今回『kufura』では、20~50代の既婚男性152人、既婚女性140人の計292人にアンケート調査を実施。夫婦仲について「とても良好」「良好」「悪い」「とても悪い」の4段階で選んでもらったところ、このような結果になりました。
【あなたと夫(または妻)との夫婦仲について、最も当てはまるものを選んでください】
とても良好・・・29.1%(85人)
良好・・・52.4%(153人)
悪い・・・13.4%(39人)
とても悪い・・・5.1%(15人)
「とても良好」と答えた人が、なんと85人(全体の29.1%)も! 良好な関係を保てているということは、きっと夫婦関係のコツを熟知しているのでは?……ということで、85人に聞いた「夫婦げんかを回避するコツ」と「それでもけんかになった場合の上手なおさめ方」をご紹介します。
夫婦げんかに発展する前に上手に回避!そのコツは?
null「夫婦げんかは犬も食わぬ」とはよく言ったもので、夫婦生活をしていると、ほんの些細なことが気になってしまうもの。元のことわざは「たいがい一時的なもので、すぐに仲直りをするから放っておけ」という意味になりますが、当人にとってはそうも言っていられません。
まずは、けんかになる前に事をおさめる方法を聞いてみました。
やっぱり「謝る」のが一番!
「妻が必ず謝ってくれるのでそれに甘えている」(55歳男性/技術職)
「どちらかが悪いと思っても、ちゃんと1番最初にお互い謝り、その後、改善して欲しいところ・悪かったところを話し合う」(20歳女性/主婦)
「悪くなくても先に謝る」(35歳男性/技術職)
「その日のうちにちゃんとお互い謝るようにしている」(31歳女性/主婦)
「思ったことは隠さず言って受け止める。そのあとお互いごめんねを言う」(25歳女性/主婦)
「悪くなくても先に謝る」という言葉にハッとしました。自分も相手も意地を張って謝らず、お互い言い返すばかりで、だんだん何がけんかのきっかけだったのかもわからなくなっていく……そんなシチュエーションって多いですよね。
相手に非があると感じたとしても、「まずは自分から折れて、その上で次どうするか話し合おう」という思考が円満の秘訣なのかも。
大事なのは「話し合い」
「何が嫌だったか、どうしたらいいかをきちんと伝える」(30歳女性/その他)
「我慢せずに自分の意見は伝える」(32歳女性/その他)
「感情ではなく、意見を言い合って話し合いする」(33歳女性/その他)
「嫌なことは嫌と言う。“察して”ではなくて言葉で伝える」(31歳女性/企画・マーケティング)
「感情的にならないようにし、どういうことが嫌なのか言葉で伝えてその場で話し合う。どうしても感情的になってしまう場合は、今怒っていることを伝えて、1人で冷静になる時間をもらう」(28歳女性/コンピュータ関連)
けんかの原因はお互いの考えがすれ違っていることだったりしますよね。「私はこれが嫌だった」と素直に伝えることで、「わかった、次からはやらない。君もこうしてね」と前向きな擦り合わせができるかもしれません。
筆者は、面と向かってうまく言葉が出てこず、長文LINEで思いを伝えることがあります。面と向かって話すのが苦手な人はLINEや手紙を使うのもおすすめです。
一時的に「距離や時間をあける」
「物理的に距離を置くことで、冷静になってから話をする」(29歳男性/金融関係)
「重大なことでなければスルー、もしくは少し時間を置いてなかったことにする。夫が冗談を言ってうやむやにすることも多い」(38歳女性/主婦)
「自分から怒ることをしない。けんかとなっても大きな声を出さず時を待つ」(40歳男性/医師)
「ちょっと口論になっても話を切り替えたりする。言われると腹が立つが言い返しても納得しないので言わないようにしている」(36歳女性/総務・人事・事務)
「機嫌が悪そうな時は放っておく」(51歳女性/主婦)
怒りをコントロールするためには距離や時間をおくのが良いそうですね。その場でカッとなって言い返さず、落ち着いてから話すようにするだけでも、けんかを減らすことができそうです。
ちなみに筆者の夫はこのパターンで、よく1人でドライブに行きます。どちらかがその場を離れると、その間に落ち着いて考えられるのでけんかにならず済んでいるような気がします。残された方は“帰ってこなかったらどうしよう”と不安になりますが……。
「けんかにならない」という夫婦も
「旦那が必ず折れてくれる」(30歳女性/総務・人事・事務)
「お互いに少しモヤモヤすることがあっても、寝て朝が来たら、何事もなかったかのように生活できる」(34歳女性/主婦)
「毎日スキンシップをとる」(36歳男性/金融関係)
「冷静に優しい口調で言うようにする。強くいくと絶対けんかになる。同じ事でも言い方でだいぶ違う」(40歳女性/総務・人事・事務)
「毎週一緒にお出かけしている」(53歳男性/その他)
「そもそもけんかにならない」という人のコメントを見ると、夫婦それぞれが相手の特性に合わせて、すれ違いが起こらないように工夫しているように思えました。
日頃から積極的に一緒に過ごして、お互いの思っていることを伝え合えるといいのかもしれませんね。
実は「回避しようとしなくていい」…?
「けんかはむしろ回避せず、しっかり話し合う。ある程度の結論を出しておいた方が、その後のストレスにつながらない。ただ、愛猫たちを怖がらせないために、大声を出したりはしないように注意している」(54歳女性/主婦)
「しっかりけんかしましょう。溜めておくほうが危険」(49歳男性/デザイン関係)
「普段から溜めこまず言い合うようにすることで解決している」(40歳男性/その他)
「100パーセントぶつけて、全て受けとめてもらう」(38歳女性/その他)
溜め込まないようにする、というのも重要ですよね〜! 「けんかするほど仲がいい」パターンは周りの友人にも多い気がします。前向きな夫婦げんかは、お互いの譲れない部分がどこなのかを知ることにもつながります。
それでもけんかになってしまったら…どうしてる?
nullついつい大きな声を出してしまったり、過去の話まで掘り起こして話してしまったり……けんかが始まったが最後、収拾がつかなくなってしまうこともあります。夫婦関係が良好だというみなさんは、どうやってけんかをおさめているのでしょうか。
とにかく先手必勝で「謝る」
「謝る以外にない」(57歳男性/その他)
「自分から謝るようにする」(40歳男性/その他)
「とにかく謝ります。夫も最近は謝るように」(43歳女性/主婦)
「謝り、積極的に話しかける。対立しない」(50歳男性/技術職)
「とりあえず気まずいので謝る」(57歳男性/コンピュータ関連)
「夫婦げんかを避けるコツ」と同様に、「謝る」という意見が特に多く寄せられました。けんかに勝ち負けはありませんし、先に謝った方が大人と言えそう。「不快な気持ちにさせて悪かった」というだけでも、話し合いなど、次につながります。
「時が解決」してくれる
「けんかをしたらその日は会話をしないこと」(53歳男性/その他)
「基本、時が解決してくれる」(57歳男性/技術職)
「一晩寝て忘れること」(26歳女性/その他)
「気にしないようにして、時間の経過を待つ」(46歳男性/その他)
「寝て一晩経てば、お互いに謝るようになる」(50歳男性/コンピュータ関連技術職)
ほとぼりが冷めるまで待って、それから落ち着いて日常生活に戻るという方法です。ほんのささいなけんかは、一晩寝て「なんで怒ってたんだっけ」となることもありますもんね……。体調が悪くて怒りっぽくなっていただけかもしれないし。
大事なのは冷静さ!「話し合う」
「なるべく感情的にならないように、言いたいことを言う」(53歳男性/技術職)
「エスカレートする前に一旦発言をやめる。お互い落ち着いた頃に冷静に伝える」(55歳女性/会社経営・役員)
「基本的にはムリに解消しようとせず、時間を置いたのちに言葉で謝罪を直接伝える。または伝えられるまで待つ」(34歳男性/営業・販売)
「外に出かけてクールダウンする」(34歳女性/主婦)
「冷静になるために距離を置く」(51歳女性/主婦)
どちらかが大声を出してヒートアップしてしまうと、なかなか気持ちのおさめどころが見つかりませんよね。お互いに冷静になって、それから話し合うのは大事かも。
筆者は、どうしてもイライラしてしまったときにシャワーで水を浴びてクールダウンしたことがありました。物理的に冷やすのも多分アリです。
「翌日に持ち越さない」のもポイント
「次の日には持ち越さないようにその場で意見を聞く」(31歳女性/その他)
「当日中に素直に謝る」(51歳男性/その他)
「とにかく次の日には謝っておさめる」(49歳男性/会社経営・役員)
「翌日に持ち越さないこと」(56歳男性/総務・人事・事務)
「朝になったら挨拶をする」(42歳男性/技術職)
その日のことはその日のうちに。仕事でもなんでも、持ち越さないほうがいいものもあります。当たり前のことですが「朝になったら挨拶をする」はぜひ真似したいところです。「けんかをしているから今日も無視!」というのでは、いつまでたっても仲直りはできません。
「他の家族のために」けんかをやめる
「子どもの前で言い争うことは絶対良くないので、けんかはほとんどしない」(40歳男性/医師)
「子どもの前で言い争うのがイヤなので、私から言い返すのは全部LINEで。文字の方が冷静になれて、けんか自体が早く収束する」(45歳男性/コンピュータ関連)
「夫婦げんかをしていると飼い猫が察して落ち込んでしまう。猫と話すふりをして“こういうところが嫌だったけど、自分もよくなかった”と言って互いに謝るきっかけをつくる」(34歳女性/編集)
「愛猫たちが、相手にされてないと間に入って甘えてくるので、そこで、猫の相手をしながら話を進め、収束させる」(54歳女性/主婦)
愛する家族の前でのけんかは、やっぱりよくありません。見せたくないし、猫や犬も不穏な空気を感じていつもと違う行動をするんですよね。
夫とけんかして泣きながらお風呂に入っていた時に、水が嫌いなはずのうちの猫が風呂場まで慰めに来てくれたことがありました。子はかすがい、ペットもかすがい。
「お詫びの品」を贈る
「食べ物をご馳走する」(54歳男性/会社経営・役員)
「スイーツを買ってくる」(54歳男性/公務員)
「プレゼントをあげたりする」(26歳男性/学生・フリーター)
「夫の好きなおかずを作る」(40歳女性/主婦)
言葉で謝るだけよりも、わかりやすいのがお詫びの品。ごめんねの気持ちを伝えやすくなりそうです。
筆者はけんかをしてしまったとき「お誕生日の前祝いなんだけど、こんなのどう?」と、プレゼント案を提示しながら謝ったことがあります。贈りものをもらって「嬉しい」気持ちがあると、仲直りまでの道のりがショートカットできそうな気がしています。
夫婦は別々の暮らしをしてきた別の生き物ですから、けんかすることもあります。でも、譲れないことをお互い理解し合って、少しでも相手が過ごしやすいようにしていくことが夫婦円満の秘訣なのかもしれませんね。
ライター・編集。1990年青森県弘前市生まれ。編集アルバイト経験を経て『ぷっちぐみ』、『小学一年生』、『ようちえん』、『めばえ』(小学館)など幼児・学年誌の編集執筆やイベント運営を担当。『ねとらぼ』『アリシー』などWEB媒体でのコラムや調査記事、業界誌でのインタビュー記事、SNSのオウンドメディア運営なども行っている。結婚を機に高知県へ移住し、旦那と黒猫との3人暮らし。かわいいものと美味しいものに目がない。