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【ロボット掃除機】「ルンバ」10年選手と最新モデルを比較レビュー、進化して加減を覚えた姿に感動

ロボット掃除機ユーザー歴10年の筆者、これまでに3回バッテリー交換をしましたが、いまだに自宅ルンバは現役です。「壊れるまで使い倒そう」と思っていたのですが、最新モデルを借りてみたら、そのスマートさに「買い替え」という言葉が浮かんできました。実際の使用レビューをご覧ください。

10年間働いた「ルンバ880」

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筆者がロボット掃除機「ルンバ」を購入したのは2014年、当時の上位機種「880」でした。アプリ連携なし、水拭き機能なし、自動ごみ収集機能なし、シンプルな設計ですが、吸引力は強いやつ。それから月日は流れ、10年の間せっせとお掃除してくれていたのですが、どうやら最新モデルはもっと性能が進化していると聞いて、『アイロボット』から最新モデル「Roomba plus 505 combo」を借りて体験してみました。約2カ月使ってみたところ、「ルンバ」は10年でかなり「気が利く」ロボット掃除機に進化していました。

「Roomba plus 505 combo」、充電ステーションがついています。

最初はまずアプリ連携

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2017年から「ルンバ」はアプリ連携が始まっています。当時はリモコン替わりにアプリを使うイメージで、掃除スケジュール管理がメイン。今回使ってみて、マッピングから掃除ルーティンスケジュール、水拭き掃除の有無など、とても細やかに設定できるように。こうしてみると880はガラケー世代、ただひたすらにごみやほこりを吸引する旧モデルだったんだなあ……。

「Roombaさん2」と名付けました。
マップを作成。
お掃除ルーティンを設定。

2台を比較、付属アイテムや吸引が違う

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裏返すと違いがわかります。左が880(ルンバさん1号)、右が505(ルンバさん2号)。

新旧2台を並べてみました。吸引部分が全然違います!

10年前の880(ルンバさん1号)は購入当時のトップモデルで、『アイロボット』が特許を持つ“AeroForce®クリーニングシステム”を搭載。2つの特殊素材ローラーがゴミを浮き上がらせて、ハイパワーモーターユニットで強力に吸引するシステムです。その吸引力が本当に力強かった。これとエッジクリーニングブラシでごみやほこりをしっかり掃除してくれました。

最新モデルの505(ルンバさん2号)は吸引部分はローラー1つ、ゴム製のシングルアクションブラシです。これにエッジクリーニングブラシと水拭き用のモップパッドが搭載。

505を実際に使ってみたところ、「ルンバさん、ちょっとおとなしくなった?」と思うほどスマートにやさしく掃除をしてくれました。

そう、880はねちこいほど床の隙間を攻めてくるので、我が家のフローリングの木目シートが10年の月日を経て少しはがれてきたのです……。さらに、壁にぶつかったり元気いっぱいだった。

505は水拭き機能もあるので、筆者は掃除のあとに水拭きできる場所は水拭きをするという組み合わせを設定して使用してみました。水拭きといっても、床面がびしょびしょになるわけじゃないんですよね。ちょっとしっとりする感じ。連携している『アイロボット』アプリから、ラグのある部屋は水拭きをしないという設定も可能。

木目部分のシートがめくれているのが、おわかりになりますでしょうか?
505は水拭きもできるのが魅力。掃除→水拭きの組み合わせで使用。
暗い場所では明かりを灯してお掃除するルンバさん2号。

とても几帳面に掃除をするルンバさん2号。1号はランダムだったのに対し、2号はきちんとした掃除スタイル。

880はランダムに掃除をするスタイルでした。もともと地雷除去ロボットからお掃除ロボットに開発された「ルンバ」、その特性はランダム走行にありました。ランダムに動くことで細かくごみやほこりを掃除するのです。時は流れて2025年の今、まっすぐに線をひくように掃除をする505、仕上がりのきちんと感は圧倒的に後者のほうです。

ラグに掃除のあとが残るのですが、505は本当に定規で書いたようにきれいに掃除していました。端から端をきっちりと並べるような美しさ。10年で「ルンバ」はこんなにジェントルになったのか……!としみじみしてしまいました。

玄関が鬼門なのは2台とも同じ

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ルンバが三和土に落ちないように「バーチャルウォール」を置いていました。

880の鬼門が玄関の三和土の段差。落ちてしまうとエラー状態になってしまうので、「バーチャルウォール」という見えない壁を作る機器を置いていました。しかし、これが意外と電池を食うんです。単三電池4本を使って、何カ月かすると電池切れになり、「ルンバ」が三和土に落ちる。だんだん面倒くさくなって、気が向いたときにしか電池交換をしなくなっていました。

505は前面にカメラを搭載しているので落ちることはないはず……と思っていたら、時々落ちてしまう!! ただ、毎回ではないようなので、タイミングもあるのでしょうか?

気になる人はアプリ上で進入禁止設定をすれば、「ルンバ」が境界線を越えることはありません。

玄関の段差で落ちる880。
同じく落ちる505。
アプリがルンバさんの危機を伝えてきた!
どうやら段差に落ち、電池がなくなったようです。
なんかめちゃくちゃお知らせ来てた。段差センサー……?

どうやらアプリのお知らせでは、段差センサーにホコリなどがついておりセンサーが働かなかったようです。すまん、ルンバさん2号。ティッシュや柔らかい布で段差センサーをきれいに拭くと良いそうです。

ごみや汚水を自動吸引

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880は手動でごみをすてる必要がありました。これが地味に面倒くさい。
505は掃除終了後、ごみを自動吸引。しかも60日間はそのままでいける。

新旧の一番大きな違いは「ごみの捨て方」! 880はごみが溜まったらダストランプが赤くなり、自分でダストカップを取り出して捨てなければいけませんでした。

しかし、505は自動でごみを吸引し、紙パックの中にしまってくれます。しかも、この紙パックを交換するのは約60日後! 実際にどうかと思って2カ月使ってみましたが、これ……たぶんあと1カ月はいけるんじゃないか? ズボラな筆者的には嬉しいポイントでした。

水拭きの汚水って、気になる

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水拭き用の水タンクは2種類あって、きれいな水と汚水のタンクに分かれています。こちらもお掃除後は汚水を吸引してくれるのですが……汚れた水を入れっぱなしでひと月放置って、ニオイとか衛生面で気になりません? 試しに蓋をあけて汚水タンクのニオイを嗅いだところ……なんか汚れた風呂水のようなニオイが。

まあ、蓋をしたままでいればいいのですが。

そんな人に向けて、というものではないですが、ルンバの水拭き掃除用に「マジックリン」から洗剤が出ていました。本来は皮脂汚れや食品などの液体汚れを掃除するためのものですが、なんとなく汚水のニオイが気にならなかったです。これは個人の感想ですが、洗剤を入れるのはアリですね。水タンクにキャップ1杯分を入れるだけで使えるのも、楽。

なお、水拭きモップは充電ステーションで洗浄・温風乾燥を行ってくれます。なので、衛生面でも安心です。

「マジックリン」のルンバ専用洗剤「iRobot 床用洗剤 supported by マジックリン」1,900円(税込)。
水タンク。
汚水タンク。

スペースは圧倒的にとる

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880は棚の下に設置できた。
505は高さもあるので隠してはおけない。

880はステーションも小さいので、棚の下のスペースに置いておくことができました。ぱっと見、そこに掃除機があるなんてわからないくらい。

でも、505のステーションは水タンクもあるし、ごみ収集ダストタンクもあるから、場所はとる。左右スペースも空けて設置する必要があり、意外と壁のど真ん中。目立つのは間違いないです。

この点が、水拭き機能・ごみ収集機能の有無を考えるポイントです。どうしてもスペースはとりたくない、という方は一番シンプルな「Roomba 205 DustCompactor Combo」を選択するとよいでしょう。自動給水や乾燥はしませんが、本体にごみ圧縮機能があり、60日間ごみ捨て不要、水拭きもするモデルです。

筆者もギリギリまで迷いました。でも、水拭きの後のお手入れが面倒くさいので今回の505を使ってみました。結論としては、「お手入れもごみ自動収集も楽だから、そのためならスペース差し出すわ!」という気持ちです。

このステーション上部のデッドスペースがもったいないんですよね。『山崎実業』さんあたりと組んで、ルンバ上部タワーを開発したい!

いずれにしろ、ロボット掃除機のある暮らしはやめられない

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廊下を掃除するルンバさん2号。

10年ロボット掃除機を使ってきて、今さらキャニスターにする気持ちは無い筆者です。出かけている間に掃除をしてもらえるなんて、やめられません。

が、しかし、ロボット掃除機を使うには、床に物を置きっぱなしにしないことが大事です。勝手に「Roombable」と言っているのですが、ルンバが動けるスペースを確保しないと使えません。そのために部屋を常に片づける習慣が身に付きました。

電池交換以外は10年きっちり使えた880、『iRobot』に信頼を寄せること、このうえなしです。505を使ってみて、その進化、成長っぷりに時の流れを感じました。最新機種って、本当にスマートでジェントルですね。

ちなみに505は現在キャンペーンで12万8,400円が10万をきった98,800円で販売中(7月21日まで)。この機会をお見逃しなく。

ルンバ

編集部・ウツノミヤ
編集部・ウツノミヤ

神保町で働く編集者。少女漫画からファッション、テレビ、トレンド情報、堅実女子、アウトドアなどの専門メディアを経て、kufuraへ。音楽と旅とアートと山とゴルフとサウナが好きです。一度ハマると長めです。2024年現在、ビリヤニとキャロットケーキを追いながら、あんことおはぎにも熱視線を送っています。

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