「国語」の勉強は大人になってからどう役立つ?
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国語(その国の公的な言語)が「生きていくための土台」である理由は?
『読んだら勉強したくなる東大生の学び方』の著者である西岡壱誠さんによれば、国語は、人間社会で生きていくための「土台」だといいます。
というのも、大人になると、相手の発した言葉を読み解いたり、相手に伝わるような言葉を使う場面が日常的に発生するからです。
仕事でのコミュニケーション1つとっても
- 相手の言葉を理解する力
- 相手の言葉をかみ砕いて言い換える力
- 言い換えるための語彙力
- 文章の構成力
などが求められます。
もう少し具体的なシチュエーションをあげると、ビジネスメールのやりとり、マニュアルの読解、資料作成、プレゼンテーションの言葉選び……など、あらゆる場面で国語力が試されますよね。
「読む」「書く」「伝える」の力は、親しい相手との気軽な日常会話だけでブラッシュアップすることはできません。ですから、勉強を通じて、少しずつ国語力を向上させていく必要があるということです。
「事実」と「意見」を分けることで情報の整理ができるように
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国語を学習するメリットは、「読解力が身についたり文章がうまくなったりする」だけではありません。西岡さんによれば、情報を整理するための訓練にもなっているそう。
皆さんも、国語のテストの中で
「どういうことか答えなさい」
「なぜこの登場人物はこう思ったのか答えなさい」
という問題を解いたことがある人もいると思います。
これらの問題には、文中の「事実」「意見」を切り分けて解釈するトレーニングの要素が含まれています。
◆「どういうことか答えなさい」で問われることは?
→文章を読み解いて「事実」を理解すること。自分の主観を排除して、文章の中から事実を見つけて、一定の枠内・文字数内で明確に説明する力が求められます。
◆「なぜこの登場人物はこう思ったのか答えなさい」で問われることは?
→「意見」を整理して、その意見を持つに至った「事実」を探すこと。
こんなふうに、学生時代の国語の勉強の中で、知らず知らずのうちに、情報整理の訓練を積んできているんですね。
現在は、あらゆる情報にすぐにアクセスできる反面、膨大な情報の取捨選択が難しくなっています。読解し、事実を見極め、情報の整理をして、正しく人に伝える「国語力」は、さまざまな場面で役立ちそうですね。
「なぜ勉強するのか?」の答え探しをサポートする1冊
null著者の西岡さんが「何で勉強しなければならないんですか?」という質問に、愚直に向き合って答えを考えたという『読んだら勉強したくなる東大生の学び方』。
現在、勉強に取り組んでいる学生にとっても、仕事や育児に追われて少し勉強から遠ざかっている大人にとっても、学びの意欲が刺激される1冊です。寒い日のおうち読書の1冊にセレクトしてみてはいかがでしょうか。
イラスト/白井 匠
【参考書籍】

『読んだら勉強したくなる東大生の学び方』(著:西岡 壱誠・笠間書院、1,760円・税込)
「勉強は役に立たない(役に立っていない)」と思っていませんか?
先生・保護者は学ぶことの意味を伝えられる! 子どもは 勉強の本当の意義がわかる!
偏差値35から東大合格、ベストセラー「東大シリーズ」著者が教える「なぜ勉強するべきか」の6つの答え。

西岡 壱誠 (にしおか いっせい)
東大生、株式会社カルペ・ディエム代表、日曜劇場「ドラゴン桜」監修。1996年生まれ。偏差値35から東大を目指し、3年目に合格を果たす。在学中の2020年に株式会社カルペ・ディエム(https://carpe-di-em.jp/)を設立、代表に就任。全国の高校で「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施し、高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。テレビ番組「100%!アピールちゃん」(TBS系)では、タレントの小倉優子氏の早稲田大学受験をサポート。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営し、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。著書『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』『「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる 東大作文』『「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計45万部のベストセラー。

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