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「夫の家事に点数をつけるなら?」平均は48点…主体性や継続性が加点ポイントに

家事のスキルは、形のない「資産」。片付いた部屋、臭わない水回り、栄養バランスの良い料理や、清潔な衣類は、誰かの家事スキルによって支えられています。

結婚して配偶者と暮らす場合、相手の家事スキルが自分の生活の質を左右することもあるでしょう。

今回『kufura』編集部は、既婚男女384人(男性277人/女性107人)にアンケートを実施。「配偶者の家事スキルに点数をつけるとしたら何点?(100点満点中)」という質問をしました。

前回は既婚男性の声をお届けしましたが、今回は既婚女性の声をご紹介します。

全ぼうが見えにくい家事スキルをどんな基準で評点しているのか、減点ポイントや加点ポイントをチェックしながら読んでみると、「家事と夫婦関係」についてのヒントが得られるかもしれません。

夫は家事をするけれど、「やらない家事」もあるから減点

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まず、夫が一定の家事に携わっているという点で、ある程度の評価をしている回答です。

「70点。料理は自分よりうまいし、休日はゴミ出しや洗濯、洗い物など協力的にやってくれる。風呂掃除も旦那の担当。だが部屋掃除などはやらない。仕事の日もほぼ何もしないのでこの点数。不満は無い」(31歳/主婦)

「50点。掃除や皿洗いなど決まったタスクはできている。でも、こまごまとした家事に自分で気づけるようになって欲しい」(53歳/主婦)

「70点。食事の準備や片づけなどは、有能なアシスタントのように何も言わなくてもスムーズに動いてくれます。ゴミ出しも率先してやってくれます。ただ、掃除だけは絶対にやりません」(53歳/主婦)

決まった家事を一定のレベルまで仕上げてくれるものの、一定の領域を超えないところが減点の理由になっているようです。

家事の「ツメの甘さ」で減点

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家事に向かう夫の姿勢を評価しつつも、詰めの甘さを指摘する声です。

「70点。皿洗いなどはたまにやってくれる。しかし、調理に使った鍋や炊飯器の釜を洗わなかったり、排水溝の生ごみが溜まっていて水が詰まっていたり、そこまではやってくれないので惜しい」(42歳/主婦)

「40点。カレーやシチューは、材料を切ると味付けは自分好みでする。でも、せっかくなので後片づけまでして欲しい」(69歳/主婦)

「50点。基本はできているが、最後まで片付けることができないから」(36歳/主婦)

料理の後には「食器洗い」や「生ゴミ処理」などの家事が発生します。1つの家事の「裏」の部分まで目が行き届くようになって欲しい、という声が聞かれます。

苦手を「得意」でカバーして、高得点!

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得意な家事で評価が引き上がっているケースです。

「90点。夫はご飯は作ってくれるが、後片づけは私がしているから10点引いておく」(49歳/総務・人事・事務)

「100点です。風呂掃除をしてくれるのですがピカピカでいつも気持ちよく入浴しています」(63歳/主婦)

「80点。自分が気づかないところをいつもやってくれる。でも、夫は仕事が忙しくてなかなか時間が取れない」(38歳/主婦)

「90点。大掃除など、私には思い付かない方法できれいにしてくれる」(58歳/総務・人事・事務)

夫が工夫をしながら特定の家事に継続的に取り組んでいる姿勢を評価していました。回答者の苦手な家事や、手が回らない部分をさりげなくカバーしてくれる姿勢も高評価でした。

夫は気まぐれに「やりたい家事」しかしないから、赤点!

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続いて、夫に家事スキルに低得点をつけた人の声をご紹介します。今回のアンケートでは3人に1人の回答者が30点以下の声をつけていました。

「10点。気分が乗らないと何もしないから」(48歳/主婦)

「10点。ゴミ出ししかしないから」(52歳/主婦)

「10点。庭仕事しかしないし、家の中の家事は他人事だから」(57歳/主婦)

「30点。洗濯機の使い方を知らない。たまにご飯を作るくらい」(60歳/主婦)

「“やりたいこと”だけ、“やりたいとき”に家事をする」というスタンスは、回答者から不評でした。家事の選り好みをする配偶者を横目に「やりたくない家事」に追われているのかも……。

得点?ありません。なぜなら、家事を全くやらないから

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10人の回答者は、夫の家事スキルについて「0点」と回答していました。

「0点。全くしません」(36歳/主婦)

「0点。何もしない。全くのゼロ。手伝おうという気遣いすらない。いっそ、マイナス」(55歳/主婦)

「0点。昔の考え方で育った、家事など一切しない人なので本当に何もできない。縦のものを横にもしない。教えても馬耳東風だから何も覚えようともしない」(68歳/総務・人事・事務)

家事をできない、する気がない、やったところを見たことがない。だから、得点をつけようがないという声でした。

夫の家事スキルに脱帽!

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一転、夫の家事スキルをほめたたえる声です。

「100点。自宅や私の実家の庭掃除や、お風呂の鏡の掃除などしてくれて助かっています。夫は黙ってしてくれているので、気づくときれいになっていて本当に感謝しています」(54歳/主婦)

「100点満点以上。どんな家事でもできないことはない」(61歳/総務・人事・事務)

「100点満点です。ずっと一人暮らしが長かったので完ぺきに家事をこなしてくれるので」(70歳/総務・人事・事務)

気づいたときに、家事をそつなくサラっとこなし、いつの間にかきれいにしてくれる。そんな声が寄せられました。家庭の中にいると、生活の質がグンとあがりそうです。

男女の「加点・減点ポイント」の傾向は?

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今回のアンケートは、男性277人・女性107人と母数は少ないのですが、参考までに平均点を算出しました。

【夫から見た「妻の家事スキル」平均点(年代別)】

◆30代・・・76点
◆40代・・・83点
◆50代・・・82点
◆60代・・・79点
◆70代・・・82点

<全回答者の平均・・・80点>

【妻から見た「夫の家事スキル」平均点(年代別)】

◆30代・・・48点
◆40代・・・45点
◆50代・・・39点
◆60代・・・61点
◆70代・・・54点

<全回答者の平均・・・48点>

夫サイドの声を振り返ると、妻の家事の質に対する指摘、家事に向かう態度への不満、自分も嫌いな家事を妻がやってくれていることへの感謝、妻に求める基準を低くしたうえで満点評価する声などが寄せられました。

一方、妻サイドでは、夫が主体的・継続的に家事を担っている場合は高評価につながり、家事を選り好みしたり、全く家事をしない場合には低評価の傾向が見られました。

男女の回答を振り返ると、配偶者の家事スキルについては、感情や主観、これまでの経緯が入り混じり、客観的に評価するのは難しい印象を受けました。

 

以上、今回は、妻から見た夫の家事スキルについての記事をお届けしました。

家事スキルは、お金で買えば高くつく、形のない「資産」。担い手が疲弊して目減りしないよう、夫婦で融通し合って上手に形成していきたいですね。

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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