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「せなけいこさん」に切り絵の楽しさを教えてほしくて…【ぺぱぷんたすの作り方】

本があれば、何もいらない

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小さな頃から紙が大好きだったというせなけいこさん。きれいな紙はどれもこれも捨てられないんだそうです。

せなけいこさんのおはなしの端々に「本があれば何もいらない」「本と紙があれば、それだけで幸せだったの」という言葉が。本の虫だったせなさんですが、戦時中は本も読めなくなり、紙もどんどん使えなくなり、自分の大切なもの、そしてその大切なものを楽しむ自由を取り上げられてしまったそう。そしてその「傷」が今でも心に深く刻み込まれていると言います。

だから、二度と戦争は起こって欲しくないし、今でも許せない気持ちがある……と、目に涙を浮かべながら語ってくださいました。 その経験から、より身の回りのものを大事にし、日常を慈しむ気持ちが強くなったのだと。

実は、身の回りには、ステキなものはたくさんある!

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ついポイッと捨ててしまう紙だけど、実は素敵な模様だったり質感だったり。色々な紙、という目線で周りを見回すと、なんてことのない(と思っていた)紙も「たからもの」に見えてくる、そんなことをせなけいこさんから教わりました。

せなけいこさんのサインは、取材のときにいただいたもの。
宝物です。

「もったいない」というのももちろんありますが、「実は身の回りにはステキなものはたくさんあって、それをまだまだ生かすことができる!」といった目線を持つことや、「新しく買う」「買って遊ぶ」だけでない楽しみも、ぺぱぷんたすでは伝えていきたい、と心から思いました。

特別な紙を使わなくても、身の回りの紙を使えば本当に世界でひとつだけ、唯一無二のもの(しかも今しかできないもの)が作れるのです。

せなけいこさんの「きりえきょうしつ」

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そんな気持ちも込めて、「せなけいこさんの きりえきょうしつ はじまるよ!」というページを編集しました。

そして、このページを読んで、切り絵を作りたい!と思った人がすぐに作れるように、 切り絵に使うトレーシングペーパーを綴じ込みました。

トレーシングペーパーは、湿度に弱く、カールしやすいのが特徴で、本に綴じ込むのが難しい紙なのですが、製本所の方になんとかOKをいただき、綴じ込むことができました。それも『おばけなんてないさ』のおばけたちの「下絵」がプリントされた、ぺぱぷんたす特別仕様のトレーシングペーパーなんですよ。

今でも001号をパラパラとめくってこのページが出てくると、わくわくするのです。

せなけいこさんの、切り絵の作り方はこんなふうに!

001号はすでに完売してしまっているので、せなけいこさんの“切り絵の作り方”をここでご紹介します。

(1)好きな絵を描く。
(2) 描いた絵の上にトレーシングペーパーをのせる。
(3)トレーシングペーパーの上から絵をなぞる。
(4)切る紙を選び、その上にトレーシングペーパーをのせて、3で描いた絵の線を鉛筆でぎゅっと力を入れながらなぞる。
(5)紙についたあとを切り取っていく(手でちぎってもOK)。
(6)切り取った紙を、台紙に貼っていく。これを繰り返す。
(7)出来上がり!

 

写真/鍵岡龍門(切り絵ページ、せなけいこさん)

次号の006(7月28日発売)、予約スタートしています!

7月28日に発売される、ぺぱぷんたす006号も、切ったり、折ったり、くしゃくしゃしたり、紙の楽しさを存分味わえる企画が盛り沢山! 身の回りのもので遊びをぐんぐん広げられるページもありますので、お楽しみに! 

ただいま予約受付中です。

 


『ぺぱぷんたす』編集長・笠井直子 

息子ふたり、猫二匹、ウーパールーパーとのドタバタ暮らし。余裕のある生活に憧れるもゆっくりできない性分。20年ほど女性誌を編集した後、幼児誌の編集に携わり、2017年『ぺぱぷんたす』を立ち上げ。帰宅後10分でつくる料理のマンネリ化が、今最大の悩み。

※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がkufuraに還元されることがあります。

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