ぶといいと思います。前日に雨が降っていたりしたら、ぬかるんでいるところもありますしね。ネットで申し込めるレンタルバギーを活用している知人もいました」

『モンベル』「ベビーキャリア」2万4,640円。自立式で、子どもを乗せたまま地面に置くことも可能。背面の長さが調整できるから、背丈の違う男女でも共有できる。

「私はベビーキャリアも使いました。バックパック感覚で子どもを背負えるアイテムで、荷物を入れることもできます。アウトドアブランドが展開しているだけあって、背負う側の負担も少なく、子どもも安全に乗れるので、抱っこ紐よりもフェスでは便利だと思います」

ベビーキャリアに乗ると高い目線になれるので、子どもも楽しい。「愛用しているモンベルのものは他社より本体が軽いのもポイント」

あれば助かる!持っていきたい4つのアイテム

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実際に子どもと野外フェス経験をして「これがあればよかった……」と気づいたものもあったそうです。次に行くときには、追加したいものを紹介してもらいました。

パッと開く小型イス

『ロゴス』「(ステンパーツ)7075キュービックチェア-AF」2,980円。重さ約300gの超軽量イス。広げるだけで座れる。

「足を休めるためにはイスに座るのがイチバン。でも組み立てるタイプは、時間がかかって少々面倒くさい。足を開くだけで使えるタイプが便利だと思います。座り心地というよりも、とにかく“イスに座る”ことが体力回復に繋がります。雨で地面が濡れていても、イスがあれば座れますしね」

テーブルにもなるフードトレイ

『ロゴス』「スタックカラータフテーブル」2,980円。トレー型の天板で、物を乗せても転がりにくい。脚部は、ワンタッチで開閉可能。

「ごはんを購入したとき、子どもと手を繋ぎながら2人分の料理は受け取れないことに気が付き、これはトレイが必要だなと思いました。テーブルにもなるタイプなら、一石二鳥です」

スプレー式の日焼け止め

ミストタイプの『アロベビー』「UV&アウトドアミスト」2,640円。新生児から使え、虫除け効果も。お湯で落とせます。

「日差しが強い場所に1日いるので、日焼け止めは何度か塗り直したいところ。とはいえ、その都度塗るのは大変です。スプレー式であれば、気軽に塗ってあげられて便利だと思いました。日焼け対策としては、薄い長袖のTシャツを着せてもいいかもしれないですね」

防水仕様の敷物

防水性なら、地面からの水の染み込みをブロックしてくれます。

「子どもが途中で寝てしまったときに、ゴロンとさせてあげたくなりました。地面が濡れている場合もあるので、防水性があったほうが安心です」

強い日差しや夜の冷え込み、突然の雨など、野外フェスは気候の変化との戦いでもあります。そのことを大前提にまずは子どもが楽しめることを優先して、しっかりと準備していくことを心がけましょう!

 

※価格はすべて税込みです。


 

【取材協力】

福瀧智子さん

フリーランスの編集者・ライター。アウトドアやスノーボードなどについての執筆を担当。国内の野外フェス制作にも多数携わる。一児の母。

中山夏美
中山夏美

山形県出身在住。一児の母。出産を機に2020年に東京からUターン。アウトドアとエンタメを得意とするライター。雑誌やWEBメディアに携わる。

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