新インスタ女王!? 女優・黒柳徹子に学ぶ、会話術
長寿番組『徹子の部屋』でお馴染みの、女優・黒柳徹子さん。最近は、83歳で始めたインスタグラムが話題になっています。
筆者は先日、黒柳さんの舞台を観に行きました。舞台がはねたあとは、黒柳さんのトークショーに。
黒柳さんはほぼノンストップでしゃべり続け、観客はみな最後まで前のめり。「せいぜい10分程度だろう」と予想していたのですが、終わってみれば30分ほどは経ってました。
舞台とあわせ3時間以上の長丁場だったにもかかわらず、黒柳さんは最後まで観客の心を掴んで放さなかったのです。
もちろん、ワンマントークと会話は全く違うものです。ですがそこには、司会者として日々数え切れない人数を相手に“会話”を続ける黒柳さんからだからこそもらえるヒントが、たくさん隠されていました。
そしてそれは、出演番組からも伝わってくる、意外にも取り入れやすいものでした。
「場を盛り上げるぞ」「面白いことを言うぞ」……構えはNG! 会話は自然体で
「人とうまく会話ができない」と思う原因。その根底には、“高すぎる理想”があるのかもしれません。
ウィットに富んだセリフを随所に盛り込み、場をちょうどよく盛り上げる……頭の中ではこんな“理想の自分”がいるのではないでしょうか。
黒柳さんを拝見していると、そういった“構え”は一切見られません。多少脈略に欠けていても気にせず話し、面白い話には自分が先に笑ってしまったり……まさに“自然体”という言葉がぴったり。
会話の前から構えすぎていては、逆に自分自身を緊張させてしまいます。逆説的ですが、こだわりを捨てることで理想が叶う場合もあるのではないでしょうか。
「会話を楽しみたい!」……相手も巻き込んでエンターテイナーにしてしまう
人と会話する上で大事なのは、相手と一緒に自分も楽しむこと。
黒柳さんといえば、その“自由すぎる”トークスタイルが度々話題に上りますが、それでも相手の気を悪くさせないのは、黒柳さん自身が会話を心から楽しもう、という姿勢が見えるからではないでしょうか。
相手の話を聞きたい、相手のことを知りたい、という素直な“相手への興味”があるからこそ、話が飛んだり突然のムチャぶりがあっても許されてしまう。
誰だって自分に興味を持ってくれる相手は無下にできないし、自分も相手を尊重しようと思うものではないでしょうか。
自分自身が相手を楽しませるエンターテイナーになるのと同時に、相手も自然にエンターテイナーにしてしまう。そんなふうにできたら理想的ですね。
以上、黒柳徹子さんに学ぶ会話術でしたが、いかがでしょうか?
テレビや舞台で長年経験を積んだ黒柳さんだからこそ……の部分もありますが、“構えない”“楽しむ”など、どれもそんなに難しいことではありませんよね。
会話が苦手だと感じているあなたも、今日から“構えず、一緒に楽しむ会話”を実践してみては?
2016/11/12 BizLady掲載
執筆/袰川有希