今回の「マンモス展」が“史上最大規模”と言われる理由
null「マンモス展」では、永久凍土のあるロシア連邦のサハ共和国で発見された生き物が多数展示されています。
中でも大きな注目が集まっているのが、世界初の展示となる「ケナガマンモス」の鼻。特殊な冷凍展示技術によって、ガラス越しにマンモスの毛や毛穴、シワの1本1本までじっくりと見られるようになっています。
同じく、今回が世界初公開となる3万1,150年前の「ケナガマンモス」の皮膚や、2005年の「愛・地球博」で大行列を作った「ユカギルマンモス」の頭部も展示されています。
さらに、マンモスだけでなく、古代の生き物も展示中。写真は9,300年前のユカギルバイソンの冷凍標本です。遺体の劣化が少なく、表情までわかる形で発見されました。まるで過去からタイムトリップしてきたかのようです。
仔ウマや、仔イヌの標本など、ヒトにとって身近な生き物も次々と発見されています。約4万2千年前の仔ウマ「フジ」の標本は、「完全な遺体」と言われており、まつ毛の間のつぶらな瞳が印象的です。
「マンモス展」は、親子で楽しめる体験コンテンツが充実しており、マンモスの毛を触るコーナーや、古代人の衣服を着るコーナーを通じて、マンモスと共存していた時代のヒトの暮らしを身近に感じることができます。
展示内容についてわかりやすく解説されている音声ガイドは、「通常版」と「ジュニア版」の2種類が用意されています。ジュニア版は、クイズを交えながら、子どもが楽しく学べる内容なので、親子で別々の音声ガイドをレンタルするのもいいかもしれませんね。
マンモスが蘇る!?「マンモス復活プロジェクト」から見えてくるもの
null今回の「マンモス展」は、時空を超えたマンモスの物語がコンセプト。
展示の後半では、現在と未来にスポットを当て、「マンモス復活プロジェクト」の研究内容がたっぷりと紹介されています。
プロジェクトのきっかけは、一体のマンモスの冷凍標本の中から、“生物学的活性”を持った細胞核が発見されたこと。これにより、人類にとって“マンモス復活”はファンタジーではなくなりつつあるというのです。マンモスに関する最新の研究内容は、ストーリー仕立ての漫画を通じてわかりやすく知ることができます。
現在、世界中の様々な研究機関が最先端の生命科学研究を駆使してマンモスの研究を進めていますが、「マンモス復活プロジェクト」を掲げる意義、そして人類の向かうべき未来を、見る人全てに問いかける重厚な内容となっています。
大人も子どもも、古代の生物のリアルな姿に触れた後は、いろんなことを語り合いたくなるはず。マンモスの存在を通じて、過去・現在・未来のタイムトラベル経験を楽しんでみてはいかがでしょうか。
【開催情報】
「企画展 マンモス展 -その『生命』は蘇るのか-」
会期:2019年11⽉4⽇(月・休)まで
時間:10:00〜17:00(⼊場は閉館の30分前まで)
休館日:火曜日(ただし、7/23・30、8/6・13・20・27、10/22は開館)
会場 :日本科学未来館(東京・お台場)
東京都江東区青海2-3-6
⼊場料:大人 1,800円/小学生~18歳 1,400円/4歳~小学生未満 900円
3歳以下は入場無料 常設展も入場可能