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1人で悩まないで!子犬の3大悩み「甘がみ・トイレ・いたずら」対処法を専門家が伝授

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かわいい子犬を迎えたら楽しい新生活のスタートです! 同時に飼い主さんの悩みが始まることも……。生後2カ月の子犬は、人間にたとえれば3歳前後のいたずら盛り。子犬のしつけの悩みを育児ノイローゼにたとえて“育犬ノイローゼ”と言うこともあるほどです。

「子犬あるある」の悩みの対処法を『犬のしつけ大全』(KADOKAWA)の著者・北村紋義さんこと“ポチパパ”に聞いてみました!

理想と現実のギャップに悩んでしまう人も…

#1「子犬を迎えるにあたって、どんな犬がうちの家族に合う?【相性チェックリスト】をみてみよう!」、#2「子犬の性格が分かる【性格チェックリスト付き】タイプごとのしつけ&しつけの基本の“き”とは」に続き、子犬を迎えたあとに起きる飼い主さんの悩みごとへの対処法をお伝えします。

「かわいい顔でとんでもないことをしでかす子犬との暮らしに驚く飼い主さんも少なくありません。犬を飼う前に良いイメージしか想像していないと悩みが深くなってしまいがち。子犬を迎える前に周りの飼い主さんから体験談を聞いて、大変なことも想像しておくといいですね」(以下「」内、北村さん)

子犬に関する3大悩みは、「甘がみ」「トイレ」「いたずら」です。ここではそれぞれの対処法を紹介しましょう。しつけも大切ですが、発想や環境を変えることで解決に向かうこともあります。

子犬の悩みあるある(1)「甘がみ」

犬は人の手の代わりに口や牙を使うので、「遊ぼう!」と誘う親愛のコミュニケーションで甘がみをすることがあります。力加減がうまくできない子犬は強くかんでしまうことがありますが、攻撃的な意図があることはほとんどありません。たとえば子どもと遊んでいるときに手を当てられたとしても、暴力を振るわれたとは思わないですよね。

「犬は成長と共に力加減を覚え、自分の口や牙が武器になることを学びます。だからこそ犬が家族に心を許して頼ってくれる“信頼関係”と、家族が主導権を握って犬が任せてくれる“主従関係”ができれば、自然と収まることがほとんどなのです」

※ 信頼関係……犬に愛情を伝える、犬が安心して暮らせるように世話をする

※ 主従関係……家族が主導権を握る、しつけで家庭や社会のルールを教える

もし甘がみやじゃれがみをやめさせたい場合も、犬なりの親愛の表現なので怒ってはいけません。「遊ぼう!」と誘ってくれた相手に「やめろ!」と怒ったら……? 相手は意味がわからずショックを受け、関係にもひびが入ってしまいますよね。対処するときは子犬が理解しやすく、家族が実践しやすい方法を選びましょう。

[甘がみの対処法]

1)子犬に「NO」と言って離れる

子犬がかんだときに「NO(その行動は不正解)」と言ってその場から離れます。かんだら遊びは終わりと教えるために、目を向けず声もかけず無視してください。子犬が落ち着いたら近寄り、かんだら離れることを繰り返します。

2)強くかんだときに罰を与える

子犬が強くかんだときだけ、人差し指と中指を喉の奥に入れて「オエッ」とさせる。うまくできない場合は無理をせず(1)の方法を行なってください。

子犬の悩みあるある(2)「トイレ」

「もともと犬は決まった場所で排泄する習慣がないので、トイレトレーニングが必須。排泄の間隔が短く回数も多い子犬の時期に集中して教えれば覚えも早いのです。トイレトレーニングは成功したら思い切りほめて、粗相をしても絶対に叱らないのがポイントです」

トイレシートは小型犬の子犬でもワイドサイズ(60×45cm)を使ってくださいね。小さめのレギュラーサイズ(45×30cm)を使う場合は複数枚重ねましょう。

[トイレの対処法]

1)留守の時間が少ない家庭向き:排泄のタイミングに合わせて教える

排泄のタイミングはおもに寝起き・食後・運動後・興奮時・寝る前など。子犬を観察して把握しましょう。

クレート(ハウス)の隣にトイレシートを敷いておきます。

排泄しそうなタイミングで子犬をトイレに連れて行き、成功したら遊んであげましょう。

排泄しなければ1530分後に再チャレンジしてください。

2)留守の時間が多い家庭向き:犬が好んで排泄する場所をトイレにする

子犬をスペースで自由にさせて、排泄するまで待ちます(どこで排泄されても問題ない状態にしておくこと)。

犬が排泄したところにトイレシートを敷きます。もしトイレシートで再び排泄するところに居合わせたら思いきりほめます。他の場所でも排泄したらトイレシートを敷くことを繰り返します。

一時的にスペースがトイレシートだらけになるかもしれませんが、やがて犬が好んで排泄するところが決まります。その場所をトイレに決めて、他のトイレシートを片付けましょう。

もしトイレに決めた場所に不都合があれば、置きたいところへ1日5cmずつ移動してください。

「(2)の方法は子犬に長時間付き添えないご家庭でもトイレトレーニングが成功しやすいのでおすすめ。ある程度成長して、室内で排泄しなくなった犬にトイレを教え直す場合にも使える方法です」

子犬の悩みあるある(3)「いたずら」の対処法

生まれてからまだ数カ月しか経っていない子犬にとって、家庭で初めて目にするものに興味津々! 家族から見れば家具をかじったりゴミ箱を漁ったりするいたずらも、子犬にとっては好苦心の赴くままに探索した結果なのです。

 「犬は口を使っていろいろなものを調査しているだけ。いたずらして困らせようという意図はありません。だからこそしつけよりも安全管理をおすすめします」

[いたずらの対処法]

1)いたずらができない環境を整える

しつけでやめさせるのは難しいので、まずはいたずらできない環境を整えましょう。犬が届くところに物を置かない、ケーブル類はガードする、中毒を起こす物を片付ける……といった安全管理を徹底しましょう。

 2)遊びや散歩で運動不足を解消する

体力が有り余っている子犬ほどいたずらをしやすいので、散歩に行かれない時期でも室内や庭でしっかり運動させることが大切です。

3)子犬から目を離すときはクレートに入れる

家族が子犬から目を離すときはクレートで休ませ、用事が終わったら出して運動したり触れ合ったりする習慣をつけましょう。「狭いクレートに入れるのはかわいそう」と思う飼い主さんもいますが、犬は狭い場所のほうが落ち着くのです。クレートが快適なハウスになるように整えてあげてくださいね。

あっという間に終わる子犬の時期を楽しんで!

子犬の生後2カ月は人間の3歳くらいですが、わずか1年で16歳くらいまでに急成長します。子犬の時期はあっという間に過ぎてしまうからこそ、“思いどおりにいかない”ことも楽しむ余裕を持ってほしいですね。

「自分が初めて迎えた子犬のしつけに試行錯誤していた日々を振り返ってみて、家庭犬に必要なのは、指示に従うスキルよりも飼い主さんへの信頼だと実感しています。だからこそ今回の記事では“おすわり”や“まて”などのトレーニングには触れていません。まずは家庭や社会のルールを教えて絆を育み、本当のドッグライフの楽しさをぜひ実感してくださいね」


 

北村紋義“ポチパパ”

ドッグメンタリスト(問題行動犬専門家)、ドッグスクールポチパパ代表。初めて迎えた犬の名前が「ポチ」だったことから“ポチパパ”という愛称で親しまれている。2012年から犬の保護活動をはじめ、多くの問題行動改善にも取り組む。犬と向き合う様子を配信するYouTubeポチパパちゃんねる【保護犬達の楽園】」は、登録者数25万人を超える人気チャンネルになっている。

 202271日に『ポチパパ流 犬のしつけ大全』を発売

プロフィール

金子志緒
金子志緒

ライター/編集者。レコード会社と出版社を経てフリーランスになり、雑誌、書籍、Webの制作を行う。得意分野はペット、防災、医療、PRなど。甲斐犬のサウザーとおもしろおかしく暮らす。愛玩動物飼養管理士1級/防災士/いけばな草月流師範。

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