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【夫編】「周囲から妻が褒められた」!そのとき夫は、どう反応する?夫たちのリアクションと隠された本音を調査

「愚妻」という言葉がありますが、昔から日本には妻のことを他人に話す際、へりくだって表現する独特な文化がありました。令和の時代にそのような言葉を使う若い世代はあまりいないように感じますが、それでも表立って妻を褒められたら、つい条件反射で「そんなことないよ」「いやいや」と否定してしまう人は少なくないのではないでしょうか?

そこで今回は、20代から50代の既婚男性93人に「周囲から妻が褒められた時、どう返事しますか?」とアンケート。そしてその回答に隠された本音も併せて伺い、夫の妻に対する本音を調査しました。

妻が褒められた時の夫のリアクションは3パターン

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まず、夫が周囲から「奥さんきれいだね」「きれい好きだね」「気が利くね」などと妻が褒められた際、リアクションとしては大まかに下記の3パターンに分類されることが分かりました。

・「ありがとう」と素直に感謝する

・「そんなことないよ」「いやいや」などと謙遜する

・「いやいやー」「そうかなあ」などの曖昧なリアクションをとる

これらのリアクションをとりながら、本音はどう思っているのでしょうか? 次からは、夫の声を見ていきましょう。なお、ご紹介するコメントは「妻が褒められた時のリアクション/本音」の順でお届けしています。

ポジティブなリアクションをする人の本音は?

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今回、夫側の意見として一番多かったのは「ありがとう」と素直に感謝する意見。そしてそれに伴う本音でも「素直にうれしい」と、裏表のない意見がたくさん寄せられました。今の時代、人前で妻を落として謙遜する文化は少なくなりつつあるのかもしれません。

「『ありがとうございます』と言う/素直に嬉しいと思います。親族以外から褒められた事がないのでよく分かりませんが……」42歳/その他)

「『でしょ?』と言っちゃう/嬉しいし、誇らしいです」52歳/総務・人事・事務)

「『そうだよー!』って肯定します/やっぱりうれしいし、照れる」49歳/コンピューター関連技術職)

「自分も一緒になって嫁さんを褒めます/心の中でも同じことを思っていますね」29歳/その他)

ポジティブな気持ちを人前できちんと言葉にでき、さらにこんなことを想ってくれるパートナーがいれば、妻もきっとうれしいですよね。

中にはリアクションと本音に温度差がある人も

しかし、感じよく返事していたとしても、内心では全然異なることを考えているという男性も少なからずいました。

「『自分には勿体無い妻です』とのろけます/『家では何もしないけどね……』と思います」45歳/営業・販売)

「『ありがとうございます』と肯定する/『普段はそんなことないのに』と思う」35歳/コンピューター関連以外の技術職)

「シンプルに『ありがとうございます』と言う/『どこまで本気で言ってるんだろうか? 社交辞令だろうか?』と考える」57歳/営業・販売)

「『でしょ! そうなの。フフ』って感じ/そりゃお世辞に決まってるけど、ドキドキはします」57歳/会社経営・役員)

今回、夫側の本音として意外と多かったのが、妻が褒められていることに対して「社交辞令だと思う」という回答。妻側の行った同アンケートでは、このようなとらえ方をする人はほとんどいませんでした。なぜ夫側には妻が褒められることを素直に受け取れない人がいるのか? この点は気になるところです。

謙遜する夫たちの本音は?内心喜んでいる人が多数!

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では、妻が褒められた際のリアクションとして「そんなことないよ」「いやいや」などと謙遜する男性の本心にはどのような傾向があるのでしょう? こちらでも「内心はうれしい」とポジティブに考えている人はたくさんいることが分かりました。

「リアクションとしてはやっぱり『そんなことないよー』ですね/普通にうれしい気持ちになります」54歳/営業・販売)

「『そんなことないよー』と謙遜する/褒められれば心からうれしい」44歳/営業・販売)

「『そんなことないですよ』と答える/嬉しいと素直に感じると思います」20歳/コンピューター関連以外の技術職)

身内が褒められればとりあえず「そんなことないよ」と答える。これは“妻だから”というわけではなく、自分の子どもや親など身内が褒められた時でもそんなリアクションをしてしまう人は少なくありません。これはもう日本人に染みついた謙遜の文化ともいえそうですが、内心は素直に喜んでいる人が多いようです。

うかうか褒められない?ただの社交辞令と感じる人も

その一方で、「そんなことないよー」と言いながら、ここでも社交辞令を疑っているパターンが目立ちました。

「『そんなことないよー』ですね/お世辞なんだろうなーと本気で受け止められない」51歳/総務・人事・事務)

「謙虚に否定するようにしている/本心はそこまでとは思わないので、社交辞令と思うようにしている」52歳/営業・販売)

「『そんなわけない!』と強く否定する/ただのお世辞だなと思う」54歳/その他)

「褒められた時の反応は『そんなわけないじゃん!』ですね/お世辞なんだろうなと思う」47歳/その他)

これらの回答から察するに、もしかすると夫たちは本当に「妻は褒められるに値していない」と信じているのではないか?と感じずにはいられませんでした。もちろん本当に妻は外面だけ良くて、夫の前では違うのかもしれませんが、もしかしたら妻がいくら尽くしても「やってくれて当たり前」と感じている可能性もあるのかもしれません。その真意は分かりませんが、ご機嫌とりだろうだと考える男性が一定数いるのが見て取れます。

妻への不満がリアクションにも出ている人はごく少数!

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そして妻が褒められると夫が「そんなことはない」と否定し、内心でも本当に妻に不満を感じているケースもありました。

「『そうかな?』と謙遜します/外ヅラはいいけど家では鬼です」50歳/営業・販売)

「『外面がいいだけだよ』と言います/本当に『一緒に住んでみろ!』と思っています」45歳/営業・販売)

「『外面が良いので、いつも皆さんからの受けがいいんですよ』と返答するようにしています/家庭でも同じ扱いをしてほしい」(59歳/その他)

とはいえ、こういったパターンを回答した人はごくわずか。妻が褒められた際に『そんなことないよ』と謙遜する夫は、先に見た「お世辞だと思う」という思考回路の人がほとんどでした。

ちなみに今回、「いやいやー」「そうかなあ」などの曖昧なリアクションをとる人でも、内心は「気分は悪くはない」54歳/コンピューター関連以外の技術職)、「単純にうれしい気持ちになる」41歳/その他)という人もいれば、「お世辞なのかなと思う」48歳/公務員)という人も。素直に感謝する人や謙遜する人も含め、褒められた時のリアクションと内心の気持ちにはほとんど法則性はないように感じました。

大人の会話というのはなかなか難しいものですが、では逆に夫が褒められた際の妻の本心はどのようなものなのでしょうか? 調査してみると、夫側とはやや傾向が異なることがわかりました。ぜひ、【妻編】も併せてご覧ください。

高山恵
高山恵

東京都出身、千葉県在住。短大の春休みより某編集部のライター見習いになり、気が付いたら2022年にフリーライター歴25年を迎えていた。現在は雑誌『DIME』(小学館)、『LDK』(晋遊舎)などで取材・執筆を行うほか、『kufura』などWEB媒体にも携わる。

執筆ジャンルは、アウトドアや子育てなどさまざま。フードコーディネーターの資格も持つ。

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