ついつい食べ過ぎて正月太りしてしまった!対策は?
null正月が明けてふと気づくと、なんだか見た目もまるくなり、体重も正月前と比べて増えてしまった!という場合、どうすればいいのでしょうか?
「正月明けは、年末から続いていた食べすぎ、飲みすぎによって胃腸が疲れやすくなっていると思われます。そのまま食べすぎや飲みすぎの食生活を続けると、胃もたれ、胃痛、食欲不振を引き起こします。また肌荒れや便秘を引き起こす可能性も。さらに胃袋が大きくなり太りやすくもなります。もし正月太りが起こってしまったら、早めのリセットが肝心です」(以下「」内、林先生)
そこで林先生に、正月太りのリセット方法を具体的に教えていただきました。
(1)消化が良く低カロリーのものを中心とした食事に
「食事は、消化が良く、低カロリーのものを中心としたメニューを心がけます。そして徐々に通常の食生活に戻していきましょう。リセット期間は個人差があります。無理はせず、もとの体重や体型に戻ってきたなと思う程度の期間にとどめましょう」
(2)食事は抜かない
「正月太りしたからといって、朝食などの食事を抜いて1日の摂取エネルギーを減らそうとすると、次の食事の吸収率が高まり、かえって太りやすくなります。リセット期間も、1日3食バランスに気を付けて食事を摂ることが大切です」
(3)睡眠時間を通常通りに戻す
「正月休みは、年越しの際などに夜ふかしをしたかもしれません。しかし、睡眠不足や夜ふかしは、肥満に関するホルモンが分泌されるため、肥満を引き起こす原因になります。生活リズムを通常通りに戻し、1日最低5~6時間は睡眠を取よう心がけましょう。理想は6~7時間です」
できるだけ早く体型と体重を戻すには?
nullゆるやかなリセットでは、なかなか体型と体重が戻らないという場合もあるでしょう。そこで林先生に、できるだけ早く体型と体重を戻す方法を教えていただきました。
(1)消化しやすい食材を選ぶ
「食べすぎ・飲みすぎによって乱れてしまった消化機能を正常な状態に戻すために、胃に負担のかからないような食材、例えば鶏ささみなど脂質の少ない肉類、白身魚、ヨーグルト、豆腐などを摂るように心がけましょう」
(2)一食一食の総カロリーをやや少なめにして、運動をする
「太ったからといって、極端に食事量を減らしたり、欠食や断食したりするとリバウンドのリスクが高まってしまいます。食事を抜くのではなく、摂取カロリーを控えめにして、消費カロリーを増やすよう努めましょう。
また、1日3食できるだけ決まった時間に食事を摂ることも大切です。朝食や昼食を抜いたり、1日の食事の量の半分以上を夜にまとめて食べたりするなど、食事の回数や時間が不規則になると太りやすくなります。特に夜は副交感神経が優位になるので、消化管機能が高まって食物エネルギーの消化吸収が良くなり、貯蔵脂肪が増えてしまいます」
(3)消化を助ける酵素を補う
「補助的に酵素を取り入れることで、腸内環境を整えて食物の消化・栄養の吸収の効率を高めます。酵素は食材で補うのがベストです。酵素は生野菜や果物などに多く含まれます」
(4)アミノ酸を含む食品を取り入れる
「脂肪燃焼、疲労回復、筋肉の維持にも役立つ、アミノ酸が多く含まれる食品を取り入れるのもおすすめです。例えば、大豆、玄米、ナッツ、エビ、カニ、あさり、かつお、チーズ、牛乳などがあります」
(5)軽い運動を行う
「冬は、ウォーキングなどの軽い運動を行うことで、ほどよく身体を温めることができます。また、エンドルフィンというホルモンの一種が分泌され、気分転換にもなるのでおすすめです」
いかがでしたか? 正月太りをしてしまったら、ぜひ早めの対処を行いましょう! もちろん、無理は禁物。今回紹介された正しい方法で実践してみてください。
【取材協力】
渋谷DSクリニック 林博之院長
東京慈恵会医科大学卒業後、東京厚生年金病院形成外科医長を経て、平成17年ダイエット専門院「渋谷DSクリニック」を開院。渋谷院の院長に就任。医学的根拠に基づいた正しいダイエットを提唱する。
https://dsclinic.jp/
取材・文/石原亜香利