前回の【子ども編】に続き、今回は【妻・夫編】。夫婦関係のよりよいコミュニケーションのヒントにもなるかも?
思わず許してしまった「妻の謝り方」
nullまずは「気に入っていたシャツを捨てられてしまった」など、夫が妻に対して怒りを感じたケースから。「妻をつい許してしまった」上手な謝り方エピソードを聞きました。
行き詰まったときは「笑い」で解決!
「夫婦喧嘩をしている最中に妻が水を飲んだ時に吹いてしまい、お互い大笑いしました」(55歳/デザイン関係)
「面白く冗談を言ってくれた」(49歳/公務員)
「喧嘩中にテレビのバラエティ番組で面白い話をしていて同じタイミングで吹き出した。なんで怒っていたか忘れた」(44歳/金融)
どれだけ怒っていても、笑いが解決することってありますよね。
仲直りの意思表示は「謝罪以外」でも?
「プレミアムモルツを買ってきて、“一緒に飲もう?”で許してしまいました」(58歳/営業・販売)
「プレゼントを添えられたので許した」(44歳/その他)
「妻が炊飯器を壊してしまった時、私の好きな食べ物を食卓に出して楽しい気持ちになったころを見計らって告白してきたときです。とても怒る気にはなれなかったですね」(55歳/その他)
謝るだけではなくプラスアルファの行動があると、許したくなっちゃうのかもしれません。
「お腹」を満たして謝る
「好きなケーキを買ってある上で謝られたとき」(54歳/会社経営・役員)
「喧嘩した時は、どちらかがハーゲンダッツを買ってきて、一緒に食べることにしている」(34歳/その他)
「自分の好きなどら焼きを買ってきてくれると喧嘩した時の怒りは収まり思わず笑顔になってしまいます」(57歳/技術職)
美味しいものを食べるとほっこりしちゃうのはどうしてなんでしょう。
理由をしっかり伝えて許してもらう
「お気に入りのTシャツを古いと言って捨てられたが、“あなたには、いつもきれいな服を着て欲しい”と言われ、許してしまった」(59歳/営業・販売)
「きちんと話し合えばわかるはず、とファミレスでじっくり話す時間を作ってくれたこと」(33歳/コンピュータ関連)
「ときどき夫婦喧嘩をするのだが、そのあとに妻から心温まる内容のラインが送られてきて、文末に丁寧に謝罪の言葉が書かれていて、可愛いスタンプも押されていたのを見て、それまでカンカンだった自分は、思わず許してしまった」(53歳/研究・開発)
女性が怒るにはキチンと理由があるんです。話し合いで解決するのが理想ですよね。
なかにはこんな人も
「上手とかは関係なしに先に謝られると、許さないと度量のない人間に思われるのではと感じて許してしまう」(48歳/営業・販売)
「自分のことで良かれと思ってしてくれたことが原因で失敗した時のシュンとした態度そのものには勝てません」(58歳/コンピュータ関連)
「妻は無言でもちゃんと身の回りの事をしてくれていた時」(56歳/会社経営・役員)
男性ならではの目線もあるんですね。
ここまでされたら仕方ない?「夫の上手な謝り方」
null続いて、女性に聞いた「夫を許してしまった」エピソードです。
美味しいものを買ってきた
「いつもケンカをした次の日にスイーツやお菓子を買ってきて私の機嫌を取ろうとしてきます。毎回同じ手を使ってくるので、今度こそ許さないぞと思うのですが、結局甘い物を食べると機嫌が良くなってしまって許してしまいます」(31歳/その他)
「夫と口論になって、ちょっと時間が経ち、謝るタイミングを失っていたら、 夫がおいしいケーキを買ってきて “ちょうど寄ったから”という照れが見えて、可愛くて許してしまった」(29歳/主婦)
「普段はとりあえず謝っときゃいい、という感じで言ってくるけど、本気で怒った際、私の好きなレトルトカレーをたくさん買ってきた」(31歳/総務・人事・事務)
男性目線同様、女性も美味しいもので許してしまう方は多いようです。
家事をやってくれる
「家事を率先して始めた」(48歳/研究・開発)
「喧嘩した後に皿洗いをしてくれる。思わず許してしまった」(29歳/主婦)
「枕カバーをかけておいてくれたのでまあいいかと思った」(39歳/その他)
普段からやってくれよ、というところですが、夫なりの反省の意。許してあげましょうか。
高価なもので謝罪
「ブランド物買ってくれた」(25歳/その他)
「花束を買ってくる時」(31歳/金融関係)
「喧嘩したとき、薔薇風呂の花を買ってくれて許しちゃいました」(47歳/主婦)
特別な日のプレゼントのような高価なもので謝罪。許さないと、家計が大変なことになりそうです。
LINEや手紙で
「いつもは、私がかわいいLINEのスタンプを押してって頼んでも、全くしない夫。喧嘩の翌日、夫なりのかわいいスタンプを押してきたこと」(43歳/主婦)
「ケンカをした日はお互い無視してしゃべりませんが、次の日、私より早く起きて仕事に行く旦那が置き手紙をしていき“昨日は、ごめんね。大好きだよ”とか書いてあり、つい許してしまう」(40歳/主婦)
「うちの夫は喧嘩をして翌日に必ずLINEで可愛いスタンプを使ってごめんなさいと送ってくる。帰りにはスイーツをお土産に買ってきてくれるので、なんとなく怒りがおさまる」(55歳/主婦)
想いを言葉にして伝えることって大事ですよね。LINEのスタンプで想いを感じ取るのは女性ならではのポイントかもしれません。
時が解決
「その日は許せないけど、寝て起きて翌日何事も無く過ごせた時は、まぁいいかと許す」(32歳/コンピュータ関連)
「どんなに喧嘩をしても、夜、横で寝始めると、いつもと同じいびきが聞こえてきて、つい些細なことに思えて許してしまう。 喧嘩をしても、いつもと行動を変えられないのが救いに思う」(43歳/その他)
「言い合いをしても帰ってきたら普通の会話になるところ」(53歳/主婦)
日常のことで、怒り続けていても仕方がないと時間経過で普段通りに戻る方もいました。許せる相手を結婚相手にする、というのも大事かも?
夫婦ともに「謝られたことはない」というコメント多数!
nullアンケート結果を集計していて、筆者が気になったのは、夫婦共に「謝られたことはない」「絶対に謝らない人なので」というコメントが多々見受けられたこと。
夫側の「許さなければ器が小さい人に思える」、妻側の「時間経過でいつも通りにするしかない」というエピソードからも、妥協している様子がうかがえます。もちろん、「喧嘩するほど仲がいい」というように、喧嘩をしてお互いの価値観を擦り合わせていけたらいいですが、子どもと違って大人はプライドも高く、素直に謝りにくいのかもしれません。筆者も、相手から謝ってほしいから自分から謝りたくないと意固地になったことがあります。
上手な謝り方の秘訣は、なんといっても「自分から謝る」というところが大事な第一歩なのかも。私も意地を張らずに、何が嫌だったのか伝えてみようかな、と思います。
前回の記事でご紹介した「子どもの上手な謝罪エピソード」を見て、自分なりの素直な謝り方を探してみるのもいいかもしれませんよ。
ライター・編集。1990年青森県弘前市生まれ。編集アルバイト経験を経て『ぷっちぐみ』、『小学一年生』、『ようちえん』、『めばえ』(小学館)など幼児・学年誌の編集執筆やイベント運営を担当。『ねとらぼ』『アリシー』などWEB媒体でのコラムや調査記事、業界誌でのインタビュー記事、SNSのオウンドメディア運営なども行っている。結婚を機に高知県へ移住し、旦那と黒猫との3人暮らし。かわいいものと美味しいものに目がない。