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旅エッセイストは綿密なスケジューリングで効率を上げる!旅の計画や荷物は「Excel管理」で【#6】

旅エッセイストの国井律子です。皆さんは旅のプランや持って行く荷物を、どのように計画・準備していますか。今回の連載「無駄のない暮らし」、私の旅は「Excel」で「ひな形」を作成して管理しているよーというお話です。

というのも旅にはいろんな「季節」があります。国内か海外か北か南か「行き先」も異なります。さらにはサーフィンやトレッキングや「アクティビティ」もいろいろ。そして飛行機の旅なのか、はたまた愛車であるキャンピングカーなのか「交通手段」も違う。いろんなパターンに対応するひな形を作っているので、それを見ながら何も考えず荷物を集めるだけ。早いしラクだし「忘れ物」も防げますよ。

旅エッセイストによる旅のスケジューリング

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先日の金沢旅行でのルート決めの様子をスクショしてみました。

私の場合は大きめのモニター上に左はGoogleマップ、右はExcelを広げていつも旅のスケジューリングをしています。最近だとPCは開かずスマホだけという方も多いかも知れませんが、私は職業柄、常にPC作業です。ヒトによってシチュエーションが違うと思いますので参考程度に読んでくださいませ。

Excelに書き込むことは以下です。

・その日のスケジュール(かなりおおまかに)
・天気と気温
・目的地までの距離
・所要時間
・ToDo、メモ、万が一雨だった場合の代替案などは「備考欄」に

旅先でのイベントは1日1~2つ、具体的なプランは立てていますね。「出たとこ勝負」とか「行き当たりばったり」とかは絶対にやりません(笑)。独身のころからずっと同じ方法を取っています。とりわけ家族ができてからはメンバーの誰からも不平不満を漏らされないよう(ヒマー!退屈ー!など)、朝の部・昼の部に分けてスケジューリングするのが「平和な子連れ旅」のコツかもしれません。

とはいえ小さいお子さんがいる場合、疲れてしまうこともあるので、そこまでタイトにはせず、たとえば朝は釣りをして、午後はゆるっと散歩など、ざっくりしたスケジュールを組むといいかも。「NOアイディア」というのはちょっと不安です。行き当たりばったりで「本当は○○がやりたかったのにもう予約でいっぱいだった……」とか、しこりが残ります。

また、ちゃんと営業しているか怪しげな施設の場合は事前に電話して問い合わせます。万が一の雨の場合の代替案も立てて。まさに旅エッセイストとしてのロケ決めと同じ手順です。子どもたちには「母さんが旅エッセイストでありがたく思え」と恩着せがましく言っています(笑)。

ちなみにシート(ひな形)は使い回しです。過去の旅で一番近いもの(季節や行き先やアクティビティなど)を選んでコピペ、中身だけちょろっと書き換えています。ひとつ注意するならば、上書き保存しないようにしてくださいね。貴重な過去のデータが消えてしまいます。

完成した旅のスケジュールは夫にLINEして共有。言ってみれば「旅のしおり」です。

こちらは2023年の春休み、伊勢から熊野古道を旅したときの予定表。

旅の荷物の集め方

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まずは要るモノを書き込んで、それに沿って準備するだけ。

行き慣れた場所なら、だいたい何を持って行くかそこまで考えなくてもいいのですが、ほかの地域への旅やアクティビティをする場合、荷物も変わります。たとえばSUPをするならライフジャケットと水着。トレッキングには歩きやすい服と靴など。

まずはExcelに書き込んでみて、詰め終わったモノは赤い文字に変えています。

表の通りに荷物を集めていくだけなので悩みません。また、旅の計画表と同様、こちらもコピペして次回も使います。最初に作成する時点で悩んでおくと、次からがラクなのです。旅程に合わせて服の枚数を増減したり、アクティビティの荷物を書き加えているだけですが、必ず持って行くモノを書いておくことでウッカリもなくなります。

2023年8月富士五湖方面へ。キャンピングカーと宿に1泊ずつしたときの荷物。1人1バッグです。
冬になるとキャンピングカーで毎月出掛けるスノーボード。濡れたウェアやブーツが入れられる防水のバケツが重宝。
春先に飛行機で行った小浜島。大荷物だけど表があれば淡々と集めるだけでOK。

旅の荷物はいつ詰める?

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キャンピングカーの旅の場合、混雑を避けるため出発はたいてい夕方か夜です。お風呂に入って寝るだけの状態にして出掛けることが多いですね。出発までたっぷり時間があるので、パッキングは当日です。数日前に作っておいたExcelのリストを見ながら表に沿って。3人(息子たちと私)+豊(愛犬)の荷物を30分以内でかき集めます。

飛行機の旅や海外などだと1週間前からボチボチ準備をスタートしていますね。リストアップして足りないモノをAmazonでポチる(いつも楽天派ですが、急ぎの買い物はスグに到着するAmazonです)。荷物を集めるのは3日くらい前。寝室にお店を広げています。詰め込みは前日って感じでしょうか。

キャンピングカーの旅なら、もし忘れ物があっても旅先のドラッグストアやスーパーで調達できます。でも海外や離島の場合はそうはいきません。3人分の準備なので、けっこう緊張します。長男は10歳ですがいつになったらジブンのことはジブンでしてくれるのだろう~。私は彼ぐらいのときひとりでパッキングしていたけどなー(亡き実母はかなり天然な方だったので任せられなかったのもありますが……)。一方、次男は○○用意しておいてーと言うと、ものすごい早さで準備します。同じお腹から出てきたのに真逆兄弟なんです。

先日の金沢旅の模様

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2023年11月23日~26日まで義理実家である金沢に行ってきました。天気はあいにくの予報。元気すぎる5歳の次男がパワー有り余って暴れ出すことは容易に想像できました。ここは旅エッセイストの腕の見せどころ。「雨の北陸何して遊ぶシリーズ」というテーマでスケジューリングしてみました。毎年行く金沢なので、すでに行った定番の観光地などは今回は組み込んでいません。「暮らすように旅する」がコンセプトです。

大雨の24日、富山県のボルダリングジムへ。
老若男女問わず楽しめるボルダリング。しかも全天候型。どうしても雨、というときはこのスポーツを持ってきます。
ボルダリングのスグ近くにたまたま見つけたバッティングセンター。夫の思いつきでトライ。

23日は東京から金沢への移動だけ。翌日の24日は冷たい大雨予報でした。金沢は近隣のどこへ行くにもほぼ渋滞はなく1時間未満で移動できます。お隣の富山県にいい感じのボルダリングジムがあったので行ってきました。

帰り道、急に晴れました。富山の「海王丸パーク」に寄り道。
路面は濡れていますが豊もソレッ!と散歩です。

北陸の天気は変わりやすい。さっきまでの大雨は急にどこかへ行き青空が覗きました。高速道路のインターがわりと近かった「海王丸パーク」に寄り道。みんなで散歩しました。行けたら行きたいなーと、あらかじめメモっておいた場所です。

翌日25日は金沢在住のお義姉さん母子を誘ってスケートリンクへ。
午後の部は工作です。
こんなステキなアートが完成。さっそく家に飾りました。いい旅の思い出。

25日は雪のち雨の予報。午前中は金沢市内のスケートリンクへ、同い年のお義姉さん母子を誘って滑ってきました。ランチを食べて、午後は美術館へ。無料で工作が楽しめると聞いて行ってきたのです。念のため、事前に美術館に問い合わせて詳細を確認して。

「金沢住んでるけど、アイススケートも無料の工作も知らなかったー」とお義姉さん。ハイ、そのへんはまかせてください(笑)。

この時期だけの短い旬「香箱蟹」をいただきました。
お義母さんが連れて行ってくれた、金沢中央市場目の前の人気回転寿司。カワハギのにぎり。
東京へ帰る道中いただいた笹寿し。

食べるものもだいたいの目星は付けています。「ハラヘッター!」と子どもたちに言われないように(笑)。文句を言われるのが趣味なヒトなんて誰もいないと思いますが、私は本当にクレーム付けられるのが大嫌いなんですよね。だからお店で行列に並んで「まだー!?」と次男に騒がれたり、ランチでサービスエリアに立ち止まったがために渋滞に巻き込まれてみんながイライラ~とかがないように気をつけています。ちなみに長距離移動中は渋滞を避けるため極力止まらず、ランチは車内でいただくことが多いですね。

旅のスケジュール、ベースをしっかり押さえているからこそ、心や時間にゆとりが生まれる。予期せぬいい景色や楽しい出合いなど、ボーナスのような時間があるのかなと思います。

国井律子
国井律子

1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ(キャンピングカー所有)、自転車、サーフィン(ショートもロングも)、スノーボード、ファミリートレッキングなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納(整理収納アドバイザー1級資格取得)。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。直近は苦手な掃除をがんばっている。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。

https://ameblo.jp/kuniritsu/
https://www.instagram.com/ritsuko_kunii/

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