1:温かいすうどん
夕食は基本、就寝時間の2時間前、さらに22時までには済ませておくのが理想的です。とはいえ、仕事や育児に忙しい女性は、時に夕食の時間が不規則になってしまうこともありますよね。さらに、子どもと一緒に早い時間に夕食を済ませると、夜中にお腹が空いてしまうこともあるかもしれません。
空腹で眠ると睡眠の質を下げてしまうため、結果的に太りやすい体を作ってしまいます。そこで、夜どうしても何か食べたくなったら、消化にいいものを少しだけ食べるようにしてください。
まずオススメなのが、温かいすうどん。「炭水化物を夜食べても大丈夫?」と思いますが、実は炭水化物は消化されるのが早いため、食べると早めに胃で消化され、胃腸に負担をかけにくいのです。
一方、たんぱく質は消化に時間がかかるため、就寝中も胃に食べ物が滞在してしまい、内臓を充分に休めることができません。そのため、良質な睡眠を妨げてしまいます。そこで、消化にいい温かいすうどんを小さなお茶碗に軽く1杯食べるのならOK。体が温まり、入眠しやすくなります。
気をつけるのは、天かすや油揚げなど、油分の多いものは入れないこと。少しの薬味なら入れてもOKですが、できるだけ“すうどん”で食べてください。その際、どんぶりではなく、小さめのお茶碗を使い、必ず少量にしてくださいね。
他にも、おかゆ、雑炊、茶碗蒸しなど、風邪をひいた時に食べるものは、消化がよいのでオススメです。
2:みそ汁
うまみ成分であるグルタミン酸とイノシン酸がたっぷり入ったみそ汁は、空腹時に食べると満足感を満たす効果があります。また、“ホッ”とリラックスでき、眠りやすくなります。
具材は豆腐やきのこなどにして、糖質の高いじゃがいもや油分の多い油揚げなどは避けるようにしましょう。また、唐辛子などの香辛料をほんの少し加えると、より体を温めてくれます。
たくさん入れると胃に刺激を与えて、眠りにくくなってしまうので、入れ過ぎには注意してください。
3:ヨーグルトやカロリーゼロのゼリー
カルシウムには気持ちを落ち着かせる効果があり、穏やかな睡眠へと誘導してくれます。そこで、満腹感も得やすく、小腹を満たしてくれるヨーグルトは夜食べるのもオススメです。また、カロリーゼロのゼリーも消化がよいので夜食べてもOKです。
できるだけ、糖分や糖質が控えめのものを選びましょう。
意外!生野菜や果物は避けましょう
ちなみに、生野菜や果物は就寝前に食べるのはNGです。「サラダならヘルシー」と思っても、食物繊維が豊富な野菜は消化に時間がかかり、就寝前に食べると胃腸に負担をかけてしまいます。
また、果物は糖分が高いため、夜食べると中性脂肪に変わりやすいので要注意。食べるなら、翌朝の楽しみにとっておきましょう。
空腹でどうしても眠れない時は我慢しすぎず、消化のよいものを少し食べたほうが、体も温まり、心地よく入眠できそうです。食べ過ぎには注意して、自分にあった夜食を探してみてくださいね。
【取材協力】
望月理恵子
株式会社Luce代表取締役、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、 服部栄養専門学校特別講師、健康検定協会主催、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活躍。共著『健康管理する人が必ず知っておきたい栄養学の◯と×』(誠文堂新光社)など。