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娘や息子からしてもらって「嬉しかった親孝行」は?意外な親心が見えてきました

子育ては、長い期間を要する大仕事。でも、育てられる立場の頃は、育てる側の気持ちを察するのは難しいものです。大人になって少しずつ親の気苦労が理解できるようになると、「親孝行をしたい」という気持ちに駆られる日もあるのではないでしょうか。

今回は、20歳以上の子どもがいる女性115人に「自分の娘や息子にしてもらって嬉しかった“親孝行”」についてうかがいました。

子どもの立場から見たら親心理解のヒントに、現在子育て中のかたは近未来が少しだけ楽しみになるかもしれません。

「初任給」「初ボーナス」「手に職」で親に贈り物

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まず、子どもの“初任給”や“初ボーナス”の使い道に関する回答です。

「初任給で洋服を買ってくれた」(47歳・その他/娘22歳)

「社会人になって離れて暮らしている息子が、初めてのお給料日に電気ケトルをプレゼントしてくれました。10年以上たちますが今も大事に使っています。宝物です」(53歳・主婦/息子32歳)

「初めてボーナスをもらったからと、カニ料理に連れて行ってくれたこと」(56歳・主婦/娘24歳・娘20歳)

「娘達と飲みに行ったときに、2人が支払いをしてくれました。ずっと母子家庭で外食なんてできなかったので、一緒にお酒が飲めたことも嬉しかったけど、支払いまでしてくれたのはホント嬉しかったです」(56歳・その他/娘29歳・娘27歳)

労働の対価として得た給料。大切なお金で買ってくれた贈り物に特別な意味を見出して、今も大切にしているかたが見受けられました。

「記念日」「節目」の贈り物

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家族や夫婦にとって特別な日、子どもからの思わぬお祝いに喜んだという声も。

「結婚記念日にプレゼントをくれた」(47歳・公務員/娘21歳)

「母の日にスイーツをくれたこと」(48歳・その他/息子20歳)

「昨春社会人になり1人暮らしを始めた娘が、母の日&父の日にペアのマグカップを夫と私にプレゼントしてくれたこと。すごく嬉しかったです」(51歳・主婦/娘23歳)

「息子が進学で家を離れるときネックレスを買ってプレゼントしてくれた。“今までありがとう”と。直前まで淡々と準備をしていたので、思いがけないサプライズに涙がとまらなかった」(50歳・総務・人事・事務/娘22歳・息子20歳)

「結婚25周年目に、銀婚式をしてくれたこと。期待していなかったのでとても嬉しかった」(77歳・主婦/娘42歳・息子40歳)

「結婚30周年記念に新婚旅行で行った場所への旅行をプレゼントしてくれた」
(49歳・営業・販売/娘25歳・息子22歳)

これまで子どもの行事を中心にまわっていた家族。子どもが巣立ち、親の記念日が再び家族が集まる一大イベントになっていくこともあるでしょう。何度となく「おめでとう」を言ってきた子どもから「おめでとう」と言われたら、グッときてしまいそう。

定期的な連絡

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コロナ禍で離れて暮らす親子の対面が難しくなっています。簡単に会えなくても、子どもからの連絡は、親に癒しや安心をもたらしています。

「LINEでの会話です。離れて暮らしているので一番の親孝行だと思います」(61歳・主婦/息子34歳・息子24歳)

「孫の画像を送ってくること」(58歳・技術職/息子31歳・娘28歳)

「子どものお誕生日におめでとうとメッセージを送ると“産んでくれてありがとう”と返事が返ってくること」(60歳・その他/娘39歳・息子32歳・娘29歳)

「会えなくても家族の動画・写真を送ってくれる」(71歳・主婦/息子43歳・息子40歳・娘38歳)

子どもが自立した後も、親が子を案ずる気持ちが消えることはありません。いつも何かの形でつながり合って、言葉を交わしたり、家族と仲睦まじく暮らす様子を見て安心することもあるのではないでしょうか。

体調を崩したときの家事・看病

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親が家事をできなくなったとき、子どもが身の回りの世話を担うケースも見られました。

「私が寝込んでいたらご飯を作ってくれたり掃除や洗濯をしてくれたこと。普段はいやいや手伝ってる感じでしたがいざとなったらテキパキ動いてくれたのでビックリしました」(53歳・主婦/娘25歳・娘19歳)

「ガンになったことがある私の体を気遣ってくれるところ」(53歳・主婦/娘24歳)

ずっと親から世話をされてきた子どもが、誰かのケアをできるようになった様子を目の当りにしたとき、時の流れをしみじみと実感しそうです。

「元気でいてくれること」が一番

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今回のアンケートではこんな声もありました。

「元気でいることが一番の親孝行」(59歳・主婦/娘28歳・息子25歳・娘23歳)

「元気に社会人として働いてくれるのが一番」(58歳・営業・販売/娘27歳・息子24歳)

子どもがお腹にいるときに「元気にすくすくと」と願っていたように、子どもが巣立ってからも、ただ元気に暮らしていることを祈っています。

 

以上、子どもにしてもらってうれしかった親孝行をご紹介しました。

お金とモノ、労働力と給与、料金とサービスなど、私たちは何かを渡したら同じような価値の“何か”返ってくることを期待できる社会を生きています。一方、子育ては、等価交換とは無縁の領域。

「自分が与えた分を、子どもが誰か他の人に与えてくれればいい」なんてことを思いながらも、親としては思いがけず”何か“が返ってくるとうれしいもの。

コロナ禍により、離れ離れで暮らす親子が集いにくいご時世ですが、時々、「ありがとう」や「おめでとう」の気持ちを交換できるといいですね。

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