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アートな箱根へプチ旅行!「印象派」展で巨匠たちのレア作品を堪能【ふらりと大人の美術展】#7

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新緑の美しい季節になってきました。天気のいい休日には、ちょっと早起きしてプチトリップに出かけてみてはいかがでしょうか? 東京から電車で1時間、箱根の『ポーラ美術館』では2019年7月28日まで、印象派の名品がずらりと揃う展覧会「印象派、記憶への旅」を開催中です。

印象派を多数所蔵! 国内の「2つの美術館」共同企画

『ポーラ美術館』は、神奈川県箱根町に2002年に開館しました。化粧品メーカー、ポーラの創業家2代目の鈴木常司が40数年間にわたり収集した西洋絵画や日本の洋画、日本画、ガラス工芸に化粧道具など1万点にものぼるコレクションを展示しています。

なかでも特筆すべきは、19世紀後半にフランスで誕生した「印象派」のコレクション。クロード・モネやトゥールーズ=ロートレック、フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・セザンヌなど主要な画家の作品を数多く保有しています。

『ポーラ美術館』の収蔵品たち

クロード・モネ『国会議事堂、バラ色のシンフォニー』 1900年 ポーラ美術館 油彩/カンヴァス
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック『ムーラン・ド・ラガレットにて』 1891年頃 ポーラ美術館 油彩、グワッシュ/厚紙

そして国内で『ポーラ美術館』と同じように、印象派の優れたコレクションを持っている美術館があります、その名は『ひろしま美術館』。広島銀行創業100周年を記念して、1978年に開館しました。

今回ご紹介する展覧会「印象派、記憶への旅」は、この2館の共同開催なのです。

『ひろしま美術館』の収蔵品たち

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック『アリスティド・ブリュアン』 1893年 ひろしま美術館 グワッシュ、油彩/紙
アンリ・マティス『ラ・フランス』 1939年 ひろしま美術館 油彩/カンヴァス

じつは、2002年に『ポーラ美術館』が開館したとき、共通点の多い『ひろしま美術館』から「なにかを一緒にやりましょう」との申し出があったそう。時間が経ちましたが、2019年になってようやく実現の運びとなりました。

奇跡的光景! 同じテーマで描かれた巨匠作品を見比べる

展覧会は、19世紀前半から活動していたウジェーヌ・ドラクロワ(1798〜1863)やジャン=バティスト・カミーユ・コロー(1796〜1875)などから、アンリ・マティス(1869〜1954)やパブロ・ピカソ(1881〜1973)の時代まで、風景画を中心に、画家たちが都市や郊外、水辺の風景をどのように捉えて表現したのかを見ていくものです。

たとえば、同じ水辺をモチーフとしていてもモネとゴッホでは大きく描き方が違います。

クロード・モネ『セーヌ川の朝』 1897年 ひろしま美術館
フィンセント・ファン・ゴッホ『ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋』 1888年 ポーラ美術館

優しい朝やけの光で静かなセーヌ河を描いたモネ。それに対して、希望に燃えてアルルに到着したばかりのゴッホが描いたのは、さんさんと輝く太陽の下を流れるヴィゲラ運河。どちらも同じ水面ですが、雰囲気は全く異なります。

また、異なる画家の作品を見比べるだけではなく、同じ画家の作品を並べて鑑賞するのも楽しいもの。

上記は、さきほど紹介した『ひろしま美術館』が所蔵するモネの『セーヌ川の朝』(左)と、『ポーラ美術館』所蔵のモネの『国会議事堂、バラ色のシンフォニー』(右)を並べて展示したところ。

どちらも両美術館の人気絵画で、アイドルで例えるなら、“センター”的な作品です。この2点が並んでいるだけでも奇跡的な光景!

下記は2点とも、点描画で知られるジョルジュ・スーラ(1859〜1891)の作品。左が『ひろしま美術館』所蔵の『村はずれ』、右が『ポーラ美術館』所蔵の『グランカンの干潮』です。

スーラの油彩画作品は日本では非常に少なく、2点が同じ場所に揃うということはめったにないこと。これも非常に貴重な展示です。

ちなみに、スーラは作品のまわりに点描で枠線を引くそう。

画集やインターネットなどに掲載される小さい画像サイズだと、ほとんど見ることができない部分です。間近で見ると、いろいろな色が使われていることがわかります。

これらのほかにも、ピカソの「青の時代」時期の作品やロートレック(1864〜1901)の作品などが、両美術館からそれぞれ1点ずつ並べて展示されています。

ひとつの展覧会で2つの美術館の名品を見ることができてしまうという、非常に豪華な構成です。

緑輝く美しい遊歩道でリフレッシュ!

『ポーラ美術館』は、館内にカフェやレストラン、そして敷地内に美しい遊歩道があるのも特徴。緑が美しい遊歩道は、ゆっくり歩いて1時間ほど。気持ちのいい空気をたっぷり楽しめる心地の良い場所で、野外彫刻作品も展示されています。

初夏〜夏のこの時期はとくに緑が美しいので、休日にリフレッシュしたい方にはもってこいですよ!

 

珍しい印象派の展示を堪能できる『ポーラ美術館』の「印象派、記憶への旅」は2019年7月28日まで。アートと日帰り旅行を一緒に楽しめる箱根に、ぜひ出かけてみて下さい!

【展覧会情報】

ポーラ美術館xひろしま美術館共同企画 印象派、記憶への旅

会場:『ポーラ美術館

神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285

会期:2019年3月23日(土)~7月28日(日)

開館時間:9:00〜17:00(最終入館16:30)

休館日:会期中無休

最寄り駅:JR「小田原駅」、小田急線「小田原駅」「小田急箱根湯本駅」より直通バス「箱根登山鉄道強羅駅」下車後、観光施設めぐりバスにて約13分の『ポーラ美術館』下車

問い合わせ:0460-84-2111

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