話題のお菓子「パブロバ」って何?
nullではまず、「パブロバ」とは一体どんなお菓子なのでしょうか? 「パブロバ」の本も出版しているケーキデザイナーの太田さちかさんに教えてもらいました。
「パブロバとはメレンゲに生クリーム、そしてフルーツを合わせたお菓子のこと。20世紀初頭の世界的なバレリーナ、アンナ・パブロバがこの菓子が大好きだったことからこの名前がついたといわれています(諸説あり)。
ただ、今はメレンゲに生クリームを合わせたものだけが『パブロバ』と呼ばれるのではなく、チョコレートを合わせたり、アイスクリームを合わせたりしてもそう呼ぶので、メレンゲを使ってアレンジしたお菓子全体を『パブロバ』と言ってもよいのかもしれませんね」(以下「」内、太田さん)
グルテンフリーでお腹が重くならないのも嬉しい!
nullあれ? ということはフランスの「ムラングシャンティ」もメレンゲと生クリームで構成されたお菓子なので、同じですよね?
「そうです、『ムラングシャンティ』もフルーツがないだけで結局は『パブロバ』と同じ作りです。メレンゲがごく一般的にスーパーなどで売られている海外では、こうしたメレンゲを使ってアレンジしたお菓子は、お母さんたちにとって作りやすかったんでしょうね。
それにグルテンフリー(小麦粉不使用)ですから、食べたあとケーキほどお腹が重くならないので、男性でもファンが増えてきているんですよ」
メレンゲは自分で作れば安い!
nullそんなパブロバが、日本でも注目され始めたのはここ2年ほど。
東京・青山や表参道のカフェがデザートとして出し始めてから、そのおいしさと見た目のかわいらしさが口コミで広まっていきました。でも正直、カフェのパブロバは値段が高い!
「そうなんです、だから自分で作っちゃった方が、安いんですね(笑)。しかもメレンゲを作るとしても、材料は卵白と砂糖だけ。ケーキと違い、バターを使わないので材料費も格段に安く済むんです。
それに昔はケーキ屋さんのレジ付近くらいにしかメレンゲなんて売っていませんでしたが、最近は、全国展開している輸入食材店や駅ナカに入っているスーパーでもメレンゲを扱っているので、“メレンゲは泡立てるのが面倒だから作りたくない!”という人は、市販のものを買ってくださいね」
レシピ1:あの名門・イートン校でも食べられている伝統菓子
nullではまず、「パブロバ」の親戚である「イートン・メス」を作ってみましょう。
「『イートン・メス』とは、イギリスのパブリックスクール・イートン校がハーロウ校と行うクリケット戦の際に出される伝統的なお菓子。
メレンゲ、生クリーム、いちごを合わせた要はパブロバのこと。これをもう少し自宅で簡単に再現できるようにアレンジしました。
生クリームは泡立てるのが面倒だと思いましたので、ギリシャヨーグルトで代用。でも充分おいしくいただけます。また、もっと『本場っぽくしたい!』と言う方はブルーベリージャムをいちごジャムに変えて、“イートン校らしさ”を味わってください(笑)」
【ギリシャヨーグルトのイートン・メス】
材料(2人分)
市販のメレンゲ8個
ギリシャヨーグルト1パック(200g)
ブルーベリージャム大さじ2~3
作り方
(1)グラスなどにギリシャヨーグルト→ブルーベリージャムの順でそれぞれ半量入れる。
(2)メレンゲを4個ずつのせる。
(3)メレンゲをつぶし、混ぜながらいただく。
「レシピはたったこれだけです。一応、分量は書きましたが、ヨーグルトの量を減らしたり、メレンゲの量を増やしても構いません。またブルーベリーやいちごのジャムだけじゃなく、夏でしたらアプリコットやいちぢくのジャムにしても合いますよ」
レシピ2:正統派のパブロバを作ってみよう
null「では、次にメレンゲに生クリームとフルーツを合わせた正統派のパブロバを作ってみましょう。フルーツは今回、ぶどうを合わせましたが、お好きなフルーツや旬のフルーツを合わせてもいいですよ」
【ワンプレートパブロバ】
材料(2人分)
市販のメレンゲ12個
生クリーム100cc
グラニュー糖10g
ぶどう適量
作り方
(1)生クリームにグラニュー糖を加え、泡立てる。
(2)1を半量ずつ皿に盛る。
(3)2にメレンゲを6個ずつトッピングする。
(4)ぶどうを盛る。
(5)メレンゲを崩し、ぶどうも混ぜ合わせながらいただく。
楽しくて簡単なパブロバのレシピ、ぜひご自宅で作ってみてください!
太田さちか・・・ケーキデザイナー。慶應義塾大学卒業後、マーケティング会社に勤務する傍ら、今田美奈子お菓子教室、パリのエコールドリッツエスコフィエにてディプロマを獲得。著書に『メレンゲのお菓子パブロバ』(立東舎)がある。