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「子どもの夏休み」に親が感じている4大悩み。居場所に昼食… 今年も間もなく到来

「子どもの夏休み」が少しずつ近づいています。

子どもたちの自由な時間が増える夏休み。危険な暑さから身を守りつつ、子どもの体験や思い出作りをサポートしたいものですよね。一方で、夏休み期間には、親の負担感が増大する傾向があります。

例年6月から8月にかけて、検索エンジンでは、夏休み中の育児の悩みや負担感に関するキーワードの検索回数が増加する傾向があります。どんなことが悩みや負担につながっているのでしょうか。

今回は、小学生~高校生の子どもを持つ女性78人に、夏休みの悩みについてうかがいました。

悩み1:「今日、どうやって過ごさせよう」の悩み

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1つめは、子どもの日中の過ごし方についての悩みです。
親が自宅にいるケース、親が仕事などで日中不在のケース、それぞれの悩みがありました。

◆日中、親が在宅の場合

日中、親が在宅の場合、以下のような悩みがありました。

「子どもをどこにつれていけばいいか考えること。いつもなら学校で運動して発散できるが、夏休みは自分たちで考えないといけないから頭を悩ませる」(36歳・主婦/子6歳)

「有り余るほどの子どもの体力をどう消費するか頭を抱える。公園ざんまいでこちらの体力が消費されていく」(28歳・その他/子3歳・7歳)

「お昼ご飯を用意しなければならなかったり、パートが休みの日にショッピングモールや本屋など、連れて行くことが多くなること」(51歳・主婦/子16歳)

「コロナ禍以降、みんなで遊んでいた公営プールが使えなくなったし、暑すぎて公園では遊べない。レジャー施設に連れていくとお金がかかるから頻繁にいけない。結局、友達と家を行き来している。幼児向けの児童館はあるけど、小学生の遊び場がない」(42歳・主婦/子7歳・13歳)

酷暑のため屋外で遊びにくく、公営プールは全国的に減少の一途。日中「子どもが集って勝手に遊べる場所」は都会にも田舎にもなかなかありません。親が日中に在宅の場合、暑さに配慮しながら子どもの体力を消耗させる活動を考案したり、遊びの計画のサポートが必要となっていました。

◆親が日中不在、子どもは留守番の場合

日中は親が仕事で不在、小学生の子どもが学童を利用していないケースでは、以下のような声がありました。

「小学生の子が1人で留守番しているので、それをいかにYouTubeとかダラダラさせないようにするためには……というふうに考えることに負担を感じている」(42歳・総務・人事・事務/子8歳)

「平日は私がほとんど仕事。留守番させるのが申し訳ないなと思うのと、お昼を毎日用意するのも大変」(43歳・主婦/子10歳・15歳)

小学校3~4年生になると「低学年優先のため、学童を利用できない」「子どもが通いたがらない」「留守番や学習塾にシフト」といったケースが徐々に増加します。『kufura』は昨年、共働き家庭の小学4年生の夏休みの過ごし方に関するアンケートを実施しました。回答者は、学童、自宅、習いごと、自宅、祖父母宅などの居場所を組み合わせながら、なんとか夏休みを乗り切っていました。およそ40日の間、スケジュール調整を続けるのは骨が折れるようです。

悩み2:宿題の見守り

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続いて、子どもの宿題に関する回答です。

「宿題を期限内に自主的に終わらせるよう促すことが大変」(53歳・出版・マスコミ関係/子10歳・15歳・19歳)

「宿題が多いため、期日までに計画的に終わらせるように促すことが負担でした」(34歳・主婦/子12歳)

小学校の学年があがるにつれて、少しずつ宿題の量や難易度が変わっていきます。親の宿題ではないため、“サポートする”というよりも、自ら取り組むように“促す”ことが大変という声がありました。

悩み3:夏休みコスト

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何かとお金がかかる夏休みですが、追い打ちをかけているのが昨今の物価高騰です。

「電気代」(42歳・その他/子15歳)

「私が仕事で家にいないと、在宅勤務の夫がお昼ご飯をコンビニで買ってしまって金額がばかみたいにかかってしまう」(45歳・その他/子11歳・16歳)

食事や子どもの遊び、日中の子どもの居場所に関して「お金で解決する」というカードを切りすぎると、夏休みコストは青天井に……。

悩み4:1日3食の用意

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夏休みの困りごととして、70人中43人が回答していたのが、昼食の準備に関する回答でした。

「毎日のお昼ご飯。そうめん、おにぎりを連続して出すと飽きたと言われるので少しずつバリエーションを変えるのが面倒でした」(41歳・主婦/子5歳・7歳)

「小学生の長期休みの時の学童弁当づくり。入れるネタがつきて大変だった」(38歳・総務・人事・事務/子8歳)

「お昼ご飯づくり。朝昼晩と3食作るのはやはりきつい。そして1カ月ほど続くので、ネタも尽きてきてメニューを考えるのも大変」(42歳・主婦/子10歳・12歳)

「昼ご飯を毎日用意しなくてはいけないこと。給食は本当にありがたいです」(40歳・主婦/子13歳)

留守番の場合、学童の場合、一緒に過ごす場合、いずれの場合も子どもの朝昼晩の食事を気に掛ける必要があります。3食分の用意については、以下のことが負担につながっていました。

  • メニュー考案
  • 調理
  • 食材のストック管理
  • コスト管理
  • 子どもの予定に合わせた時間管理
  • 片付け

複数の仕事が入り組んでいる食事作り。外食、中食(惣菜や買った弁当)続きだとお金がかかってしまうという悩みもありました。「給食はありがたい」という声には実感がこもっています。

 

皆さんの回答を振り返ると、日中の過ごし方、宿題、昼食用意、家計管理が夏休みの“4大悩み”となっていました。

欧米やアジア圏のニュースサイトでも、サマーキャンプに行かせないと働けない、サマーキャンプ代が高い、夏休みが長すぎる、学習塾にお金がかかる、熱波で有意義な活動ができない……といった夏休みの悩みに直面した親の声が取り上げられています。一方で、負担が過重な先生や時間に追われる子どもの負担軽減のために夏休みは必要だ、という声もあります。

「夏休みは、楽しいけど大変」はいろんな国で共通する感覚なのかもしれません。

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