今回は、既婚者男女446人(男性200人/女性246人)に、夫婦であっても2人で一緒にやりたくないことについて質問してみました。
できれば少し離れて過ごしたい“5つの領域”が見えてきました。
5位:お風呂(19人)
null19人が回答していたのが、入浴です。「(一緒にやりたくないことは)特にないが、あえて言うなら」という前置きをしている人が多く見られました。
「妻と入浴。浴室は一種のプライバシーの部屋と思います。絶対に一緒に入りたくない。疲れがとれない」(48歳・その他/男性)
「一緒にしたくないことは特にありませんが、夫とお風呂には一緒に入りたくないので、入っていません」(35歳・主婦/女性)
「特にありませんが、ただやはりお風呂に家族全員で入るのは未だに抵抗はあります」(31歳・主婦/女性)
「お風呂は1人でゆっくり入りたい」(49歳・総務・人事/男性)
回答者にとって、浴室はプライベートタイムを確保できる貴重な空間になっているようです。半身浴、美容活動、ドラマ視聴など、癒しとリラックスの時間を楽しんでいる人も見受けられます。
4位:買い物(25人)
null日用品や食材の買い出しを「できれば一緒にしたくない」という声です。その背景には、それぞれの事情がありました。
「妻と買い物。時間がかかりすぎる」(51歳・研究・開発・技術者/男性)
「夫と買い物。待たされると機嫌が悪くなる夫に気を遣って十分に店を見られないので」(31歳・企画・マーケティング/女性)
「夫とスーパーに買い物。夫は食材の値段を見ずにどんどんカゴに入れてしまうから」(30歳・主婦/女性)
「買物。妻が人混みですぐストレスがたまりイライラしてくるから」(44歳・総務・人事/男性)
「夫とパソコン関係やバイクカー用品の店に行くこと。興味がもてないので一緒に行きたくない」(58歳・主婦/女性)
2人で買い物をすると重い物を分担して運べるというメリットはあるかもしれません。
しかし、そのメリット以上に、時間・値段を巡る小さな摩擦が生じることで、互いの“イライラ”“モヤモヤ”につながることがあるようです。
皆さんにも心当たり、ありませんか?
3位:寝室(28人)
null今は同じ部屋で寝ているけれど、本当は別々に寝たい、という声です。そこにはのっぴきならない理由がありました。
「主人のいびきが結構うるさいので本当は別の部屋で寝たい」(43歳・主婦/女性)
「睡眠。別々の部屋で寝た方がぐっすり眠れる。2人だと気が散って寝られないから」(41歳・総務・人事/男性)
「同じ部屋で同じベッドで寝ているが、エアコンの温度で風邪をひきそうになる。布団の取り合いで肩が冷える。寝返りが打てなくてつらい」(54歳・主婦/女性)
「一緒にしたくないことは特にないが、寝るときのエアコンの温度差が違う」(45歳・営業・販売/男性)
「風邪を引いているときは一緒に寝たくないです。こっちからうつしてしまいそうです」(47歳・広報・広告・デザイン/男性)
快適な温度の違い、相手のいびき、歯ぎしり、寝返り……など、安眠を阻む要因がいくつかありました。好きか嫌いかではなく、ただ安眠をしたいから1人で寝たいという声が目立ちました。
2位:洗濯物(35人)
null“洗濯”“洗濯物”というキーワードが頻出しています。
2人で一緒に洗濯物を干したり、畳んだりする様子は外から見るとほほえましい風景に思えますが、何が問題なのでしょうか。
「洗濯物の作業。干し方、たたみ方など、妻のこだわりが強いため、やっても文句が多く、やりたくない」(41歳・営業・販売/男性)
「洗濯物をたたむこと。たたみ方が雑なので、自分がもう一度たたみ直さないといけなく二度手間だから」(49歳・主婦/女性)
「洗濯物を干す作業、たたむ作業。見られたくない物もあります」(41歳・パート・アルバイト/女性)
「洗濯ものを干す作業。妻の方がこだわりが強く、干し方について細かく言われるので、本当は一緒に作業をしたくない」(30歳・研究・開発・技術者/男性)
しばしば、洗濯物の取り扱い方法がイライラの発生源となることがあるようです。
注意したり、されたり、イラっとしたりしながら、それでも一緒にやり続けている人も見られます。
1位:料理、洗い物(67人)
null今回のアンケートで配偶者と一緒にやりたくないこととして最も多く集まった回答が“料理”でした。さらに、料理後の後片付け、食器洗いについての回答も多く寄せられています。
「料理。料理下手な主人が作ると要領が悪く、キッチンが汚れて大変なことになる。1人でパパッと作る方が楽なので」(48歳・営業・販売/女性)
「料理。料理を扱う職業柄、妻によけいな事を言ってしまいそう」(45歳・営業・販売/男性)
「料理。キッチンがひどく狭いので、ぶつかったりして、やりにくいです」(51歳・主婦/女性)
「料理。完成までの過程が育ってきた環境の違いで全く違うため一緒に料理を作ると細かいところでストレスを感じる」(47歳・総務・人事/男性)
「洗い物。主人が潔癖症で細かいことに目が行くので拭き方や洗い方、洗剤やスポンジの扱い方など注意されるのが嫌だから」(38歳・主婦/女性)
「強いていうと、食器洗い。基本的には主人が食器洗い担当で、仕事で帰宅が遅い時は私がゴム手袋をして食器洗いをします。食器拭きする主人から油ぬめりの注意を受けることがあるので『食器拭きまで全部やらせて』って思うことがあります」(37歳・パート・アルバイト/女性)
料理や食器洗いは、個々のこだわりがある領域。
共同・協力するよりも、持ち回りや分担制で「最初のプロセスから完了するまで自分でやりたい」と考える人が多い印象を受けました。
これは夫・妻と一緒にやりたくない…こんな意見も
null「ドライブ。運転が好きでこだわりがあるのでもっと寄せた方がとかブレーキが遅いとかいちいちうるさい。夫の車に乗るのはいいが夫を乗せるのはやりたくない」(38歳・公務員・団体職員/女性)
「自分の実家に行くこと。妻が極度に緊張し人が変わってしまう。帰宅してから愚痴を言われる」(51歳・公務員・団体職員/男性)
「たまには友達と一緒に旅行に行って、のんびりしたい。どこに行くにもついて来たがるので」(53歳・主婦/女性)
「仕事や地域活動。夫婦で同じストレスを抱えたくない。お互いに疲れを癒しあえる関係が良い」(52歳・総務・人事/男性)
「歯磨きタイム。歯間ブラシを使っているところを、見たくないし、見られたくないから」(38歳・主婦/女性)
回答を読み込んでいくと“相手の機嫌を悪くさせる要因”“自分の機嫌が悪くなる要因”は避けたいという思いが透けて見えます。
ちなみに個人的に筆者が気になったのが7人が回答している「歯磨きを一緒にしたくない」という声。そもそも歯磨きってめいめい行うものでは……とも思いましたが、もしかしたら、他のことがあまり気にならないことの表れなのかもしれない、という仮説を立てるに至りました。
以上、今回は夫婦であっても一緒にやりたくないことについてお届けしました。
同じ屋根の下に暮らしていたら、見たくないことが目に入り、見られたくないことを見られる場面も多々ありますよね。
物理的な“距離”を保つのは難しいものですが、相手が大切にしている領域を尊重することで、心理的に心地よい“距離感”につながるかもしれません。
自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作な