まるでミュージカル!我が家はオリジナルの歌であふれています
null『モーニング娘。』として一世を風靡し、ミュージカルなど舞台女優としても活躍してきた安倍さん。歌うことが大好きな安倍さんの子育てに、“歌”は欠かせないと話します。
「我が家ではめちゃくちゃ歌を歌います。ママもパパも即興で歌を作るんです(笑)。子どもたちの間で流行っている『パプリカ』や映画音楽なども歌うけれど、テレビで流れているCMのフレーズの歌詞をちょっと変えたり、子どもたちがスクールで覚えてきた歌のメロディだけを使って、自由な歌詞で歌ってみたり、そんな風に子どもたちと楽しんでいます。
私たちがあんまり思いっきり歌うので、子どもたちは逆に圧倒されていることも(笑)。“ママ、何してるんだろう”って、キョトンとされることもよくあって。
歌と一緒だとお勉強的なことも、すぐに覚えて口ずさんだりするので、たとえば四季の変化や、咲いている花とか、そういったことも、歌にして楽しく教えています。メロディにのせて歌ってみるだけで、子供たちも一緒に歌って、覚えてくれるんですよ。
特に下の子は感受性が豊かなのか、寝かしつけの時に、“ねんねんころりよ〜”の子守唄を歌うと泣き出すんです。切ないメロディのマイナーコードの曲はダメみたいで、すごく悲しそうに泣くんです。“あれ、この選曲ダメだった? じゃあ次ね”って」
賑やかな歌声と笑い声が聞こえてきて、家族だけでミュージカルができそうな安倍さんファミリー。ママもパパも大好きな歌を通じて、子供たちの感性が育まれているんですね。
絵本の読み聞かせは、パパとママでまったく別バージョン!
null「読み聞かせも、ウチはかなり本格的かもしれません(笑)」と、安倍さん。
「絵本の読み聞かせは、かなり感情移入して読んじゃう。やりすぎ?っていうくらい(笑)。演劇的に、真剣に、絵本を読むので、抑揚がすごいんですよね。パパが読むバージョンとママが読むバージョンで、同じ本でも違う本なんじゃないかなっていうくらいで。だからすごくおもしろいですよ。
最近よく読んでいる本は、『三びきのやぎのがらがらどん』『星につたえて』『ベッドのしたになにがいる?』『てぶくろ』『パンぼうや』などですね。今、子どもたちはちょっとゾクッとする怖い話が好きで『三びきのやぎ〜』とか、とても喜びます。
もちろん、化け物のトロルが出てくるところは、ものすご〜く怖く読むし、ヤギの声も思いっきり感情を込めて。そうすると子どもたちは夢中になって、前のめりで自分でページをめくりだすほど(笑)。その反応が私たちは楽しくて楽しくて、つい笑ってしまいそうになるんだけど、必死にこらえて演じてます。笑ったら役が変わってしまいますからね」
2歳の次男は絶賛イヤイヤ期…この作戦で乗り切ってます!
null4歳と2歳、二人の男の子の子育て真っ最中ですが、男の子2人の子育て、どんな毎日ですか?
「うーん、正直ラクではないっ!(笑)。大変なときもたくさんあります。でもすごくかわいくて。
今は下の子がちょうどコトバを色々吸収してる時期。“にぃに、おむかえいったの?”とか、そんな話し方ひとつをとっても、今しかないんだと思うと、成長過程がなんとも愛おしいですね。“時間よ、止まれ!”って思う瞬間がたくさんあります。
立てるようになった、歩けるようになったとか、ひとつひとつのことに、“すごいねー!”って、本当に感動しちゃう。見たことや聞いたことも、あっという間に吸収してしまうので、いつも驚きの連続なんです」
現在、次男(2歳)は絶賛イヤイヤ期。最近、安倍さんが実践しているのは、こんな作戦。
「次男はイヤイヤ期ど真ん中で、おむつを変えるのもヤダ、靴を履くのもヤダ、何をするのもヤダ……靴を履いて出かけるだけで何倍もの時間がかかるんです。
ついこっちも“なんで? 早くして? ママも大変だし!”ってイライラしがち。怒るのは簡単だけど、そのアプローチを変えてみようって思いました。
“そっか、イヤだよね。わかった、わかった”と、息子と同じ側に立ってみる。”じゃあママも履かないね! 何もしないね!“って言って、ホントにバタッとソファに座り込んじゃったりするんです。
そうすると子どもが、”え?“ みたいな反応で(笑)。”じゃあ、やるよ“ってなったりするんです。こちらの受け止め方を変えるだけで、子どもと一緒に楽しく乗り切れたり、イライラにつながらなかったり。
”ダメでしょ!“って怒るのは簡単だけど、私はできるだけ子どもたちとの色んな場面を笑いにできたら、と考えていて。それは、母になって、自分が変わったところだなあ、と思います。
独身時代は自分ひとりで生きてきて、結婚して妊娠して、子どもができて、意識の向け方や生活が、この数年で大きく変わりました。その中で、これまでの自分の価値観ではどうにもならない、変わらなきゃいけないんだな、ということもたくさんありましたね。
自分の感情だけで“なんで!?”をぶつけるのではなくて、この子は理由があってこういうことをしているのかもしれないと、一度立ち止まって考えてみたり、“だよね、ママもわかるわ〜”って子どもと同じ目線に立ってみたりと、昔より柔らかく考えられるようになってきました。
そんな風に、子育てを通じて、自分自身が勉強になっていることがたくさんありますね」
ママはお姫様?長男が公園で花をくれました
null男の子2人の母ということで、家庭では紅一点。小さな王子たちはママをお姫様扱いしてくれる?
「母の日やお誕生日のときは、それを感じることも。パパと子どもたちでなにかコソコソ準備をしているんですよ(笑)。だから私は目をつぶって見てないフリ。
今年の母の日にはパパと長男で描いた家族の絵をプレゼントしてくれました。ちょうど次男が寝ているときに制作したみたいで、うれしくて、大切に飾ってあります。あとはケーキも準備してくれて。”ママありがとう”って、それだけでうれしいですね。
そういえば、先日公園に行ったとき、長男がお花をくれました。“ママ、これあげる!”って。そういうこと、どこで覚えたのかな?って、びっくりさせられるばかりです」
メイクのまま寝落ち…好きなドラマを見るのが最大の息抜き
null毎日、育児に家事に仕事に忙しい安倍さんですが、どんな風に息抜きをしているのでしょうか?
「週の半分くらいは子どもを寝かしつけながら一緒に寝落ちしてしまい、気付いたら朝! メイクそのまま!みたいなこともよくあって(笑)。本当に疲れ果てちゃっている日も多いです。
でも、なんとか無事に子どもたちの寝かしつけから生還できた日は、録画してあるドラマを見たり、夫婦でいろんな話をしたり、子どもたちとの楽しい計画を立てたり、たまったメールを返信したり、きっとみなさんと一緒だと思います。
子どもたちが寝てからの短い時間ですが、特に私は今すごくTVドラマにハマっていて。このインタビューが出る頃はもう終わってしまっているのですが『大豆田とわ子と三人の元夫』は最高です! いちいち「嘘でしょ!」って言いながら、ひとりなのに激しいリアクションで、笑いながら、ときには泣きながら見ていました。
衣装もかわいくて、音楽もよくて、セリフ回しも絶妙でたまりません。すべてが斬新でグサグサきました。もう、本当に大好きなドラマ! 脚本家の坂元裕二さんも好きで、『カルテット』も見ていましたが、もう一回見直したくらいです。
いつもは子供中心の生活を送っているママだけど、ドラマを見る時間だけは一人の女性として、自分の時間を楽しんでいます。それがいま一番の、密かな癒しの時間かな」
アイドル時代、私たちを全力で楽しませてくれ、キラキラと輝いていた安倍さんは、子育ても仕事も全身全霊で頑張る素敵なママになっていました。
そんな安倍さんが声優を務める『パウ・パトロール ザ・ムービー』。声を演じる”リバティ“も、前向きで一度決めたら最後までやり抜く、エネルギーの持ち主。子どもへの読み聞かせでも感情たっぷりに演じちゃう、という安倍さんですが、そんな姿が想像できるような「声の演技」はさすがです!
迫力満点の映像と音楽で、大人も楽しめる作品なので、ぜひ家族みんなで映画館に足を運んでみてくださいね。
撮影/田中麻以 ヘアメイク/太田年哉(maroonbrand) スタイリスト/早川かずみ 取材・文/岸綾香
映画『パウ・パトロール ザ・ムービー』
8月20日(金)より 全国公開!
アドベンチャーベイで大活躍中のパウ・パトロール。新たな舞台アドベンチャーシティの市長になったライバールが起こすとんでもないトラブルを、新しいメンバー、リバティと一緒に力を合わせてパウフェクトにパウっと解決できるのか!?