1:意地悪されたりイヤミを言われたら、とりあえず“6秒我慢”する
女子未来大学ファウンダー猪熊真理子氏の著書『「私らしさ」のつくりかた』(サンクチュアリ出版)によると、“自分のアンチ”から理不尽な攻撃を受けたときには、感情的になって反論せずに次のように対処するのが効果的だそう。
<怒りの感情のピークは、6秒ほどと言われています。まずはひと呼吸おいて、その場を乗り切る。相手の真意はいったんおいておいて、自分の心を守ってあげることが大事です。「この人はきっと自分に自信がないんだな」「私も一歩間違えば同じことをしていたかもしれないな」と発想を少し転換するだけで、だいぶ心が落ち着いてくると思います>
一度口から出てしまった言葉は、取り消すことができません。反論するためのいい言葉がとっさに思い浮かばないときは、いっそ黙っていた方がよいでしょう。
ラビ・マービン・トケイヤー著『<新版>ユダヤ5000年の教え』(小学館)によると、ユダヤには“饒舌を戒めることわざ”が非常に多いそう。ここにいくつか紹介します。
<他人の口から出る言葉よりも、自分の口から出る言葉をよく聞きなさい>
<急いで答える者は、急いで間違いを犯す>
2:サイコドラマによるリハーサルも効果的! 平常心を保つ練習をしておく
高杉尚孝事務所代表・筑波大学大学院 客員教授の高杉尚孝氏の著書『論理的思考と交渉のスキル』(光文社)によると、職場や取引先の嫌な人から攻撃された状況を想定してサイコドラマを演じてみるのも効果的なのだそう。
お友だちや家族、仲の良い同僚などに協力してもらい、“ウザい人”を演じてもらいましょう。そして、攻撃されたり威圧的な態度をとられても平常心を保つ練習をしてみてはどうでしょう。
同著によると、ポイントは
<相手方がいかに理不尽で高圧的であっても、キレずビビらずヘコまずに、冷静に対応する練習を積んでおくこと>
そのためには、“であるべき”という凝り固まった考え方を手放すのが大切。理想やマイルールへのこだわりが強すぎると、それが実現しなかったり裏切られたときに動揺することが多くなるからです。
<努めて、「相手が友好的であるに越したことはない。しかし、そうでない場合もある」という、「良い思考」をするわけです>
3:体力も重要! 低姿勢をキープしながら、粘り強く交渉していく
平常心を保ちながら、具体的にどんな風にコミュニケーションをとっていくべきでしょうか。
同著によると、厄介な相手との交渉の基本は“低姿勢をキープ”すること。
<これには、相手方の競争心や防衛本能を刺激しないという実利的な効用もあります>
凶悪犯と交渉するアメリカのFBI捜査官のテクニックとして、物腰の柔らかい優しいコミュニケーションがあるそう。
低姿勢を維持しつつも、落ち込まず、オドオドせず、自分の主張を諦めることなく粘り強くコミュニケーションするためには、テクニック以外に体力と精神力も必要。
<精神的なタフネスとともに、身体的なタフネスをも心がけておくことが大事です。(中略)交渉は体力勝負という側面があることも事実です。日頃からの健康管理の大切さも強調しておきたいと思います>
以上、仕事上でウザい人から攻撃されたときの対処法でしたが、いかがでしょうか?
筋トレやドラマ仕立ての訓練などの“修行”を重ねれば、ウザい人なんかに負けないくらい強くなれるかも!?
【参考】
※ 猪熊真理子著(2016)『「私らしさ」のつくりかた』(サンクチュアリ出版)
※ ラビ・マービン・トケイヤー著(2016)『<新版>ユダヤ5000年の教え』(小学館)
※ 高杉尚孝著(2014)『論理的思考と交渉のスキル』(光文社)
2017/1/26 BizLady掲載