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北欧発・エコでオシャレなクリーナーブランド「ハムダキン」日本上陸!創業者カミラさんが語る「掃除のメリット」

北欧の国々は緯度の関係でとくに冬の日照時間が短く、気温も低いため自宅で過ごす時間が長くなるためインテリアにこだわる人が多く、『イケア』をはじめ日本にも北欧発のインテリアブランドが上陸しています。そんな北欧の国の1つ、デンマークでクリーニング&ケアのブランド『HUMDAKIN(ハムダキン)』がこの秋から発売されています。

環境や人にやさしい成分にこだわって作られたこのブランド、きれいにするだけでなく、きれいを保ちながら家をスタイリングしていく楽しさを教えることを目指しています。

今回、日本での発売にあたり来日した創業者のカミラ・シュラムさんにお話を伺いました。

実は北欧の人はインテリア好きだけどお掃除下手!?

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「私の親が花屋を経営していて、そのお手伝いをもともとやっていたんです。18歳で清掃会社を作ったのもその延長線上で、顧客のお宅を掃除し、部屋を整え、まるでホテルのようにスタイリングするところまでやっていました。北欧ではお掃除をするとか片付けるのは、あまり誇りを持ってやることとは思われておらず、多くの人は掃除を外注業者に頼んでいます。そんな掃除文化の中で、素晴らしい効果があって環境にも優しい商品を作ろうと思いました。

お掃除のときに使う掃除用洗剤のなかには、アレルギーを誘発する商品もありました。毎日それに触れるわけですから、それならばアレルギーを起こさない、人に優しい商品を作りたい。その思いで5年間かけて開発しました」(以下「」内、カミラ・シュラムさん)

自分で信じられる掃除ブランドを作るにあたり、中身だけでなく、パッケージをはじめとするデザインにもこだわったカミラさん。それは、美しいデザインで作ることによって、パッと置いておいても様になる、ただ置いてあるだけでもテーブルの上をスタイリングしたような商品。見た目にもかっこいいし、簡単に使える、家族にも優しいというような商品を作りたいとこだわったそうです。

『HUMDAKIN』の「ハンドソープ」(写真左)、「ユニバーサルクリーナー」(写真中央)、「ユニバーサルクリーナー」を希釈して使う「スプレーボトル」(写真右)。

お掃除は自分の生活を楽しくする手段

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そしてカミラさんがアイテムを通して一番伝えたいと思ったのは、お掃除は“自分の生活を楽しくする簡単な手段”であること。

「北欧では、自分の家を自分で片付けて、綺麗に保つことは重視されていませんでした。実は北欧の人たちって、スタイリングという面では非常にたけているんですけども、片付けっていうのがすごく苦手なのです。そのため、掃除を外注にしている家庭が多いです。

私は子どもに自分のやり方を見せて、“一緒に片付けようね”と言っていますが、それは北欧の家庭では実は普通のことじゃないんです。でも私は、いつもテーブルには生花を飾り、自分でインテリアを心地よく整える生活で育ってきました。『HUMDAKIN』を通じて、家をお掃除によって綺麗にする、そして、その綺麗な状態を保つということを、多くの方にインスパイアできればと思っています」

このアイディアを詰め込んだ書籍も出版。英語で執筆した理由は、「掃除に関する言葉がデンマーク語ではあまり美しくなくて、英語で書くことを選びました」というから、美意識は本当に徹底しています。

お掃除とインテリアへの愛とノウハウが詰まった書籍「THE ART OF ORGANIZE,CLEANING AND STYLING」を持つカミラさん。

安心・安全にこだわり、1本で一般的な洗剤200本分使えてゴミも減らせる「ユニバーサルクリーナー」

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『HUMDAKIN』の「ユニバーサルクリーナー」4,180円(写真左)と専用の「スプレーボトル」660円(写真右)(いずれも税込)。

『HUMDAKIN』を代表する商品が、「ユニバーサルクリーナー」。1リットル入りの大きなボトルに入っていますが、これを小さじ1杯分ぐらいを500ミリリットルのスプレーボトルに入れ、水で希釈して使うと、約200回分を詰め替えて使えるというもの。家じゅうどこでも使える万能クリーナーで、テーブルの上やバス、洗面台周り、床掃除など様々な場所の日常的な汚れを落とすために使えます。

「スーパーで多く見かける掃除用の洗剤などは、水で薄められたものが売ってるわけです。『HUMDAKIN』はこの濃縮版を提供しています。これだけで200本分余計なボトル廃棄物を防げるという意味でも、環境に優しいと言えます」

そして、オリジナルの収納バケツは、掃除用具を見せながら置いておいても雰囲気があるデザイン。間に大小レイアウトを変えた間仕切りが入っているので、ボトルを入れやすい仕様になっています。

「システムバケツ」マットブラック7,150円(税込)。ベージュとグレーもあり。
「オーバルバケツ」ジンク6,820円(税込)。

こだわりの香りで掃除することで、心地よく

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『HUMDAKIN』の「アンチスメルハンドソープ」5.500円(写真左)、「ハンドソープ」 3,960円(写真中央)、「ハンドローション」5,390円(写真右)(いずれも税込み)。

日本でも柔軟剤などの化学香料の強い香りに反応して体調を悪くする人が出る「香害(こうがい)」という問題も起きています。ある人にとっては気持ちよくても、不愉快に感じたり、身体に不調をきたすのは問題ですよね。カミラさんは開発において、その点にも配慮したそうです。

「我々の商品の香料は、非常に柔らかく心地良い、強すぎない香りを使っています。衣料用の洗剤にも清潔で爽やかな香りが付けられていますが、隣の人にまで香るような強いものではないです。“アレルギーフレンドリー・パフューム”と呼んでいる、アレルギーに対しても優しいものを使っています。

デンマークが属しているEU圏内では、REACH規制が行なわれています。これはREACH(化学物質評価研究機構)に使用する薬品類を登録するもので、こちらで認められたものをまず使っています。さらに、デンマーク国内でアレルギーの分析を行なっている組織にも依頼し、製品の検査も必ず行っています。

今回の使用成分を見て興味深かったのは、エッセンシャルオイルを全製品で使っていない点。日本国内ではエッセンシャルオイルは自然由来のものを多く含んでいるため、様々なものの香料として使われていますが、『HUMDAKIN』が考えるアレルギー・フリーの考えにはそぐわないものため使っていないそうです。

「そうなんです、製品に使える香料も非常に限られています。しかし私たち『HUMDAKIN』が成功している理由は、ラグジュアリーないい香りが、強すぎず、でも長く続くことだと思っています」

ユニバーサル・クリーナーの場合ならば、カミラさんのお気に入りは「ユニバーサル・クリーナー 01.」のSalvia & Sea Buckthornの香り。Sea Buckthornとは、日本語で訳すとサジーと呼ばれるベリーのような植物で、デンマークでは海の近くに生えているそうです。「ランドリーソープ 01.」ではCamomile & Sea Buckthornの香りで使われていて、非常にいずれもソフトでマイルド、そしてフレッシュな香りで使ったあとに気分が良くなるそうです。

次にカミラさんのお気に入りの香りは、「ハンドソープ 03.」と「ハンドローション 03.」に使われているPeony & Cranberry。こちらはアンチエイジングにいいとされている成分を使っていて、女性の好むような華やかな香り。ピオニー(芍薬)は彼女の住んでいるオーフスにたくさん咲いているところがあって、そこからインスピレーションを受けて作ったそうです。

3人の子どもを育てながら働くワーキングママの片付けテクニック

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カミラさんには8歳の長女を筆頭に、5歳、4歳と子どもが3人います。忙しさに追われてパートナーの方とは入籍しないままの事実婚ですが、ともに助け合いながら子育てを行なっています。

「子どもたちとの生活では、とにかく常に先に先に準備をしています。例えば、朝、子どもたちが 起きてくる前に、もう全て準備を整えて、子どもたちがゆったりと洋服を着て、準備をする時間を作っています。うちではなるべく子どもたちに掃除に参加させていて、“ママがやってるから、みんなもやる”と巻き込んでいます

やっぱり片付けないと、スタイリングはできません。そもそも掃除をしないと片付けもできなくて、やっぱりスタイリングまでいかないですよね。掃除、片付けができたときの成果として部屋を飾ったりすることって、とても大切だと思います」

今回日本上陸にあたり、日本の文化についてもいろいろと調べて、非常に似ている部分が多いと感じたそうです。

「日本人は成長過程で自分で片付けをすることなどを、家庭でも学校でもきちんとできるように教えている。そういうところが『HUMDAKIN』のカルチャーとすごく似ているなと思っています」

「ユニバーサルクリーナー」を使ってお掃除してみた!

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さっそく、『HUMDAKIN』の「ユニバーサルクリーナー」を使ってお掃除をしてみました。スプレーボトルは『ダイソー』で購入したものに、スプーン1杯の「ユニバーサルクリーナー」を入れ、水で希釈。スプレーボトル一杯まで水を満たしたら、とくに振る必要はなし。成分は中性なので、自宅内の軽い汚れの部分にすべて使えます。

 

スプレーボトルは店舗によって場所はまちまちですが、今回は園芸用品コーナーで見つけたものを使用。
スプレーをした状態。軽く泡が立っています。

次に、トイレ周りに使ってみました。トイレのタンクにいれる洗浄成分入りの芳香剤を使っているので、便器の蓋は開けず、蓋の上とその周辺をさっと拭く掃除に留めました。トイレ室内にはとくにほかの香りのものは使っておらず、洗浄剤の香りも使っているときに感じるぐらいなので、使用前はほぼ無臭。使ってみると、テーブルのときと同様に、使っている自分が香りで癒されます。とくにトイレという狭い空間に入ったことでよりその香りとの距離が近くなり、掃除をしているなかでその香りに包まれているような感覚になりました。ちょっとトイレ掃除が楽しくなりそうです。

【取材協力】

HUMDAKIN

 

北本祐子
北本祐子

大阪生まれ。IT系出版社に勤務後、「女性にもITをもっと分かりやすく伝えたい!」とIT系編集・ライターとして独立したはずが、生来の好奇心の強さとフットワークの軽さから、気が付けばトレンドライターとして幅広いジャンルを取材・執筆するように。商業施設や店舗の出店や話題の新商品など、時流にまつわるできごとをさまざまな切り口で伝えています。

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