これを食べるために新幹線で熊谷へ。取材ライター偏愛のかき氷メニューTOP3
null3位:洋菓子と和菓子とかき氷がドッキング「ミルクココアにきなこクリーム」
チョコ好きの私が、初めて行ったときにオーダーしたひと品。ココアはもちろんチョコ感ありですが、きなこクリーム(むせるほど濃厚)やオリジナルのミルク(配合は書籍内の「秘伝のレシピ」ページに掲載)と合わさって、ケーキのような、でも和菓子っぽくもある……。
もう、おいしくて訳がわからなくなってしまいます。そして、かかっているココアの多さといったら。「吸い込みにご注意ください」と店員さんに言われるのですが、一気にいくとむせてしまいます。でも、ココアの多さにむせて苦しむなんて、チョコ好きにとっては本望です!
2位:イタリア料理ではありません「いちじくのカプレーゼっぽいやつ!!」
甘いのではなく「しょっぱい系」かき氷の代表メニュー。そして、夏の終わりが来るのを待って駆けつける、いちじく好きの私にとって年間最大のお楽しみ。
いちじくの甘さとパルミジャーノの塩気、黒こしょうがバランスよいのは、まだ予想できるとして、酸味を補うのにシャインマスカットを乗せるなんて、店主のとてつもない発想力。そして、美舌。
……と思いきや、店主自身はいちじくを食べないのだそうで。つまり、味はすべて頭の中で組み立てている(味見もしない)という、さらにとんでもない神通力を見せつけられた一品です。
1位:ひと皿ごとにシロップを作る「バナナミルクにキャラメルグラノーラ」
「バナナ」のかき氷を1位に選んだのは、そのおいしさはもちろん、ひと皿ごとにかかる手間に対する敬意でもあります。変色しやすいバナナは、あらかじめシロップを仕込むことができず、オーダーが入るごとに、切って・ブレンダーでミルクと混ぜて・氷と層になるように盛り付ける。
ひとくち、ひとくち、感謝せずにはいられません(涙)! ありがとう店主・宇田川さん、ありがとうバナナ、こんなおいしいかき氷に出会わせてくれて。
実はライターのわたくし、「慈げん」に出会うまでは、かき氷を1杯も丸ごと平らげることができませんでした。冷たいものも苦手です。
それが今では、「慈げん」で平均3杯はペロリ。毎日40〜50のメニューがあるので、あれもこれも食べたくなってしまうのです。かき氷は苦手……と思っている人こそ、ぜひ熊谷の「慈げん」に行って、この体験をしてみてください!
※「慈げん」では、メニューは毎日変わるので、何が食べられるかは行ってみてのお楽しみ。また、営業時間や混雑状況は、事前にツイッター「慈げんの業務連絡」@JigenKumagayaでご確認ください。電話での問い合わせは受け付けていません。
取材/文 南ゆかり
『真夏も雪の日もかき氷おかわり! 「慈げん」が人を熱狂させる5つのたくらみ』(小学館)1,500円<税抜>
著/宇田川和孝
取材・文/南 ゆかり
かき氷に24時間をささげる店主と、そこに集まる熱狂的ファン120人の声からできた本が発売! 見たことも聞いたこともないメニューの数々、それを生み出す店主の発想、かき氷をめぐる家族やファンのドラマ……。かき氷好きはもちろん、そうじゃない人も、必読! 本著では1位のバナナのかき氷のレシピも紹介してます。おうちで作って子どもと楽しんでください!