トイレにスリッパは必要or不要?
nullまずトイレスリッパの使用状況について尋ねたところ、以下のようなデータが得られました。
「普段から使っている」・・・215票(50.7%)
「使っていない」・・・188票(44.3%)
「普段は使っていないが、お客さんが来たときだけだす」・・・21票(5.0%)
トイレスリッパを常用している人はギリギリ過半数越え。ちなみに、今から3年前の2021年秋に「使っている」「使っていない」の二択でアンケートをとった際には、「使っている」が43%、「使っていない」が57%でした。母集団が同じではないので何ともいえない面もありますが、トイレスリッパを使うか使わないかは、どちらか一方に回答が偏るのではない、拮抗しているテーマであることはたしかなようです。
続いて、三者三様それぞれの言い分をご紹介します。
トイレスリッパを普段から使っている理由は?
null衛生面が気になるので
「きれい好きなので、トイレの床を靴下や素足で歩きたくないんです……。毎日、拭き掃除はしてるんですが、うちは男二人で立ったままするので」(55歳女性/主婦)
「トイレットペーパーの細かい繊維が埃っぽく落ちている。流したときの水流で水滴が床にはねることがあるので汚い」(33歳女性/主婦)
「小さい子どもがいて床が汚れまくる。スリッパなしで素足でトイレに入るのは抵抗がある」(36歳女性/主婦)
何となくあるのが当たり前だから
「トイレではスリッパを使うのが常識。物心ついたときからの習慣なので」(55歳女性/その他)
「トイレでスリッパを使うのが普通だという認識を持っています。それは同居家族も同様です」(60歳男性/その他)
床が冷たいので
「自宅では裸足のことが多い。夏以外は床が冷たいのでスリッパを使います」(57歳女性/その他)
「冬はトイレの床が冷たいので、スリッパを利用している。とはいえ、夏になったから使わない!というわけでもない」(61歳男性/その他)
トイレスリッパを使用する理由として圧倒的に多かったのは衛生上の問題。特に、立ったまま用を足す家族や小さい子どもがいる場合、尿ハネのリスクは不可避で、スリッパなしでは抵抗感があるとのことです。
また、尿ハネ以外にトイレットペーパーや衣類の繊維など、トイレの床は毎日こまめに掃除していてもさまざまな汚れがたまりやすいスポット。そこへ裸足やルームスリッパで立ち入ると汚れが付着し、そのまま室内を歩き回ることで家中に汚れを広げてしまうことを懸念する声が多く聞かれました。
また、「トイレにスリッパがあるのが当たり前」との声もかなりありましたが、これも「トイレの床=不潔」というイメージが強く影響しているかもしれませんね。
その他、ごく少数でしたが「足の冷えを防ぐため」との意見もありました。
トイレスリッパを使わない理由は?
nullマットを敷くなどして床をきれいに保つように心がけているから
「トイレマットを毎日交換しており、スリッパは必要ない」(68歳男性/研究・開発)
「トイレを使った後、床を丁寧に拭いている」(65歳男性/公務員)
「床をきれいに保つために、男性を含め家族全員が大小ともに座って用を足しています。スリッパは必要ありません」(68歳男性/その他)
スリッパのお手入れが面倒だから
「スリッパを拭いたり洗ったりするのが面倒だから、出していません」(49歳女性/総務・人事・事務)
「スリッパをきれいにするのが面倒臭い。来客もないから必要ない」(36歳男性/その他)
スリッパを置くほうが不衛生だから
「家族共同のスリッパのほうが不衛生だと思う」(51歳男性/総務・人事・事務)
「スリッパに汚れがたまってかえって不潔な感じがする。スリッパを置くかわりにマットは毎日替えてマメに掃除している」(69歳男性/その他)
スリッパを履くのが面倒、誰も履かないから
「スリッパを用意したときもあるけど、結局履かなかった」(30歳女性/学生・フリーター)
「室内用スリッパでそのままトイレに入っている。トイレ用スリッパを用意して履き替えるという行為を面倒くさいと感じるから」(56歳男性/その他)
トイレが狭いから
「扉が押し開きでスリッパが置けない」(56歳男性/営業・販売)
「トイレが狭くてスリッパが邪魔」(69歳男性/その他)
「トイレマットだけでいっぱいいっぱい」(46歳男性/営業・販売)
使わない理由としてまず多かったのは、“床をきれいにキープするように心がけているから”。尿ハネ防止のため必ず座って用を足したり、マットで汚れを受け止めたり、床をこまめに拭いたりしているので、スリッパなしでも汚れが気にならないとの声です。
その他、スリッパのメンテナンスが煩わしい、スリッパがかえって不衛生に感じる、シンプルに履く(履き替える)のが面倒くさい、トイレが狭くてスリッパが邪魔……などなど。スリッパを使う理由のほうは、ほぼ衛生上の問題一強だったのに対し、使わない理由はバラエティに富みます。
お客さんが来たときだけだす理由は?
null「家族だけでは使っていないが、お客さんがいつでも来ても大丈夫なようにスリッパは用意しています」(48歳女性/主婦)
「お客さんが来たときだけ、清潔感をアピールするために出している」(34歳男性/その他)
「家族だけならなくてよくても、お客様が衛生面を気にするかもしれないから」(30歳男性/営業・販売)
お客さんが来たときだけスリッパをだすのは、ゲストに対する気遣いから。たとえトイレの床をピカピカに磨き上げ、絶対に汚れがない状態でお迎えしたとしても、お客様の立場としては「見えない汚れが付着しているかも」と落ち着いてトイレを利用できないかもしれませんよね。
手間をかけずに清潔に保ちたい!トイレスリッパの代替アイディアは?
nullトイレスリッパはあるほうが、トイレ内外の床をきれいに保つことができますが、とはいえお手入れが面倒だし、それを怠るとかえって不衛生になるおそれも……。そこで、なるべく手間をかけずに床を清潔に保つためのアイディアも募りました。
「拭き取りができるマットを敷いて、気になったときにすぐに拭いている」(52歳女性/主婦)
「床にチラシなど不要な紙を敷いておく」(52歳女性/その他)
「水はけがよく拭くだけでOKのEVA樹脂素材のスリッパを使っています」(54歳男性/公務員)
「100円ショップのスリッパを使って2~3週間で交換」(60歳女性/主婦)
「ホテルのアメニティの使い捨てスリッパを持ち帰り、こまめに替えながら使っています」(55歳女性/主婦)
布製のマットだと洗濯して乾かすのも一苦労ですが、拭き取りできるタイプであれば楽ちん。その他、お手入れのしやすいスリッパを選んだり、スリッパを使い捨てにしたりするなどのアイディアが寄せられました。
トイレスリッパを使うかどうかは、家族構成やライフスタイル、トイレの広さや構造によっても異なるでしょう。今回のアンケート結果やご紹介したコメントなどもぜひご参考にしてみてはいかがでしょうか。
成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。