同級生が教えてくれる、“リアルな働き女子の日常”
―― ブログではよく長文を書かれている関取さんですが、26歳という若さながら「深いな~」と思わせる内容も。ご自身が、同世代とのギャップや違いを感じることは?
関取花(以下、関取):そういうことは何も感じないですね。普段遊ぶのは、中学や高校時代の同級生が多いんですが、まさに、『BizLady』読者さんのように、一般企業に勤める女の子たちです。彼女たちとの交流があるから、歌詞が書けたり、ブログの文章にも繋がるのかなと。
――関取さんは、デスクでパソコンに向かって、そばに上司がいて……という仕事ではないわけですが、その立場や環境の違いから、かえって吸収することが多いのでしょうか?
関取:そうかもしれません。例えば、会社勤めの友だちの「隣の席の新人の、PCのエンターキーを“ターンッ!”と押すのが気に食わない」とか、「女性上司がカーディガンを着ずに肩にかけたままでいるくせに、『寒い~!』って言うのが嫌」とか(笑)、そういう話を聞いて、こういうのがリアルな感覚なんだな、って学んでます。
私は普段、音楽を聴かない人にこそ聴いてもらえたら嬉しいと思っていて。自分の知らないこと、日常の“あるある”を教えてくれる友だちとの時間はとても大事。仕事内容や環境が違っても、友達との間で温度差などは全然感じないです。
幸せの壊し屋“ハッピークラッシャー女”には、“負けて勝つ”が一番!
――そんな関取さんと同年代の働き女子達も、日々職場の人間関係に悩んでいると思います。『BizLady』には、「嫉妬が餌!? 他人の幸せ許せない“ハッピークラッシャー女”の生態と対処法」など幾つかの記事の中で、嫉妬やライバル心から他人の幸せを壊したがる女子とその対処の仕方について紹介しています。もし関取さんが、“ハッピークラッシャー女”の嫉妬の対象になったら、どうしますか?
関取:いますよね~、そういう人! もし私の周りにいたら、私ならその人のことを、べらぼうに褒めます。幸せを壊そうとしてくる相手に対してムッとしてしまうと、“してやったり”になってしまうから。ただ、嘘で言うのではなく、本当に思っていることを言うんです。
お茶を持ってきてくれたことでもいいし、履いているスカートでもいい。やってくれたこと、持っているものを、「それいいよね!」と伝える。
そうすると、相手は私に対して、罪悪感を抱き始めると思うんです。そうしたら、もうこっちの勝ち。手を汚さずに、ハッピークラッシャー女をクラッシュすることができますよね(笑)。鉄拳制裁よりは、じわじわ歩み寄ります。
職場の人間関係の悩みへの処方箋……早めにキャラの確立を!
――先輩・後輩との関係にも悩んでいる人が多くいます。「先輩だけど尊敬できない」とか
関取:友だちに、「尊敬できない先輩がいたらどうする?」って聞いたことがあるんですけど、全員「早めに自分のキャラを確立するのが一番得策で、一番楽だ」って言ってましたね。
なりたい自分となれる自分にギャップがあると苦しいし、先輩が見抜いてイジってきたり、後輩がバカにしてきたりする。できないことは「できません」「でも頑張ってます」と示してしまう方がいいんじゃないかと。
例えば、皆が毎回お昼休みに2,000円のランチに行くから、自分も一緒に行かないと居場所がなくなる……とかいう無理はせず、「私はお金ないから~」と言っちゃうキャラクターを確立してしまえば、楽ですよね。
――相手が先輩だと難しく感じる人もいるかもしれませんが、どうしたらいいでしょう?
関取:まずは同世代の間でキャラを確立する。きっと同世代の中には、先輩との付き合いを進んでする人がいるはずだから、そういう人の口から自然に先輩に伝わるかもしれない。そんなふうにうまくやれたら、いいですよね。
――関取さんの世代は、「ゆとり世代だから」「今の若者は」と一括りに論じられることも多いですよね。どう思いますか?
関取:それは、しかたないことだと思います。その中で、「コイツは違うな」と思わせられないならその人の努力不足だし、隠している自分があるんだったら出した方がいい。出しているのに“大人”がそれに気づかないなら、その人は相手にしなくていいんだと思います。
難しいとは思いますが、じわじわとでも自分を出していった方がいいんじゃないでしょうか。
次回は、今回も話題に上った、現代人が悩む“自分のキャラクター”について、関取さんの考えをお届けいたします。