女子校に通ったことがありますか?
nullまず、実際に女子校、男女共学どちらに通っていたのか尋ねたところ、以下のようなデータが得られました。
中学のみ女子校・・・0票(0.0%)
高校のみ女子校・・・33票(21.7%)
中学と高校、両方女子校・・・11票(7.2%)
中学と高校、両方共学・・・108票(71.1%)
今回の母集団では、中高ともに共学だったという人が7割超。中学・高校のどちらかで女子校に通った経験のある人は3割弱とのことです。
なお、「中学のみ女子校」はゼロ。おそらく中学で女子校ということは、中学受験を経ての中高一貫校なのでしょう。わざわざ高校から男女共学に転校するのはレアなのかもしれません。
逆を選ぶ人が多かったのは女子校!もし次に学校を選べるとしたら女子校、共学どっち?
null全体では(152人)
女子校・・・26票(17.1%)
共学・・・126票(82.9%)
中学と高校、両方共学では(108人)
女子校・・・10票(9.3%)
共学・・・98票(90.7%)
中学と高校、両方女子校では(11人)
女子校・・・3票(27.3%)
共学・・・8票(72.7%)
高校のみ女子校では(33人)
女子校・・・13票(39.4%)
共学・・・20票(60.6%)
まず、全体で見ると8割以上の人が「共学」を選ぶと回答。なかでも、自身が中学高校ともに共学だった層では9割オーバーが共学支持、中高ともに女子校の層でも7割以上が共学希望とのことです。
他方、高校のみ女子校の人、つまり共学と女子校の両方を経験している層では、女子校を選ぶ人の割合が比較的高くなっています。中学受験は親の影響が強いのに対し、高校受験の段階では主体的に学校を選び、「やっぱり女子校でよかった!」となる人が多いのかもしれませんね。
次は共学に通いたい理由は?
null男女がそろっていることで学びが多いから
「性別を問わずいろいろな人たちと一緒に過ごすことで、視野が広がる」(58歳/その他/中高共学)
「男女で協力し合うことを学ぶのも大事だと思うから」(50歳/その他/中高共学)
「共学のほうがなんとなく異性と接するのが自然になって社会に出ても人間関係がうまく運べそうだから」(43歳/主婦/中高共学)
「男女共学の方がお互いの違いを理解して思いやれると思うから」(59歳/主婦/中高共学)
「高校から女子校で男性のことがよくわからなくなった。共学に行けば男女の考え方の違いなどわかって楽しかったのではないかと思う」(68歳/総務・人事・事務/高校のみ女子校)
共学を選ぶ理由としてまず多かったのは、学校生活で身近に異性がいるからこそ学べることがあるという点。
ちなみに、筆者自身は中高と女子校出身で、まさしくこの理由で共学希望です。女子校育ちのうえ兄弟もいないせいもあってか、正直、大学で男子学生との距離感のとり方がよくわからず戸惑った経験があるので……。多感な中高時代に思春期男子を間近で観察しておきたかったな、などとアラフィフとなった今でもしみじみ思います。
学校生活で恋愛ができるから
「女子校だと好きな男子ができないから。共学で友達と好きな男子の話をして楽しかったから」(53歳/その他/中高共学)
「学生時代は共学でしたが、クラスに好きな男子がみんないて、授業中にその男子を後ろから見たり、席替えで近くなったら喜んだり、目が合ってドキドキしたりで楽しかった思い出がある」(60歳/その他/中高共学)
「恋愛も楽しめる。好きな先輩の部活をみるのが楽しい」(33歳/主婦/中高共学)
「好きな男子と制服デートしたかった」(60歳/主婦/中高女子校)
共学のほうが恋愛をリアルで体験できる、との声も寄せられました。たしかに、女子校でも男子校との交流がある生徒はいましたが、日常的に身近に異性がいて、何気ない瞬間にドキドキできる……というのは共学ならではかもしれませんね。
男女がそろっているほうが楽しいから
「共学だと男女問わず友達もできて、男女それぞれの話題が楽しくて面白いから」(47歳/主婦/中高共学)
「男女ごちゃ混ぜのほうが青春!て感じで楽しい」(62歳/主婦/中高共学)
「共学の方がサバサバした良い関係が築けるし、力仕事などで男子生徒に頼れるので」(68歳/主婦/中高共学)
「女子校も楽しかったが、やっぱり男子がいたほうが楽しい」(65歳/コンピューター関連以外の技術職/高校のみ女子校)
恋愛は抜きにして、単純に男子女子がそろっているほうが面子がバラエティに富んで楽しい、との声も。後述のように、女子校には女子校ならではの楽しさがありますが、筆者としては中高時代、近隣の共学校の男女生徒がワチャワチャ仲睦まじそうな様子を見るにつけ、うらやましさを禁じえなかったものです。
女子校は人間関係が難しそうだから
「女子校はギスギスしている」(52歳/総務・人事・事務/中高女子校)
「女子だけの環境はしんどかったから」(28歳/総務・人事・事務/中高女子校)
「社会に出て、女子でかたまったり派閥があったり女子の世界が苦手だと感じるから」(44歳/総務・人事・事務/中高共学)
「女子高にいいイメージがない。もともと女子グループで群れることや女同士のいざこざが苦手。女性だけになると争いごとが絶えなさそう」(39歳/その他/中高共学)
主に、共学出身者から「女子校は人間関係が難しそう」と不安視する声も寄せられています。
たしかに、筆者の母校でも厳然たるスクールカーストがありました。そして、どちらかといえばボトム層だった筆者としては、いろいろ肩身の狭い思いをした苦い記憶が……。ただ、共学であればオーライだったかというと、“たられば”の話で何ともいえません。それに、共学は共学で、別のトラブルに巻き込まれていた可能性もなきにしもあらずです。校風や人それぞれの個性・気質もありますので、共学と女子校のどちらが過ごしやすいかはケース・バイ・ケースかもしれません。
その他、こんな意見も…
「女子校にもいいところはあるけれど男性を意識しないと生活がたるむから」(50歳/その他/高校のみ女子校)
「同性だけだと、態度ががさつになったり身だしなみに気を使わなかったりするのでは?」(44歳/主婦/中高共学)
「共学で特に不都合ないと思うので共学でいいと思います」(41歳/主婦/中高共学)
「地球上には男女どちらもいるのに、女子だけに囲い込んだ環境にするのは不自然な気がする」(62歳/その他/中高共学)
女子校育ちはガサツになる説については、筆者の経験上、本当にもうごめんなさいといいますか、ここで公にするのが恥ずかしいようなお下品なエピソードもあったりなかったり……。ただ身だしなみについては、同性同士だからこそチェックが厳しく、メイクも上級生に教えてもらえて早めに覚えました。また、同じ女子校でも学校によっては、言葉遣いやマナーの指導が共学より行き届いていることもあるので、一概にいえない面はあるかもしれません。
次は女子校に通いたい理由は?
null楽しい思い出がいっぱい!
「女子校楽しかった! 今でも連絡を取り合っています」(41歳/その他/高校のみ女子校)
「女子校がいいと思います。大人になってみんなバラバラに色々なところに住んでいてもたまに連絡し合って遊べるので幸せです!」(37歳/公務員/高校のみ女子校)
「私自身が女子高に通うことで仲の良い友達ができました。卒業してから還暦を過ぎた今でも交流は続いています」(64歳/主婦/高校のみ女子校)
「女だけでわいわいやっているのが楽しいから」(32歳/弁護士/中高女子校)
「娘が地元で1番歴史のある女子校に入り、楽しそうだったから」(52歳/主婦/中高共学)
女子校を選ぶ理由として、まず多かったのは、自身が女子校に通っていて友人に恵まれたり、楽しい思い出がたくさんあったりするという点。
筆者の同窓生でも「母校が大好きだから自分の娘も通わせたい」という人や実際に母娘で同じ女子校という人はかなり多いです。女子校だから共学だからというより、その学校の校風が合うか合わないかで感じ方は変わるのかもしれません。
女子のみのほうが気楽だから
「女子だけだと着替えなど気を使わなくてもいいし、女子だけの楽しさも経験できた」(57歳/その他/中高女子校)
「性別のバイアスがかからずその点を全く気にせず生活できるから」(28歳/コンピューター関連技術職/高校のみ女子校)
「男性が大きな声を出したり、汚い言葉遣いをしたりするのが苦手だったり怖かったりするから」(46歳/総務・人事・事務/高校のみ女子校)
「共学で男子がいるとコイバナばかりになるので。恋愛のごたつきも面倒」(41歳/主婦/高校のみ女子校)
共学推しの理由として、身近に男子がいることのメリットがいくつか挙がりましたが、逆にそれがデメリットだと感じる人もいました。今は男女の垣根がなくなりつつあるとはいえ、やはり異性の目は気になるもの。それがない女子校は気楽といえば気楽というのはたしかだと思います。
女子校生活を体験してみたいから
「女子校に通ってみたいと思うからです」(44歳/その他/中高共学)
「女子だけで過ごすとどうなるか知りたいから」(43歳/主婦/中高共学)
「共学しか経験したことがないので、女子校が何か特別な感じがして興味がある」(57歳/その他/中高共学)
共学出身者から「女子校がどんなものか興味がある」との声も。女子校出身で共学希望の筆者も、女子校しか知らないからこそ別の世界線を体験してみたいという好奇心があります。
女子校・共学のどちらに通いたいかについて、みなさんいろいろ思うところがあるのではないでしょうか。自分自身が学生時代をやり直すことはできませんが、お子さんの学校選びのヒントになるかもしれません。経験者の声をぜひご参考にしてみてくださいね。
成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。