まずは「失敗しづらい」方法から、自宅染めを始めましょう
null私たちkufura 世代にとって「白髪」の悩みは切実。
黒髪の中に、白髪がキラキラと目立ってくると、なんだか自分がグッと老けたような気もして、ため息が……。
いい加減染めよう!と決心しても、サロンでの「白髪染め」は金額的にも時間的にもハードルが高い、というのが現実。
そこで今回は、毛髪診断士・毛髪技能士である、美容ジャーナリストの伊熊奈美さんに、私たちがトライしやすい「染め方」について、教えていただきました。
肌に優しくて、失敗が少ないのが「ヘアカラートリートメント」
null昔からの“白髪染め”に加え、ヘアマニキュアやカラーリンス、最近では“ヘナ”のように植物で髪を染める方法もと、ずい分と選択肢が広くなってきたように思います。
「髪を染める方法は、大きく分けるとふたつあるんです。永久染毛剤といわれる、いわゆるカラーリングと、半永久染毛剤といわれる、ヘアマニキュアやヘアカラートリートメントです。
まだそれほど白髪が目立たない、白髪染めの初心者さんにおすすめしたいのは、後者のヘアカラートリートメントです。
美容院ではなく自宅で挑戦する場合、いきなり本格的な“白髪染め”にトライすると、失敗する人も多いんです。
染める力が強いだけあって、色選びを間違えると、“真っ黒”でいかにも白髪を染めました〜! という仕上がりになってしまったり、肌が弱い人の頭皮かぶれも少なくありません。
そういう意味でも、まだ白髪が少ないうちは、染める力はそれほど強くはなく、しかも使うのをやめれば色が落ちるからこそ失敗しづらい、そして頭皮にも優しい“ヘアカラートリートメント”からスタートすることをオススメしています」(伊熊さん。以下「」内同)
ヘアカラートリートメントをオススメする、5つの理由
null「ヘアカラートリートメントは、2005年あたりから登場した、比較的新しい方法。キューティクルの隙間に、メイク用品などに使われる染料を入れることで染めていく、という仕組みです。
いわゆる“カラーリング”のように髪の内部まで染料を入れていく訳ではなく、髪の表面をコーティングして染めるので髪が傷まず、肌に付着しても洗えば落とせます。肌が弱く、かぶれやすい人でも、比較的使いやすいと思います。
そんな、ヘアカラートリートメントの仕組みだからこそ、のオススメ理由をまとめるてみると……
・肌がかぶれやすい人でも、比較的使いやすい
・いわゆる“白髪染め”と併用しても、仕上がりに影響が少ない
・染める際の失敗が少ない
・ドラッグストアやネット通販で手に入りやすい
・お風呂で手軽にできる
デメリットは、ガッツリとは色が入らないので、使うのを辞めたら数日で色の効果が薄れることですね。でも、だからこそ、美容院で定期的に白髪染めしている人が、その合間の“つなぎ染め”に使うにも便利です」
初めてでも使いやすい「ヘアカラートリートメント」
「ヘアカラートリートメント経験者の中には、“思ったよりもしっかり染まらなかったので……”と言う声も。でも、それは、使い方で解決できることかもしれません。
実は、商品を選ぶ際“しっかり染まる”ものを見分けるには、ちょっとした指標があるんです。
それは、“乾いた髪でも使える”と、使用方法に書いてあるものを選ぶこと。
水分をたっぷり含んだ濡れた髪より、乾いた髪の方が、より染料がしっかり絡みやすいという特徴が。ヘアカラートリートメントの染める力をしっかり引き出したいなら、“乾いた髪に使う”のが賢い方法です」
ヘアカラートリートメント、塗り方のコツは…
null「ヘアカラートリートメントでしっかり染めるには、塗り方にもコツがあります。それは、通常のトリートメントのようではなく、ハケを使ってカラー剤のように塗っていくこと(イラスト参照)。
(1)カラー用のハケで、生え際を塗り、塗り終わったらハケのコーム側で軽くとかす。
(2)頭頂からサイドへ、普段の分け目のラインの上、その線の1~2cm横に並行に、ハケのとがった部分で髪を分ける。
(3)新しくできた分け目の頭皮にブラシ側でたっぷり塗り、コーム側で軽くとかす、を繰り返す。
(4)塗り終わったら、ラップかシャワーキャップで覆い、湯船に浸かってじっくり温める。10~15分が理想的。
(5)放置時間が完了したら、軽く流し、その後シャンプーを。
美容院でのカラーリングで経験がある人も多いと思いますが、温めることで色がよりしっかり入っていきます」
10月28日に発売されたばかりで、早くも話題の伊熊さんの著書『いい白髪ケア、やばい白髪ケア』には、ヘアカラートリートメントのことはもちろん、白髪を寄せつけないための生活習慣や、ヘアカラーかぶれのこと、気になる“ヘナ”の色々についてまで、私たちの“白髪について知りたいこと”が、詳しく紹介されています。
白髪が気になり始めた私たちが知っておきたい知識ばかり、ぜひ手にとってみてください!