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意外とありがちな「結婚記念日忘れちゃう問題」、絶対忘れないための「くふう」とは【#20】

旅エッセイストの国井律子です。今回の連載「無駄のない暮らし」は、「アニバーサリー忘れちゃう問題」について。

1年365日には、たくさんのイベントがあります。お正月にクリスマス、ここ数年ハロウィンはすっかり市民権を得て定着。日本ならではのイベントには「お盆」もありますね。
個人的なお祝いは、誕生日、還暦、父の日・母の日、結婚記念日……。お子さんの成長を祝うイベントは、出産後目白押しでやって来ます。

私個人で言うと、行事とかイベント系には本当に弱く、ストレスすら感じてしまうタイプです。親の代からそのようで、というのも長男が生まれたとき、お宮参りから始まり、お食い初めに、ん、一生餅!? 母に聞いても、すべて「???」でした。
そんな私なので、長男の七五三に至っては1年遅れでやっと開催しました。遅れたことをとがめないで!(誰もとがめていない。勝手に私が負い目に感じていただけ……)。でも、ちゃんとやれたことを褒めて! と七五三を成し遂げた晩、自分自身を慰めました(笑)。

病的な面倒くさがり屋で、大事なこともスグ忘れてしまう私が、どうやって結婚記念日を毎年無事に開催しているかはまたのちほど書きますが、先日私のSNSでアンケートを取らせてもらいました。

「あなたはアニバーサリー、ちゃんと覚えている?」

今回は夫婦にとって大事なはずの結婚記念日を忘れてしまう方々にフォーカス! 困ったエピソードや忘れないための予防策なども聞きましたので、発表させていただきますね。

そもそも結婚記念日のお祝いはする?

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結婚式もしなかった私たち夫婦でしたが、結婚指輪だけは仕事関係の彫金師さんに作ってもらいました。13年経ったいまもナントカ身につけています……(笑)。

男女ほぼ半数の99名の皆さんから返答をいただきました。

  • お祝いする……76人
  • お祝いしない……23人

「お祝いしない」方々からのコメントは以下です。

「いつも記念日から何カ月か経ったあとに、“結婚○年になったね?”と夫に言われます。本心はお祝いしたいですが、もうあきらめてます……」(30代後半/女性)

「結婚記念日、我が家はプレゼントもお祝いもなし。なので私は毎年のように忘れちゃってます」(40代後半/女性)

「私たちの結婚記念日は3月。夫が教員をしているので、たいてい毎年その月の彼はバタバタくたくたです。季節がずいぶん進んだころ外食だけはするようにしていますが、正直何のお祝いかわからない……(笑)」(30代前半/女性)

365日もふつうに過ごせばただの1日。忘れちゃうのわかるなー。子どもが生まれたら毎日忙しいしなおさら……と、「物忘れ代表」な私も深くうなずきました……。

お次は、「うっかり防止」のためのコツを教えてもらいました。

「結婚記念日がちょうど仕事が忙しい時期でよく忘れます。妻が明らかに不機嫌になるので、妻から言ってもらうようにしています」(40代前半/男性)

「お祝いどころか主人は毎年、結婚記念日&私の誕生日を忘れてジブンの予定入れてます。3年連続! 主人の件はあちこちでグチッて、結果、来年はいろんな人から“人的リマインダ”してもらうことになりました」(40代後半/女性)

男は「言わなくちゃわからない」生き物、一方で女は「察して欲しい」……(笑)。記念日に対しての男女差は当然あるし、永遠のテーマだと思いますが、もし私なら……前に進みたいタイプなのでしっかり伝えるかなー。たぶんすごい怖い顔をしながら(笑)。

結婚式をする=誰かを招待する……その作業を想像しただけで結婚をあきらめそうだったので、サーフィンに訪れたバリ島で「フォトウエディング」のみしました。写真、見返すことはまったくないですけどね(笑)。

アニバーサリーを忘れてしまい一悶着後、心を入れ替えたというご意見も。

「結婚2年目にうっかり忘れてしまい、妻からものすごく怒られた。今後は夫婦のコミュニケーションをもっと取らなきゃダメだなとハッとした。その後はカレンダーに書きこみ、ひと月前から計画を立てるようにしている。現在結婚19年目です」(40代後半/男性)

「11月22日(いい夫婦の日)とか、どちらかの誕生日とか、そういった特徴がなにもない日に結婚してしまったので、正直覚えていません。5年目になると余計にです。仕事上がりに同僚と飲んで帰ったら妻にキレられました。そのときはボクもむかつきましたが、結婚は人生の一大イベント。もっとアニバーサリーを大事にしようと心入れ替えました。夫婦は努力が必要です……」(30代後半/男性)

ほんとほんと、結婚がゴールじゃないですもんね。スタートですよね……。でも前向きな考え方、ステキです。

お次は本心をホロリとおっしゃられた方も。

「結婚17年目らしいです。いままで一度もお祝いしたことないです。本当は毎年海外旅行のはずでしたが、現実は毎年実家に行っているので片付けや付き合いで忙しく終了。大きな節目のときには家族で食事に行きたいですね。ねぎらいの言葉も欲しいです(笑)」(50代前半/女性)

ねぎらいの言葉、大事ですよね! 「見えない家事」や義理実家での「親戚づきあい」など、女性は常に働き続けて、気を張り続けています。
このあとは、「何もしていない!希望もなし」(40代後半/女性)というサッパリしたコメントもいただきました。

「子どもが産まれるまでは夫婦で食事に行っていたのですが、若かりしころ勝手にプレゼントしたら旦那から“自分の好みがあるから……”と言われました。財布が夫婦別なので、自分の欲しいものは自分で買う流れになったような気がします」(40代後半/女性)

私も、モノを増やしたくないミニマリスト体質なので、「ジブンの欲しいモノはジブンで買う」という気持ちはよくわかるかも。このお話を聞いていたら、経済的にも精神的にも自立したご夫婦だなと思いました。

結婚初年度、夫が日付が変わるころ買ってきてくれたケーキ……。そうそうわが家は私の誕生日=結婚記念日。夫の気持ちは大変うれしかったのですが、ゴメン私、万年ダイエッターなのよ。翌日実家でみんなでいただきました。以降わが家はお祝い=ケーキではなくなりました。

最後のコメントは……。
私と同じDNAを持ち、記念日に無頓着な環境で生まれ育った国井アニです(笑)。ちなみに彼は私の100倍くらい忘れっぽく、1000倍くらい楽天的です。

「むしろ覚えていない。入籍した日は数年に1回話題にするくらい。結婚式の日は日付自体知らなくて、何日も過ぎてからいつだっけねという話をする。妻も話を合わせてくれているのか、“アタシも忘れてた”と言う。記念日の感謝は365等分して毎日するタイプ」(50代後半/国井アニ)

彼のコメントを読んだとき発した私の言葉は「出た出た!」でした(笑)。良くできた義姉のおかげで、アニがいます……。

何はともあれ、結婚記念日を忘れるのは、「男性」の圧勝でしたね。

結婚記念日を忘れない工夫は?

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  • 奥さんから言う

先ほどのコメントにもありました。男性と女性の脳みそは別モノ。「言われなきゃわからないこと・気づけないこと」って、ありますよね。

  • 共有カレンダーに書きこむ

こちらも多かったです。
そして一番忘れないようにするためには……、

  • 結婚記念日をあえてどちらかの誕生日にする!

「記念日を忘れても自分の誕生日はなかなか忘れないので、なんとなく毎年アニバーサリーを意識できるので助かっている」という意見をいただきました。とはいえ、アンケートを取った99人の方々で誕生日とアニバーサリーを同じにしたのは「17人」でした。少数派なんですね……。

先ほどもチラッと書きましたが、じつはわが家もそうしています。私がガッツリ忘れるタイプなので、しかも忘れたことにあとからイライラしてしまう厄介な性格。夫にお願いして結婚記念日をジブンの誕生日にぶつけてもらいました。

当初は外野からいろんなことを言われ、「プレゼントがひとつになっちゃうよ~。ズラした方がいいんじゃないー?」なんてアドバイスされたものです(笑)。

でも結婚当初からミニマリスト体質で、物欲がない私だったので、プレゼントうんぬんは「モノが増えるから」という理由で興味が無く、むしろ思い出に残す方が性に合っていたので、毎年結婚記念日は「家族旅行」というカタチを取るようにしています。

余談ですが、わが家が開催するイベントは「正月」と、家族や共通の大切な人たちの「誕生日」と、私たちの「結婚記念日」だけですが、記念日に疎い体質を継承させてはいけない! と危惧しています。なので、子どもたちには「誰かのことをスマートにお祝いできるかっこいい男になってほしい」という理由だけで、なんとか毎年むりやりイベント事を開催している状態です。
「お祝い」を自然体でスッとできる友人がいますが、かっこいいなぁと憧れちゃいます。

今年の結婚記念日は伊香保温泉に行ってきました

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旅の行き先は毎年夫に選んでもらっています。石川県金沢生まれ・18歳から大阪在住、関東に明るくない夫はベタな観光地を選んでくれてコレがまたおもしろいのです。
前回私が伊香保を訪れたのは大学生のころ。え、伊香保ってこんな場所だっけ? このように初めての場所を旅した気分になるのです。
いつもはキャンピングカーの旅なので、子どもたちにとって宿に泊まるのは特別な体験。浴衣を着て石段街で夜遊びしました。

アニバーサリートリップは年に一度のことなので、『メルカリ』の売り上げ金を使って出掛けています。現地でのコンビニの支払いから、お土産まですべてそこから捻出します。お財布からは一切出しません。
また来年楽しい思いをしたいからと旅から帰宅後、家の片付けがてら「なにか売れそうなモノはないかな~」と、パトロールに励んでいます(笑)。自宅がスッキリ、しかも思い出に換えられちゃう「一石なん鳥」にもなる作戦です。

2日とも雨の予報でしたが、実際強く降ったのは宿にチェックインしてから夕飯を食べ終わるころくらいまで。ずっと動き続けたアクティブな旅になりました。
伊香保温泉は茶色く濁った少しぬるめのお湯。階段街の途中にある無料の足湯で歩きくたびれた足を癒しました。
町の外れにある「伊香保切り絵美術館」では切り絵体験もできます。久しぶりに集中したー。家族みんな作業に没入しました。楽しかった!

アニバーサリーまとめ

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アニバーサリーについては価値観の相違もありますよね。
記念日に興味ない人、めちゃくちゃ盛り上がりたい人……。
また今回アンケートを取らせてもらい、「別に結婚記念日に興味ない、やらなくていい!」という女性は超レアで、忘れられたことに対して不快感を感じている方が大多数な気がしました。

世の中のダンナ様、こんなことが夫婦揉めてしまう原因のひとつになるのなら、ぜひアニバーサリーを忘れないで、「楽しい思い出」に換えてくださいね。奥様も「なんで察してくれないのよ!どうして忘れるの!」とイライラせずに声を上げましょうね~(笑)。

国井律子
国井律子

1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ(キャンピングカー所有)、自転車、サーフィン(ショートもロングも)、スノーボード、ファミリートレッキングなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納(整理収納アドバイザー1級資格取得)。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。直近は苦手な掃除をがんばっている。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。

https://ameblo.jp/kuniritsu/
https://www.instagram.com/ritsuko_kunii/

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