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農業仲間から届いた絶品トマトは、娘も大好きなこんな食べ方で!【お米農家のヨメごはん#57】

こんにちは。富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・12歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らしている、そんな私たちの食卓周りの日常を、皆さんにお伝えする連載の57回目。

今回は、夏らしい色とりどりのトマトを使ったお料理と、娘が小さかった頃、一緒に田んぼに出かけた思い出についてお伝えしたいと思います。

カラフルトマトが届きました!

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山口県の農家仲間さんから、色とりどりのトマトが届いた。

私は数年前、全国から女性農家が集まり経営について学ぶという講習会に参加した事があった。その講習会は10カ月に及び、月1回最低1泊2日で学ぶというかなりハードな内容だった。 参加者同士が切磋琢磨して学び、泣いて笑っておまけに必ず飲んだので、 学びと合わせてとても濃密な友好関係を築く事ができた。

そんなわけで私には、全国にいろんな農家仲間がいて、 こうしてその季節の農産物が届くという、最高に幸せな食生活を送っている。

話を元に戻して、こちらのカラフルトマト。

もう何年もこの時期にこのトマトが届くので、その美味しさを知っている娘は狂喜乱舞する。

まずその見た目で、心を全部もっていかれる。どの色のトマトも本当に美味しそう。そして実際に食べると、間違いなく美味しい。

こんな可愛らしいトマトの案内も入っていて、これはどんな味だろう? まずはこの色、次はあの色、と選ぶ楽しみもある。

そしてどんどん娘の口に入っていくから、トマト(この時に届いた量は1.8kg!)があっという間になくなる!

すぐに、おかわりトマトの注文をさせていただいた。

おかわりしたカラフルトマトは、娘の胃の中へ消えて無くなる前に仕込んだ。

まずはコンポート、娘が大好きな一品。 水(だけでも白ワインと半々でも)に砂糖を煮立たせた液に、湯むきしたトマトを浸してレモン汁を絞るだけ。

湯むきがちょっと手間だけれど、竹串でプツッとトマトに穴をあけて熱湯にサッとくぐらせると、 つるんと皮がむける……トマトと、なかなかむけないトマトがある。

トマトの品種や大きさの違いだろうか。 次回は湯むきは省略して作ろうと固く誓う(笑)。

冷蔵庫でしっかり冷やしたトマトのコンポートは、宝石のように美しい。やっぱり手間は大事なのかな。

頑張って湯むきしたから口当たりもよく、お酒も進んだ。

こちらはお酢を効かせたマリネ。

湯むきしたくなかったので、ヘタを切り落として半分にカットして味をしみやすくしてみた。 暑い日は、マリネの酸味が食欲をそそる!

加熱しても美味しいトマトという案内書きに従って、インゲンと一緒にオイル煮にもしてみた。

弱火でコトコトとオリーブオイルで炊いて、塩をふっただけ。トマトから旨味成分が溶け出して極上の味わいに!

最後にピザ。

ホームベーカリーでピザ生地を捏ねて(材料を投入しただけ)のばして。 ピザソースは市販のもの、薄くスライスした玉ねぎをのせてある程度の色がつくまで焼いた後に、 スライスしたトマトを色とりどりにのせてサッと焼く。

その出来ばえはまるでケーキのようで、食卓に歓声があがったくらい。 パルメザンチーズをふってローズマリーを添えたら完成!

生産者の方が丹精込めて育てた農産物だから、ちゃんと美味しくいただきたい。 今年も美味しかった、ご馳走様でした!

来年以降も、この時期はこうしてカラフルトマトを取り寄せて、友人の顔を思い出しながら私はお料理をするだろう。

今年の稲も、ここまでは順調な生育です!

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さて田んぼの方は、ちょうど幼穂(ようすい)が出てきている時期だ。

写真をなかなか撮りに行けなくて、昔の写真を探していたら小さい娘と出会った。 小学1年の頃だろうか。 まだこれくらいの頃はよく、田んぼに一緒についてきて、稲の成長にも興味を示していた。

そんな時期が確かにあったんだなぁ。

今はもう、田んぼにはもちろん、私たちのお出かけ先にもついてこなくなった。 小さいなぁ、可愛かったなぁ、と胸がキュンとする。

子供への愛情が薄めの私(出産するまで子どもが苦手だった)だけれど、 親としてこういう気持ちがちゃんとある事に、ホッとする自分がいる。

幼穂は稲穂の赤ちゃん。 まだまだ茎の中に隠れて顔を出していないけれど、こんな風にちゃんと穂が育っている。 今年もここまでは、順調な生育だ。

あともう少しで出穂(しゅっすい=穂が出てくる事)を迎えます!


濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにもかかわらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。

濱田ファームのHPはこちらから。

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