子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

夫が「妻の家事」に点数をつけるなら…平均は80点!気になる減点・加点ポイントは

暮らしの場で常に発生し続ける家事。誰かと暮らす場合には、相手の家事スキルが、自分の生活の質を左右することもあります。結婚生活においては、互いの家事スキルが夫婦仲に影響を及ぼすこともあるでしょう。

「既婚男女は、配偶者の家事スキルをどのように評価しているのか」。

そんな問いをたて『kufura』編集部は、既婚男女384人(男性277人/女性107人)にアンケートを実施。「配偶者の家事スキルに点数をつけるとしたら何点?(100点満点中)」という質問をしました。

今回の記事では、男性からの声をご紹介します。

読者の皆さんが置かれた立場によっては、ネガティブな感情を刺激する回答が含まれているかもしれません。その感情の理由も分析しつつ「家事とは何か?」について、考えるきっかけにしていただければ、と思います。

妻はいつもがんばってくれているから「合格点」

null

まず、妻の家事スキルを「ある程度」評価している声です。

「80点。働きながら十分やってくれていると思う」(50歳/営業・販売)

「70点くらいかなと。ホコリは気にしない方なので。まぁ、バランスとしてよいと思います。笑顔が素敵」(52歳/会社経営・役員)

「85点。子のこと、親のこと、仕事と両立させ、よくやってくれている」(47歳/総務・人事・事務)

「90点。掃除、洗濯も無難にこなしているし、料理もおいしい」(57歳/金融関係)

「十分」「まあよい」「無難」といった言葉で一定の評価をしている回答でした。もしかしたら、回答者は100点満点を求めていないのかもしれません。

満点でなくても、自分がやるから気にしない

null

行き届かない部分があっても、それでいいという回答です。

「70点くらいの及第点。あとの残りは自分でやる」(71歳/その他)

「95点。やれることはやって、自分が得意な家事はやっている」(41歳/医師)

「80点。100点満点はいらない。抜けているくらいがよい」(63歳/会社経営・役員)

自分のスキルと配偶者の家事スキルを合わせて100になればいいというスタンスを共有できているのなら、互いのプレッシャーが軽減しそうですね。

妻は家事を人に任せすぎるから、減点

null

妻の家事に対する姿勢を指摘する声です。

「50点。妻の母任せが多い」(58歳/企画・マーケティング)

「50点。調理は基本的に私だから」(63歳/総務・人事・事務)

「50点。妻にやってもらっているのは洗い物だけだが、それをサボる」(48歳/営業・販売)

誰かに任せすぎている、分担しているのにサボる、特定の家事をしないといった内容でした。一方の視点からの声なので、配偶者からは違った言い分が聞かれる可能性もあります。

「料理が手抜き」「料理が苦手」で減点

null

アンケートの質問は、家事全般に関しての質問でしたが、料理スキルを理由に減点していたケースもありました。

「40点。料理が下手」(45歳/企画・マーケティング)

「80点。気を抜くと、食事のバリエーションが減ったりするので、もう少しだけがんばってもらえれば満点だと思う」(46歳/コンピューター関連技術職)

「30点。子どもと同居していた頃は手の込んだ料理を作ってくれていたが、今や夫婦2人だけになるとスーパーの惣菜が主流となってしまった」(70歳/その他)

「60点。料理が手抜きで下手」(69歳/公務員)

料理は、買い出しから片付けまで複数の家事が合体した、手順の多い家事。シニア世代を中心に妻の料理に対する不満が書き込まれていましたが、この声を妻に伝えたら、「じゃあ、自分で用意して」と言われるのでは……。

概ね満足。でも「片付け」「掃除」スキルに不満

null

掃除や整理整頓に関する回答です。

「75点。掃除と整理整頓をしないので、そこがマイナス」(49歳/デザイン関係)

「70点掃除がいつもおろそか、買ってきたものも出しっぱなしが多い、料理はおいしいので片付けができれば満点だと思います」(50歳/その他)

「80点。掃除はあまり好きではないから、もう少しだけがんばってもらえれば満点だと思う」(51歳/営業・販売)

掃除や整頓は、細部にこだわり始めると、際限がありません。理想の状態は人によっても、その日の事情によっても異なります。2人で手を動かすことで理想の状態に近づくかもしれません。

家事力は高く評価。でも、ひと言だけ言いたい

null

妻の家事力については、文句はないけれど……という回答です。

「90点。細かい所まで気がつくし、料理もうまい。でも、作った後のため息がマイナスです」(62歳/総務・人事・事務)

「99点。文句を言いながらしている時がある。あまり文句を口に出して言わないほうが良い」(74歳/その他)

「90点。自分は家事一切できず全て妻が行っており満足している。ただ、妻は友達と海外旅行に年に数回行くがその間は自分で食事の支度も含めて家事を行わなければならないのでその分が10点減点です」(77歳/その他)

家事をしているときの文句やため息、妻が家を離れる時期の不満に関する回答です。「家事スキル」というよりも、感情面の理由が減点につながっているようです。

妻は「家事をしない」から赤点

null

妻の家事スキルに0点~20点をつけた男性の声です。

「0点。何もしていないから」(24歳/研究・開発)

「10点。正直言って家事らしい家事は何もやらない」(57歳/営業・販売)

「20点。推し活にばかり力を入れており、部屋の片付けもできない。せめてキッチン水回りはきれいにして欲しい。できないのであれば汚さないで欲しい」(44歳/営業・販売)

「20点。若いころ一緒に遊びに行く上では楽しかったけど年を取るにつれ、片づけができず、料理も下手で、雑さにいら立ちを感じているから」(59歳/営業・販売)

妻の家事スキルや家事への姿勢に大きな不満を抱えていることがうかがえます。昔は許せても、関係性が長くなるにつれて、家事嫌いにいらだちを募らせているケースもありました。

家事をやってくれているだけで、満点

null

妻の家事スキルを品評せずに、あえて100点をつけた理由は?

「100点。点数を付けられるほど自分は家事をしていないから。家のことをやってもらえているだけで十分」(45歳/営業・販売)

「100点。やってくれることに感謝」(45歳/金融関係)

「100点。毎日掃除機をかけて、モップまでしてくれるので綺麗に過ごせる」(40歳/その他)

「100点。自分ができないことまでやってくれている時点で満点!」(51歳/その他)

「100点。私がやりたくないことをしてくれるだけで十分」(66歳/その他)

妻に多くの家事を任せている場合、妻の家事スキルを評点することに後ろめたさを感じている人も。自分にとっても面倒な仕事を「やってくれている」というその一点で、満点をつけていました。

全ての家事をしてくれるから、100点

null

最後は、妻の家事力をほめたたえる声です。

「100点だと思います。料理はとにかく上手です。すごいと思います。掃除もきれいにしてくれるし、整理整頓もできている。買い物も安くて体に良い食材を選んでいる」(44歳/コンピューター関連技術職)

「100点。仕事をしながらほぼ全ての家事をしてくれているから」(47歳/研究・開発)

「100点。全ての家事をそつなくこなしている」(61歳/営業・販売)

家事全般を手際よくこなす妻のスキルに満点評価をつけていました。
回答では「そつなく」「上手に」「すべての(家事)」といったほめ言葉が使われています。しかし、妻の声を読み込むと、こうした絶賛を素直に受け止める人ばかりではないかもしれない……という印象も受けました。

世代別の平均スコアよりも、男女別の平均スコアの差が大きい

null

ここまで、夫から見た「妻の家事スキル」についての回答をご紹介してきました。

回答を振り返ると、妻が料理や掃除が苦手という理由で減点している人がいる一方、妻に求める基準を低くしたうえで満点評価をしている人もいて、配偶者の「家事スキル」に対して様々なスタンスがあることがうかがえます。

今回のアンケートは、男性277人・女性107人と母数は少ないのですが、参考までに平均点を算出しました。

【夫から見た「妻の家事スキル」平均点(年代別)】

◆30代・・・76点
◆40代・・・83点
◆50代・・・82点
◆60代・・・79点
◆70代・・・82点

<全回答者の平均・・・80点>

【妻から見た「夫の家事スキル」平均点(年代別)】

◆30代・・・48点
◆40代・・・45点
◆50代・・・39点
◆60代・・・61点
◆70代・・・54点

<全回答者の平均・・・48点>

「夫の家事スキル(妻による評点)」よりも「妻の家事スキル(夫による評点)」のほうが、30点以上高くなっています。

『kufura』では、夫婦の家事の分担率についてのアンケートを何度か実施していますが、毎回、妻のほうが多くの家事を担う家庭が多くなっています。夫が多くの家事を担う家庭もあると思いますが、いずれのケースでも、より長い時間、より多くの家事を担っている人の家事スキルが高まる傾向があると推測できます。

次回は、妻から見た妻の家事スキルについての記事をお届けします。
2つの記事を合わせて読むと、夫婦関係や家事について考える機会になると思います。

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載