子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

娘(14歳)の希望で「ホタルイカすくい」に。これは楽しい!【お米農家のヨメごはん#101】

こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・14歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載101回目。

今回は、富山湾の春の風物詩?ホタルイカすくいの様子と、今年も始まった育苗作業についてお伝えしたいと思います。

夜遅くに、海へ出かけてきました

null

ホタルイカはここでは気軽に買えるし、何よりいただく機会も多い。 わざわざ深夜、寒い海に出かけるだなんて狂気の沙汰!と見向きもしていなかった私に反して、娘が一度すくってみたい!と懇願してきた。

そんなわけである晩、割と暖かく風もない時を狙って海へ出かけてみた。

家のすぐ裏が海、という恵まれた立地だけれど、ホタルイカが上がる場所はだいたい決まっているらしい。 事前に情報を集めて、少し離れた海へ車を走らせた。

そこには、夜遅くに一心不乱でホタルイカを探す人々が大勢いるという、シュールな光景が広がっていた。

人々に交じって、ヘッドライトを頼りに海を覗くと、ホタルイカが泳いでいる!

サッとすくうと、網の中がパッと青く光った! 真っ暗闇なので、写真もこれが限界。でも何となくおわかりいただけるのではないだろうか。この、神秘的な青い光。

全然気のりしてなかった私だけれど、なるほどこれは楽しいアトラクションかも。 娘は(旦那さんも)夢中になって、ホタルイカを探してはすくっていた。

帰宅してすぐに調理する。ホタルイカ可愛い!と手に取って解剖し始める娘……。学校で勉強したばかりのようで、部位をいろいろ説明してくれた。

そしてすぐに茹でる。 新鮮な、すくいたて茹でたてのホタルイカを食べられるなんて、これぞまさに富山県民の特権ではないだろうか。

魚介類が得意ではない娘は、ホタルイカを恐る恐る眺めるだけ。 茹でる前と茹でた後では、かなり違う様相に興味津々。

ぷっくり膨らんだ姿は可愛らしいけれど、目玉がちょっと仰々しいし、口当たりも悪いので、1つひとつ取り除いていく。

お店ではこうして綺麗な状態で提供されるけれど、 家ではだいたい、口の中から種を出すように目玉を出す事が多いかもしれない。

自分ですくってきたのだから、せっかくだから1つでも食べてみなさいと促して、 ようやく食べた娘の感想は、美味しくない!

確かにちょっと大人の味だよね。でもいつかきっと、美味しく食べられる時がくるよ。今はそうして、自分がとってきたものを食べてみる事が大事。

美味しいと思っても美味しくないと思っても、ね。

米作りの春作業、スタートしています!

null

さて米作りの方は、今年も春作業が始まり一気に忙しくなっている。この先5月の末まで、休みなく駆け抜ける日々だ。

まずは田植えに備えて、育苗(いくびょう=苗を育てる作業)に集中。 種籾(たねもみ=稲の種)を小分けする作業は、今年も娘がお手伝いしてくれた。

娘は、こういう作業を器用にこなしていく。

ネットの上部を紐で結ぶという単調な作業だが、縛り方にちょっとした技術が必要なので、不器用な人は覚えるまで時間がかかったりする。 娘は大丈夫、絶対の信頼感がある。頼もしい。

小分けされた種籾はこれから、消毒→浸種→催芽→風乾→播種と、 専門用語だらけの行程を経てビニールハウスの中で苗に育っていく。

その様子はまた改めて、この場でご紹介したいと思います!

濱田さん一家の『濱田ファーム』ホームページはこちらから。

濱田律子
濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載