そこで今回『kufura』では20~40代の女性231人を対象に「生理に関する悩み」についてのアンケート調査を実施。どのようなことに困っているのかをまとめました。「わかる」「ツラいよね」と、共感できるエピソードが数多く寄せられました。
生理に関しての悩み、困りごとトップ10
null第1位:生理前にイライラする・・・104人(45.0%)
「生理前から生理中にかけて気分の落ち込みやイライラが増える。腹痛と腰痛が強く出るときは寝込んでしまう」(35歳/主婦)
「生理前に精神的に不安定になり、イライラしがちなことをなんとかしたい」(40歳/主婦)
「生理前にとてつもなくイライラすることがある。子どものちょっとしたミスや、夫のちょっとした言動が許せなくなり、当たり散らしてしまうのが辛い」(35歳/主婦)
生理の悩みで最も多かったのは「生理前にイライラする」でした。生理前、情緒が不安定になったり、イライラしたり……これらは「月経前症候群(PMS)」や「月経前気分不快障害(PMDD)」の症状のひとつとして有名です。いつもならば気にならない些細なことにも腹が立ってしまったりと、多くの女性が生理前のメンタル不調を感じているようです。
第2位:臭いが気になる・・・100人(43.3%)
「仕事中はトイレに行けず、長時間ナプキンがそのままなので、漏れたり臭いが気になる」(30歳/営業・販売)
「他人が気がついているかはわからないが、臭いでげんなりする」(35歳/その他)
生理中は経血独特の臭いが不快に感じたり、周囲に気づかれていないか心配になるという声も多くありました。仕事でなかなかトイレに行けないときは、臭い、蒸れ、漏れが気になって業務に集中できないという声も。
第3位:生理前に気持ちが落ち込む・・・80人(34.6%)
「気分の浮き沈み、暴飲暴食、など精神的に影響されるのが辛い」(28歳/公務員)
「生理前、生理中の気分の不安定感が酷く、周囲に迷惑をかけている気がする」(33歳/営業・販売)
「生理前の気分の落ち込みが酷いのと、しんどいのが嫌です」(49歳/主婦)
「生理前に気持ちが落ち込む」もPMS、PMDDの症状のひとつと言われています。生理前や生理中はホルモンバランスの変動によってネガティブな感情を抱くことも。「だるい」「何もしたくない」と落ち込んでしまう人も少なくないようです。
第4位:生理前に食欲が増す・・・74人(32.0%)
「生理前になるとどれだけ食べても満腹感がなくて、ついお菓子など食べ過ぎてしまう」(31歳/コンピュータ関連技術職)
「更年期の症状か、不順になったり、長引いたりする。生理前の食欲が抑えられない」(49歳/主婦)
「生理前のイライラや食欲増加、生理痛で日常生活で思ったように動けないことがある」(20歳/営業・販売)
続いて多かったのが「生理前に食欲が増す」というもの。生理前は暴飲暴食が止まらない、無性に甘いものが食べたくなるなど、コントロールできない食欲に悩まされているという人が多くいました。
第5位:眠くなる・・・72人(31.2%)
「生理前の眠気が酷くて困っています。何時間寝ても足りないくらい眠い! 解消法を知りたいです」(46歳/金融関係)
「とにかく眠くなる。デスクワーク中は困る」(47歳/その他)
「眠くて生活がままならず困っている」(31歳/その他)
生理前、生理中、生理後とタイミングは人それぞれでしたが、多くの人が抗うことのできない眠気に悩まされているようです。仮眠を取れるときは無理せずに休むなど、無理のない範囲で対応していきたいですね。
第6位:生理痛が重い・・・69人(29.9%)
「産後、生理痛が重く子育てがしんどくなる」(28歳/主婦)
「生理痛が辛くて夜中に起きてしまうこともある」(32歳/公務員)
「生理痛がひどくて薬を飲んでも動けない時があって困る」(46歳/主婦)
生理の痛みは本当に人それぞれで、家事や仕事にも支障をきたすほど重い症状であったり、下腹部痛以外の痛みに悩まされることもあります。アンケートでは、頭痛や吐き気の症状があるという人も多く、痛みで何もできなくなってしまうという声もありました。
第7位:ナプキンにかぶれる・・・60人(26.0%)
「数日ナプキンをつけているとかゆくなる」(45歳/総務・人事・事務)
「ナプキンが蒸れて肌が荒れる」(29歳/その他)
「布ナプキンを使用しているが痒くなるし蒸れるのがいやだ」(28歳/主婦)
生理中に使用するナプキンにかぶれて困るという人が4人に1人となりました。ナプキン装着による蒸れにより「かゆみ」「かぶれ」が発生し、デリケートゾーンの肌トラブルを感じているようです。こまめにナプキンを交換するなどの対策が必要ですね。
第8位:生理用品の準備が面倒・・・59人(25.5%)
「記録をつけていてそろそろ来ると思って先取りでナプキンをつけていても、なかなか来ないのでむだになってしまう」(32歳/主婦)
「生理が不定期のため、無駄になるナプキンが多い」(22歳/学生・フリーター)
「経血の量が多いので、ナプキンを替える頻度が多くナプキン代がかさむ」(35歳/主婦)
アプリなどで記録をつけていたり、周期的にそろそろ生理になると思って準備をしても、なかなかこない、反対に急に生理になることもあったりと、自身の生理周期を予測しての生理用品の準備を面倒に感じている人も多いことが分かりました。
第9位:経血の量が多い・・・56人(24.2%)
「二日目は量が多くて、タンポンでも一時間しか持たない」(45歳/主婦)
「生理痛がひどく量も多いので、予定が入れられず日常生活に支障をきたしている」(47歳/主婦)
「量が多くてナプキンだけでは心もとない時が多く、常に心配でトイレの回数が増える」(48歳/主婦)
経血の量が多く、漏れの心配に悩む声もありました。椅子から立ち上がったり、体勢を変えるとき、ドキドキしますよね。対策として、日中も夜用のナプキンを使用したり、タンポンとナプキンを併用する、吸水ショーツを履くなどがあげられました。
第10位:おりものが多い・・・54人(23.4%)
「おりものが多い方でおりものシートの消費が多い気がする」(30歳/その他)
「最近おりものが多く、困っている」(38歳/その他)
「生理の前に色つきのおりものが増えるので、うっかり下着を汚してしまうことが多い」(33歳/主婦)
生理前はおりものの量が増えることも。臭いを不快に感じたり、おりものシートの消費量が増える、下着を汚してしまうなどの悩みが寄せられました。
11位以降には、「頭痛がひどい」「生理が不規則」「経血の量が少ない」などの悩みが続きました。「生理に関して悩みごとや困りごとはない」と回答したのは全体のわずか8.2%となり、多くの女性が生理にまつわる悩みを抱えていることがわかります。
また「生理用品の購入費用が家計の負担になっている」と答えた人は13.4%となり、物価の上昇が続くなかで生理用品の購入を負担に感じている人もいました。生理用品の単価は数百円ですが、月額、年額、閉経まで購入し続けることを考えると大きな費用となります。これらが家計の負担になることは十分に考えられます。
今回の調査で「生理休暇」の取得率はわずか7.8%
null多くの女性が生理の症状で悩んでいることがわかりましたが、働く女性はどのように対応しているのでしょうか。今回のアンケートでは「生理休暇制度」をとったことがあるかについても聞いています。
【あなたは「生理休暇」をとったことはありますか?】
ある・・・18人(7.8%)
ない・・・171人(74.0%)
存在を知らなかった・・・6人(2.6%)
とりたいが、無理・・・23人(10.0%)
お勤めの経験がない・・・13人(5.6%)
「生理休暇」をとったことが「ある」と回答した人はわずか7.8%という結果に。「ない」と答えた人が74.0%と圧倒的に多く、「とりたいが、無理」だという人が10.0%となりました。
ちなみに厚生労働省が行った令和2年度の調査によると、生理休暇取得率はさらに下がってわずか0.9%という結果になります。
労働基準法で規定されている制度であっても、その取得状況はまだまだ低いことがうかがえます。生理の不調は仕事のパフォーマンスにも響くため、社会全体の理解を広げていきたいですね。
生理に不調はつきものとあきらめてしまたり、我慢してしまう人も少なくないようです。しかし、痛みや心配事があるときは無理をしない、婦人科を受診してみるなど、適切な対処を心がけて、自分を労わってあげましょう。
エディター/ライター。大学在学時からライターとして活動、気付けばもうすぐフリーライター歴20年。webサイトや書籍の編集・ライティングなどを担当。料理と暮らしまわりの手仕事が趣味。根っからのインドア派だが、3児の母となりアウトドアの楽しさにも目覚めたところ。